本当は5月から始まる「無双原理&盛付コース」で講座に組み入れるつもりでいた離乳食のことですが、気になることがあるので、こちらで少し記事にしておきます。
というのは、今の厚生労働省の離乳食指導は、アメリカで問題になった「スポック博士の育児」の考え方が虎の巻になっているため、離乳食の開始時期が早すぎるのです。
かつては生後3か月で離乳食開始なんていう時代もあったのですが、今ではアメリカの状況に鑑みて生後5,6か月からとしています。
しかし、アメリカでは「スポック博士の育児」はとっくに捨て去っており、離乳食開始は遅ければ遅いほど良いという流れになっています。
これは、離乳食の開始時期が早すぎるための弊害がたくさん見られたために、見直しているのですが、この情報が日本の厚生労働省では採用されていません。
昨年出された「授乳・離乳の支援ガイド」の策定について という記事では、PDFで資料を公表していますが、まだまだマクロビオティックの考え方からすると、大事なところが抜け落ちています。
この点に関してはアメリカの方が進んでいますね。
離乳食の開始が早いために、アレルギーになってしまう子どものなんと多いことか。
先日も栄養指導の第一線で働くむそう塾生に確認したところ、やはり「スポック博士の育児」による指導をしているとのこと。
これではアレルギー患者は増えるばかりですね。
きっと母子手帳に沿う指導がされているからでしょう。
(大いに問題ありの母子手帳です。)
59Pに及ぶPDFファイルを、寝不足してフラフラになっているママに読ませるのはあまりにも酷です。
(でも、読んでこのとおりにしなくちゃ!と悩むママがいるんでしょうねぇ。リンクするのも気が引けますが・・・)
こんなことより、もっと原点にかえって、人間は哺乳類であることと、動物の進化を考えたら、もっと離乳食開始は遅くてもいいことを多くの人が知って、安心して子育てが出来たらいいのになぁと思います。
地球上に生命が誕生し、単細胞の微生物が誕生し、多細胞の生物が誕生してきたこの40億年近いプロセスを考えれば、まだ未完成で産まれる人間の赤ちゃんは、そんなに急いで育てなくても良いのです。
離乳食の開始時期は、遅ければ遅いほど子どもへの負担は少ないと考えましょう。
すでに始めている人は、ゆっくり進めましょう。
赤ちゃんもまた、進化の途中なのです。
このことを忘れずに。
今日は時間がないのでここまでですが、後日もう少し詳しく書けたらいいなと思っています。
(蛤のお吸い物 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
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