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脳梗塞後の高次脳機能障害でネクタイの結び方を忘れた夫
人は宇宙に抱かれ、たゆたいながら生かされている。
頑張って生きているように思えても、本当のところは生かされている。
夫が脳梗塞になってから、そんなことを強く感じるようになりました。
それまでも生かされているという認識はしていたのですが、これほどまで脳は人間を操っていたのかという現実に、改めてひれ伏したのでした。
それまでできていた色々なことに不都合が起きるたびに、「ああ、これも」「これも脳のせい?」と思うことが日々増えていきました。
そういえば、夫が昨年の8月に、リハビリ病院での診断の際、「高次脳機能障害」があると伝えられましたが、具体的にはどんなことかピンと来ませんでした。
しかし、退院後間もなく、夫がネクタイが結べないというのです。
そりゃあ、左手が思うように動かないから、結べないかもねと思ったのですが、本人は「結び方を忘れた」というのです。
60年以上も結び続けているネクタイなのに、そんなことがあるのかと思いました。
それで、片手でネクタイを結ぶ動画を見つけて、一緒に練習をしました。
私としてはそれで結べるようになったと思っていました。
しかし、先週帰宅したときに、また夫は動画を見ながらネクタイを結ぶ練習をしていました。
なかなかうまくできないと。
その日は大きな取り引きの立ち会いに東京まで行く日でした。
ちょうど私がいたので、きちんと確認して恥ずかしくない姿で送り出してあげました。
ネットで「高次脳機能障害」について調べてみると、色々な例があってビックリしました。
歳はとっていても、知らないことは知らないのです。
***
<余談>
下の写真は夫が動画の前で、何度も何度も練習していたネクタイです。
先の方がボロボロになっています。
「あらまあ、こんなになって」と私が言うと、「そのネクタイはお金持ちの奥さんに褒められたんだよ」と言います。
もう20年以上前でしょうか? 新宿伊勢丹のDURBANで購入したものです。
ネクタイは全部私が選んでいたのですが、人様に褒められると嬉しいようです(^o^)
誰かに褒められると、かなり長い間使っているので、男性でも衣装を褒められると嬉しいのでしょうね。
これからは、照れないでこまめに褒めてあげようと思いました。

6か月半ぶりに息子が京都にやって来た
夫が昨年夏に脳梗塞になってから、7か月近くずーっと父親の入院と介護につき合ってきた息子。
介護うつ状態になって、この前泣いて電話をかけてきた。
父親に理不尽なことを言われて、とてもつらかったらしい。
話を聞くと、この場合は父親の方が悪い。
しかし、夫の気持ちも分からないではない。
体は思うようにならないし、お食事も味覚障害で何を食べてもまずい。
病気に対する不安もある。
先日、授業で白玉団子を作っている時、息子が大の白玉好きで、中川さんの授業で大喜びしていた過去を思い出し、ふと息子にも白玉を食べさせてあげたいと思った。
翌日はラーメンの授業で、また同じことを思った。
そうしたら、スタッフの麗可ちゃんがお膳立てをしてくれて、中川さんが「タモくんにも食べさせてあげよう」と言ってくれた。
昨夜息子は久しぶりに教室にやってきた。
嬉しそうにラーメンを食べ、その後白玉団子を全部たいらげた。





***
ずーーーっと父親に神経を注ぎ、寝ていても父親の粗相の夢を見たり、何度も目がさめてしまうため、お酒を飲んでから眠るようにしないと寝れないと言っていた。
完全に介護疲れなので、京都に来るように伝えた。
京都に来ても父親のことが心配で、何度も口にする。
「お父さん、大丈夫かな?」
「お父さん、ちゃんと火を消したかな?」
「お父さん、転んでいないかな?」
「お父さん、ちゃんとご飯食べられたかな?」
大丈夫だよ、そんなに心配しなくても。
今日は節分で、吉田神社に恒例のお参りをしに4人で行く予定。
少しでも息子の気分転換になりますように。
※ 吉田神社の節分祭
マクロビオティックでいちばん大事な中庸を忘れかけた自分
2026年1月23日は夫の通院日だったので、東京の「日本大学医学部附属板橋病院」に付き添ってきました。
2025年12月12日から、夫に関する記事は更新していませんでした。
それは私の中で調べたいこともあったし、迷いもあったので、中途半端な記事を書けなかったからです。
12月10日に、「ポリファーマシー(多剤服用)の心配」という記事をFacebookにリンクしたところ、Facebookでお友達の方からコメントをいただきました。
実は、その頃の私は超多忙で、そのコメントを発見したのはなんと2週間も経ってからだったのです。
まだ実際にお会いしたことはありませんが、マクロビオティックの大先輩というだけでなく、それを超えた高い次元で陰陽の生活をされていることがブログ記事からも伝わってきます。
その方が、とても貴重なコメントを寄せてくださって、私の中で記事にするのに1か月を要しました。
いただいたのは次のようなコメントです。
全ての現実をそのまま受け入れられる。
そんな心境が中庸の姿かも?
内なる世界と外なる世界の調和。
目指しても、到達しない心境だと思いますが。
苦悩するのも、生きているから。
痛い、苦しいと思うのも、生きてる証拠。
***
夫も私もついついミクロなことに振り回されていました。
息子のアトピーで悩んだときもそうでしたが、人間は目の前に現実的な問題があると、ついついそのことに氣が行ってしまって、太極で物事を考えにくくなってしまうようです。
そんな私に、コンコンとドアをノックしてくださって、開けるべきドアを教えてくれた気がしたコメントでした。
そうだ!
私は中庸から外れかけていたのだ!
猛烈な反省とともに、すぐ夫にもコメントを読んでもらいました。
夫も瞬時にコメントの内容を理解し、まるでパズルが解けたかのような安堵の表情に変わりました。
私は何のためにマクロビオティックをしてきたのか?
今まさに中庸を目指すべきときなのに、シーソーの端から端へと移動しようとしていたと気づきました。
***
私は日頃、精神面では「全ての現実をそのまま受け入れる」ことを実行してきましたが、
肉体面ではそれを拒否していた自分がいました。
こと、医療に関してはその傾向が強かったです。
それはマクロビオティックを教わった恩師からの流れでもありました。
でも、奇しくもその恩師と同じ苗字の方から「中庸」を諭され、私はとても深く考えました。
その結論を持って先日病院に行き、薬の変更をしていただきました。
今後夫がどのように変化するか、注意深く見守らなければなりません。

先日新幹線から晴れ晴れとした富士山が望めた。
本当に素晴らしかった!(冬の朝ならでは)
まるで私の気持ちを共有してくれたかのように。
私は何百回この景色を見たことだろう。
色々な気持ちでこの景色と心を重ね合わせて来た。
コメントをくださった方も、少し違う角度から富士山が眺められる地域にお住まいだ。
だから、この記事には富士山がお似合いだと思う。
脳梗塞後でもネクタイが結べるようになった!
夫の記事が続いて申し訳ないのですが、今日は嬉しい内容なのでお許しをm(_ _)m
こちらの記事で、夫がネクタイを結べなくなったと書きました。
その後、片手でネクタイを結ぶ動画を夫に教えてあげました。
それからかなり経った昨日の朝、夫が白いYシャツを着ていたので、私が「一緒にネクタイ結ぶ練習する?」というと「いいよ」と言います。
それで、動画を再生しながら私も夫もネクタイを首にかけてスタートしました。
すると、あら不思議。夫は両手を使ってちゃんと結べたのです!
私が歓声を上げると、「練習したんだよ」と言います。
硬貨を裏返す練習で、指先に力がついてきたおかげかもしれません\(^o^)/
9月にリハビリ病院を退院してから、ネクタイのいらないYシャツを着ていたのですが、昨日はネクタイのいるYシャツだったので、私が声をかけたというわけです。
後で気づいたのですが、夫は昨日公証役場に「遺言書の作成」に出向いたのでした。
そんなわけで、気持ちの上できちんとした服装にしたかったのかもしれません。
ネクタイが結べるようになった記念に、そのネクタイの写真を撮ろうと思ったのですが、あいにく鼻血で汚してしまいました。
一昨日は夜中にクシャミをして鼻血が出たそうで、シーツにボタボタと鼻血がつき、朝になって私が大急ぎで洗濯をしました。
15分くらいで止まることもあれば、1時間くらい止まらないこともあります。
結構な量が出ると、やはりふらつきますから、その後は安静にする必要があります。
息子はそのたびに不安になって、夫のそばを離れずに見守る状態です。
でも、そんな体調の中でもネクタイを結べたことは、一歩前進したことなので、とても嬉しい出来事でした。
***
夫の病気の経過は次のとおり。
【2025年7月16日】
脳梗塞を発症するも本人は気づかず。
夜、夫の事務所のスタッフが息子にLINEで連絡をくれたが、息子がLINEに気づかず。
【7月17日】
朝、私が夫にiMessageをするとかなりまずい状態。(本人にその意識なし)
急いで病院行きを伝えて午後に診察の結果、「アテローム血栓症の脳梗塞」と診断され、「日本大学医学部附属板橋病院」に入院。
【7月31日】
「川越リハビリテーション病院」へ転院。
【8月27日】
夫が「要介護2」に認定される。
【8月31日】
仕事の都合で無理にリハビリ病院を退院して、週3回の訪問介護に切り替える。
川越市の「三井病院」の「泌尿器科」と「睡眠時無呼吸科」にも通院。
【11月1日】
夫が通所リハビリを希望し、「LETs倶楽部 川越大手町」に毎週土曜日3時間通い始める。

(夫のネクタイ)
ポリファーマシー(多剤服用)の心配
夫は今、次のような薬を飲んでいます。
8種類も飲んでいるので、ポリファーマシー(多剤服用)状態なのが気がかりです。
杖なしでもゆっくりであれば歩けるのですが、時折ふらつくのが心配だからと杖を持って出かけます。
私としては、「ふらつく」のが病気のせい(後遺症)なのか、薬の副作用のせいなのかが判明しなくて気がかりです。
相変わらず鼻血も多く出ますし…、味覚障害もあります。
7月からこれらの薬を飲み始めて5か月近くになりますが、服用期間が長引くと長期間服用の影響も出てくるでしょうから、これからが心配です。
***
夫が現在飲んでいる薬です。
朝16錠、夜1錠です。
【朝食後 日大病院処方】
1 タケキャブOD錠10mg 1錠
2 ロスバスタチンOD錠2.5mg「サワイ」 4錠
3 フォシーガ錠10mg 1錠
4 エンレスト錠100mg 4錠
5 エフィエント錠3.75mg 1錠
6 アムロジピンCD錠2.5mg「ケミファ」 3錠
【朝食後 三井病院処方】
1 シロドシンOD錠4mg「サワイ」 1錠
2 デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」 1錠
【夕食後 三井病院処方】
1 シロドシンOD錠4mg「サワイ」 1錠
***
薬のはたらきを自分のためにメモしておきます。
処方された薬袋に書かれていたとおりの文章です。
<タケキャブOD錠10mg>
胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃酸の逆流による食道炎を改善する、他の薬と併用してヘリコバクター・ピロリの除菌に用いる薬です。
<ロスバスタチンOD錠2.5mg「サワイ」>
血液中のコレステロールを減らす薬です。
<フォシーガ錠10mg>
血糖値を下げる、慢性心不全において心臓の働きを助ける、慢性腎臓病において腎臓機能の低下を抑える薬です。
<エンレスト錠100mg>
心臓の働きを助けたり、血圧を下げる薬です。
<エフィエント錠3.75mg>
血液が固まるのを抑え、血液の流れを改善する薬です。
<アムロジピンCD錠2.5mg「ケミファ」>
血圧を下げたり、狭心症を改善する薬です。
<シロドシンOD錠4mg「サワイ」>
前立腺肥大症によって生じる排尿障害を治す薬です。
<デュタステリド錠0.5mgAV「DSEP」>
肥大した前立腺の縮小効果を示します。
通常、前立腺肥大症の治療に用いられます。
***
長期服用による影響についてはもちろん調べましたが、驚くほどいっぱいあって、怖くて書けません。
「横紋筋融解症」なんて怖いですよね。
いっそのこと、すべての薬を放り出してしまいたくなるほどです。
夫に、「ポリファーマシー(多剤服用)というのは知っている?」と聞いたところ、案の定知りませんでした。
何しろ、薬を信じている人ですから。
こうして病院や薬が日常生活に入って来るようになって、夫の心身の変化を観察していると、「生きる質」が問われるようになりますね。
誰しも思うことは同じですが、じゃあ今何をすればいいのか?
ここの個人差が大きいように思います。
何十年と連れ添っても、夫には夫の世界、私には私の世界があって、最後はそれぞれが自分の世界を優先するのが一番納得できるのだなと感じています。
後悔しないように。今はそれだけを考えているところです。
※先日塾生さんと話をしていたら、塾生さんの義父さんが薬を出したがらないお医者さんで、「薬は半分くらい飲めばいいんだよ」と言っておられたそうです。
ご自身もお薬が嫌いだそうで、「老衰」で亡くなられたそうです。
見事な最期だと思いました。

(夫が服用している薬の数々)










