(オリジナルご飯茶碗 むの字 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
【器の向き】
マクロビオティックの「無双原理」から「無双」をいただいて、二つとないマクロビオティック料理教室を作ろうと思ってから12年。
本当に二つとない教室が出来上がりました。
その感謝の気持ちを込めて、念入りな打合せを経て完成した「むの字碗」。
当然のことですが、器には向きがあります。
このむの字碗の正面は、上の写真のように鉄釉のむの字になります。
小豆玄米投稿でのお写真に、正面を向いていないものが多くて残念に思っています。
器の説明はこちらの記事をお読みください。
【秩序】
器の向きなんて細かなことですが、この細かなことを意識できるかどうかは、氣の流れにとても影響します。
つまり、秩序立てることが日常的にできているかどうかにつながるからです。
一番日常的なのがお掃除です。
桜沢如一先生の言葉に次のようなものがあります。
お掃除とは秩序をつけることである。
そして、秩序とは宇宙の秩序を模倣し、再現することにほかならない。
これはお料理の盛り付けについても言えます。
むそう塾では毎朝OBENTERS™が盛り込み指導を受けていますが、これも秩序立てることを学んでいるのです。
毎朝「整える」ことを意識するのとしないのとでは、次第に大きな差がついて来ることを先輩たちがたくさん実証してくれています。
宇宙の秩序というと難しく感じるかもしれませんが、私たちはその宇宙の秩序の中で暮らしているのです。
たとえば、水は高い所から低い所に流れるのが常ですから、それを意識しておくことが「整える=秩序をつける」につながるのと同じです。
【歪みを正してくれるでしょうか?】
12年の間には色々な場面がありましたが、中川さんも私もこの「秩序」を大事にしてきました。
京都という歴史ある土地において、300年以上も続く萬亀楼さんで修業を積んだ中川さんの教えは、時として厳しく感じられるかもしれませんが、秩序という観点からは頷ける内容ばかりです。
12年経った今でも、日々「なるほどねぇ」と思えることがあって、京都の、いや日本文化の奥深さを感じているところです。
それらの内容は、先人たちが体験的に伝えてきたことであり、宇宙の秩序そのものだったりします。
しかし、時代とともにそれらは忘れ去られようとしていたので、なんとか次世代に伝えておきたいと思って、むそう塾のカリキュラムの随所に織り込みました。
それが、今年は新型コロナウイルスという初めての経験をすることになって、世の中は大騒ぎをしているのに、ちっとも慌てずにいる中川さんと私に気がつきました。
ふと考えてみると、それは二人に先人たちの教えがいっぱいあったことと、それを大事にしてきたことが安定につながっていると感じました。
そして嬉しいことに、多くのむそう塾生の皆さんも、不安定になることなくお料理を作りながら頑張ってくれています。
さすがに新しい塾生さんは、まだ不安の方が強いようですが、むそう塾で何年も学んでくださった塾生さんは、命で一番大切なものを自分で作れる自信があるので安定しています。
これも秩序なんですよね。
改めて思います。
自然の摂理と一緒に生きれば、初めての困難に遭遇しても、なんとか切り抜ける力を生み出せるし、それこそが生きていることなのだと。
今、世界中が揺さぶられて、その後に残ったものが一番自然の摂理に沿ったものなら、今までの歪みを正してくれるのかもしれません。
どうか、そんな時代になってくれますように。