マクロビオティックの陰陽で考えてみよう」カテゴリーアーカイブ

「選択的夫婦別姓」をマクロビオティックの陰陽で考えてみる

このブログでは政治や宗教のことは取り上げないのですが、陰陽の勉強として一つの例をあげます。

政治の世界では今、与野党を含めて党首選びの真っ最中ですが、出馬表明における経済政策などを比較すると、日本の将来が見えてきますね。
その一つとして、「選択的夫婦別姓」問題があります。
これは詰まるところ、戸籍制度をなくしてしまうところまで行くわけです。

え? なぜなぜ? と思われるかも知れませんが、同じ氏を名乗って一家の戸籍を持つことは、陰陽の考えを当てはめると陽性な仕組みなのです。
同じ家に住むことも陽性です。
しかし、結婚して別姓を名乗れば、ここから陰性が入って来ます。
ここに子どもが生まれたら?

日本は陽性な国です。(火山も多い)
その上戸籍制度で人の心がまとまりやすいのです。
これが日本人の陽性さを後押ししています。

ところが「選択的夫婦別姓制度」は、その日本の陽性さを良しとしない国からの力が働いています。
「家より個人」という立場に立つと、今風の人には受け入れられやすいでしょうが、実は日本国民が限りなく陰性な方向に進むことになります。

これを良しとするかどうかは、この記事の目的ではありませんが、こうして陰陽は政治にも国力にも反映するのだという例でした。

 
 

宝泉 京都駅店にて)

 
 
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マクロビオティックの陰陽で頻尿を考えると

私がマクロビオティックの陰陽に惚れて、これがライフワークのようになった理由には、陰陽の奥深さがあります。
最初は「陰陽」という考え方に興味を持ったのですが、それをどんどん勉強していくうちに、そんなに簡単でないことを知ります。

私がマクロビオティックを知った頃は、古い本で勉強していました。
教わった先生も高齢の人でした。
でも、今となってはそれがありがたいことでした。

アメリカから逆輸入された形で「久司マクロビオティック」が広がり始めると、雑誌が取り上げるようになって一種のブームが起きました。
しかし、そこで危険を感じたのです。
陰陽が逆だったり、上っ面しか説明していない本が大量に出回り始めたからです。

このままだと体調不良になる人が増えてしまう。
という私の予測は案の定的中してしまい、私のところにも体調不良の相談者がドッと増えました。
その原因は、マクロビオティックを広めてくれた雑誌によるところがほとんどでした。
中にはマクロビオティックの新しい講師によることもありました。

 
 

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一つの例をあげましょう。
年齢が上がると割と多くなる「頻尿」です。
しかし、お若くても頻尿になることがあります。
尿の回数が多いと普通は陰性ととらえますが、それは水分を多く摂取しているような場合が当てはまります。

しかし、水分の摂り方が少ないのに頻尿の場合は、細菌の感染を除けば陽性であることが考えられます。
つまり、膀胱が陽性で弾力を失っているため、尿をたくさん溜めておくことができずに頻尿になるわけです。
ですから、「頻尿=陰性」とするのではなく、この場合は「瀕尿=陽性」と考えるのです。

膀胱では柔軟性を保つために、一酸化窒素というガスが作られています。
しかし、高血圧や生活習慣病があると、一酸化窒素が作られにくくなって膀胱が硬くなってしまうのです。
その他にあまり陽性な食生活を続けると、やはり体全体が締まってくるので、こういう場合は陰性を取り込むようにするのがよいのです。

現象は陰性、状態は陽性ということは、陰陽の解釈で時々あります。
ですから、これを現象だけで判断してしまうと、体調不良が解決されないことになります。
ここをよ〜く考えて陰陽を当てはめないと、とんでもない間違いを犯すことになりますので要注意です。

 
 

(京都市左京区のお蕎麦屋さんにて 権太呂  岡崎店

 
 
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病気に対するマクロビオティックの陰陽の考え方と切り替え時

昨日は初めてのかた(A子さん)にお会いしました。
A子さんは、ご自身の病気をマクロビオティックのお食事で寛解までこぎつけたという、頑張り屋さんです。
私のブログを長い間お読みくださっているそうで、過去記事のお話がスルスルと出てきてビックリしました。(ありがとうございます)

お話を伺っていると、やはり病気を克服された人にありがちな「切り替え時」を過ぎた感じがしました。
これはマクロビオティックで病気治しをした人が陥りがちな現象です。

下図をごらんください。
病気に対する食事と精神面のあり方を、マクロビオティックの陰陽で考えたものです。
まず、人の体調や体質は「極陽性・陽性・中庸・陰性・極陰性」の5つに分類できますが、病気というのは「極陽性」か「極陰性」のときに発症しやすくなります。
つまり、偏りすぎた状態ですね。

偏りの原因は実にたくさんありますが、先天的なもの、後天的なものすべてが影響します。
西洋医学なら病気になると薬で対処しますが、マクロビオティックではなるべく食事や生活面で対処しようとするのです。
ですから、陽性に偏ったのが原因なら、陰性なお食事にしますし、陰性に偏ったのが原因なら陽性なお食事にします。

A子さんはマクロビオティックの指導者から陽性に偏ったとの見立てで、陰性のお食事を続けて来られたそうです。
病名(ここでは伏せます)からして、陽性な病気なのでその指導に間違いはないのですが、もうA子さんは陽性さが減って来ているので、中庸のお食事にした方がよい状態でした。

ここです。ここが誰しも陥りがちなところなのです。
もう偏りはなくなった(寛解した)のに、それまでと同じ食事を続けていると、今度は反対側の病気に近寄ってしまいます。
ですから、病気がよくなったら、意識的に中庸の食事に戻すことが必要なのです。

現在のA子さんは、「陽性のお食事を食べたいな」という体の声をお持ちでした。
ほらね。ちゃんと体はバランスを取ろうとして、発信してくれているのです。
なんて賢いのでしょう!
ここは素直に体の声にしたがって、陽性なお料理を召し上がるべきです。

野菜を陽性な料理方法で召し上がるのもよいし、動物性の食材で質の良いものを少量召し上がるのもよいです。
ただし、動物性のときには毒消しをお忘れなく。

 
 

 
 

そして、食事と同じくらい重要なのが、精神面の陰陽です。
精神面でも陽性になりすぎて病気になったり、陰性になりすぎて病気になったりします。
その原因は食べ物から来ていることもありますが、環境から来ていることもかなり多いです。
人間関係や仕事関係で問題を抱えていると、いずれ病気になってしまうこともあります。

A子さんは生真面目なタイプとお見受けしました。
ですから、忠実に病気対応の食事をされて来て、寛解に至ったわけですが、精神面に陰性な状態が少し出ていました。(これはお食事のせいです)
この辺で切り替えて、本来お持ちだった陽性のよい面を活かせるような環境が必要だと感じました。

これからは、中庸のお食事や暮らし方を取り入れて、精神面も中庸を目指しましょう。
愉しいこと、心地よいことに接して、心から安堵できるご自分を確認しましょう。
そうすると、少々羽目を外しても、ダイナミックな行動をとっても、体調や人間関係を壊すことはありません。
むしろ、スマートに成し遂げられるでしょう。
これこそがマクロビオティックが目指す「自由人」です。

一病息災といいますから、病も無駄ではありません。
すべては学びになります。
これからは、病気前よりお元気になられますように。

 
 
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情報と若者の人間関係をマクロビオティックの陰陽で考えてみる

今の若者は大変だなと思う。
洪水のように溢れる情報の中で、どれが正しくてどれが怪しいのか見分けなければならない。

ある程度判断力がついている大人なら見抜ける情報でも、まだ社会経験のない子どもたちなら、知らないうちに危ない世界に近寄ってしまうことがある。
身近にいる大人は、そういうことに注意して見守らなければいけないと思う。
自分に子どもがいなくても、子育ての時期が終わっていても、社会全体で子どもたちを守ってあげる必要がある。

昔、テレビがない頃の情報源は、ラジオや新聞・本・雑誌などだった。
この頃はまだ平和だった。
しかし、テレビが登場すると一変した。
受け身になってしまう情報の流され方で、好奇心は刺激され続けた。
このあたりから「誰かと比べる」ということが多くなった。

そしてインターネットがトドメを刺した。
インターネットは便利な面がいっぱいあるが、能動的に情報を取りにいけるぶん、際限なく「誰かと比べる」。
これでもか、これでもかと優秀な人やリッチな人が登場する。
世界中の富豪や優秀な人の情報に毎日接していたら、それは自分に自信が持てなくなってしまうのも当然だ。

しかし、人間はもっと最小単位で生きてもいいのだ。
その方が幸せ感をつかめる。
満足感も高まる。
世界に飛躍する生き方もいいだろう。
しかし、まずは自分の幸せを実感できることも大事だ。

インターネットは有害な情報に接する確率も上がる。
そこでそれを見抜く目が必要になる。
生まれたときからインターネットがあって、その中で生きてきた若者は、上手に利用しながら生きていくだろうが、ちょっと疲れたら陰陽で考えてみることをおすすめする。

 
 

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生の人間に会って、その人の人となりや考え方から尊敬の念が生まれたり、食事や会話を経ながら学んでいくのが昔の人間関係だった。
こういうのをマクロビオティックの陰陽では陽性な関係ととらえる。
反対に、一度も会っていない人とネットを通じて交流しても、その関係は陰性ととらえる。

今、世の中はどんどん陰性化しているので、チャットで質問に答えたり、Zoomで会議をしたり、勉強をしたり、生の人間に会わないで済んでしまうことが多い。
それとともに、メールだけでは説明しにくいので、写真や動画がどんどん多用されるようになってきた。

それらが一見効率的に見える時間の使い方であっても、人間の気持ちはその方法では物足りないことが多い。
安心感が薄いのだ。
生の顔を見て会話をする陽性さが人々の心を安心させる。

だから人は自然に心の動きに従って、握手したり、ハグをしたり、キスをしたり、セックスもする。
深く交わるほど陽性な関係であり、そこから安心感や信頼感が生まれていく。

子どもは親の体温を感じながら安心して成長する。
それが本能だ。
だからどんなに大人になっても、人間は体温が恋しいのだ。
いざとなったら、見知らぬ人の体温でも癒やされる。
(そこまで孤独になることは少ないだろうが…)

子どもがやがて成長して、親から離れる年齢になると、自然に親以外の人間の体温を求めるようになる。
なかには、人間の体温ではなく、犬や猫の体温で満足している人がいるかもしれない。
高齢者にもそういう人がいる。

きょうもどこかで起きているであろう問題行動の多くは、こんな陰陽の見方で解決の糸口が見つかるかもしれない。
社会環境は著しく変化しても、人間の本能はそんなに短期間に変われないのだから、まずは体温のある生き方を意識してみたらいかがだろう。

 
 

(京都市左京区にて)

近所のマンションの生け垣に咲いていた。
あま〜い香りがして、近寄ってしまったよ(笑)
「コミノネズミモチ」というらしい。
PictureThisより。

 
 
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シジミの砂抜きをマクロビオティックの陰陽で考えてみる

単発講座のご案内記事が続きましたので、ちょっと食べ物のお話を。

デパ地下でシジミを買おうと思ったら、前にいる80代と思しき女性が売り場の男性に質問をしていました。
内容は「シジミの砂抜きは塩水なのか、真水なのか?」というもの。
「えっ? 今までこの女性は砂抜きをどんな方法でしていたのだろう?」と思ってしまいましたが、この売場ではアサリとシジミが同じ場所で塩水にさらされているので、疑問に思ったのかもしれません。

よくマクロビオティックの勉強で、アサリとシジミの陰陽を比較することがありますが、この時に大事なのは産地です。
人間も果物も魚介類も野菜も、すべて「どこで育っていたか」が重要なのです。

砂抜きの目的は、貝の口を開けて砂を吐き出させることですから、貝がリラックスできなければなりません。(つまり陰性な環境にする)
そのためには、貝が育った場所に近い状態にするのが一番理想的です。
アサリは海辺で生息していますが、シジミは湖や川や沼などが多いですね。

でも、宍道湖やサロマ湖のように海水が入る汽水湖もありますから、私はシジミの産地によって真水と塩水を使い分けたらよいと思っています。
シジミの砂抜きには「海水と同じ濃度の塩水」と教える人がいますが、汽水湖は海水より濃度が薄いので、淡水に近くてもよいのではと思います。

こんな感じで、陰性な環境にして砂を出させるには、陽性な塩水より陰性な水の方が合うと思っているのですが、あなたはいかがですか?

 
 


(デパ地下にて撮影)

 
 
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