(撮影 京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
初めての講座
「『肴』 秋」
一日だけ開く京料理人中川善博のお店
贅沢な食器も お庭も お部屋も 掛け軸もないけれど
本物の味一本で挑戦!
「ほんまもんのマクロビオティック」がむそう塾にあります。
(撮影 京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
初めての講座
「『肴』 秋」
一日だけ開く京料理人中川善博のお店
贅沢な食器も お庭も お部屋も 掛け軸もないけれど
本物の味一本で挑戦!
面取り。
一般的には工作物の角を取ることをイメージされるでしょうが、お料理でも面取りがあります。
「糸面取り」とも言います。
これからは根菜類が美味しくなる季節です。
煮込む時の荷崩れを防いだり、煮汁を濁らせないために、「面取り」の技術がありますが、美しくできる人は案外少ないものです。
「剥く(むく)」理論を正しく理解できていないと、仕上がりがガタガタしてしまいますね。
でも、むそう塾では、桂剥きを徹底して教えているので、理論的には理解してもらえるかなと思います。
あとは、そのとおりに手を動かすだけです。
もし、桂剥きの理論と面取りの理論が理解できない人は、下の動画で中川さんの説明をよ〜く聴いてください。
「はは〜ん」となったらシメたもの。
【京料理人中川善博による大根の面取り説明】 2018.9.30 必見!
面取りの理論説明が素晴らしい動画です。
【大根の面取り 三角の説明】 2018.9.30
【京料理人中川善博による人参の面取り】 2021.9.24
まだ9月ですが、中川さんはもうおせちの用意をしています。
先週、中川さんのキッチンには「栗の甘露煮」が並んでいました。
品質の良い栗が手に入るうちに、ということらしいです。
(栗の甘露煮 料理&撮影:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
マクロビオティックの食べ方では、乳製品はあまりお奨めではありません。
理由はいくつもあるのですが、今の世代の人は生まれたときから乳製品に囲まれているので、その人達の納得のいく説明の方がいいかなと思っています。
何しろ、学校給食で毎日牛乳を飲まされて育つ世代ですから、昔の人とは大違いです。
では、なぜ学校給食に牛乳があんなに登場するかといえば、カルシウムを手軽に満たせるからですね。
もしかしたら、ご自宅でも「成長期にカルシウムは必要よ!」と、食卓に登場しているかもしれません。
ところが、牛乳をそんなに摂っていない昔より、牛乳を摂っている今の方が骨折する人が多いのです。
これは、カルシウムはたしかに多くなっているけど、それに見合ったマグネシウムが摂れていないためだと思われます。
人間の体では、カルシウムとマグネシウムのバランスは2:1が理想的なのですが、乳製品はカルシウムがものすごく多いのです。
<乳製品のカルシウムとマグネシウムの割合>
・牛乳 110、10 (11:1)
・ヨーグルト 120、12 (10:1)
・チーズ 630、19 (31:1)
※食品は100g、カルシウムとマグネシウムはmg
すごい割合ですよね。
ですから、もし乳製品を摂るなら、意識的にマグネシウムも摂らないと、カルシウム過多になって、体調不良の原因になってしまいます。
カルシウムは組織を締める働きがありますが、マグネシウムは組織を緩める働きがあります。
これは、マクロビオティックで陰陽を知った人なら、「ははーん」とお解りいただけると思います。
鋼と同じで、固くなりすぎると折れやすいのです。
骨なら骨折ですが、筋肉や細胞なら組織が固くなって、弾力性を失いますよね。
肩が凝ったり、足がつったり、生理痛や偏頭痛がある場合は、マグネシウム不足も考えられます。
あ、そうそう。高血圧もマグネシウム不足が原因の一つだったりします。
私は乳製品は嗜好品だと思っています。
お料理で乳製品があった方が美味しくなる場合は使えばよいし、その場合はマグネシウムを他で取れるように気をつければよいのです。
乳製品が嫌いな人は、無理して食べなくてもよいし、和食中心の食生活をしていたら、案外カルシウムとマグネシウムは取れるものです。
しかし、添加物の多い食生活をしていると、いわゆるミネラル全体が不足しがちになるので、本腰を入れて食生活を見直すことをお勧めします。
それなくして、サプリメントに頼るのは、ちょっと違う気がします。
(コーヒーゼリー 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
マクロビオティックではよく「体の声をきく」という言い方をします。
私もまだマクロビオティックを始めたばかりの頃は、この「体の声」というのがピンと来ませんでした。
その後むそう塾を始めるようになっても、西洋的な考え方一辺倒で来た人は、特にこの曖昧な表現が苦手のようでした。
でも、だんだん陰陽の考え方に慣れてくると、その曖昧な表現の言わんとするところが解るようになって来るので、面白いなあと思っています。
たとえばあなたが、「お味噌汁を飲みたい」と感じたら、それが「体の声」なのです。
白いごはんを食べたかったら、それも「体の声」。
お肉を食べたかったら、それも「体の声」。
アイスを食べたかったら、それも「体の声」。
チョコレートを食べたかったら、それも「体の声」。
というわけで、「食べたい」と感じたものを食べるのが「体の声」に従った食べ方となりますが、実はその後が大事なのです。
「食べたい」と感じても、食べた後体の調子が快適でない場合は、「そんなに合っていない」ことになります。
たとえば、塩辛いものを食べた後に、お水をほしくなることがありますよね。
これはまさに「体の声」です。
では、甘いものを食べた後に塩味のものが食べたくなった場合はどうなのか?
これも「体の声」です。
しかし、たとえば朝起きたときとか、空腹時にチョコレートが食べたいと思ったときは、表面的には「体の声」であるように思えても、実はマグネシウム不足であることがあります。
チョコレートはカカオの実から作られていて、マグネシウムが豊富なわけです。
だから体は、マグネシウムを求めた結果がチョコレートだったというわけね。
でも、甘いものを食べると、それを体内で燃焼する時にミネラルを消費するのです。
ということは、ここでは甘くないものでミネラルを補えばよいのであって、チョコレートを食べるのは陰陽を知っている者の選択ではありません。
私は食事指導で、甘いものを食べるときはそれに見合ったミネラルも摂るようにアドバイスしています。
甘いもので失われる体内のミネラルを、一緒に補っておくのです。
こんなふうに、「体の声」というのは目安にもなりますが、時々「不思議な声」もありますので、盲目的に従わないように注意が必要です。
(小松菜の胡麻和え 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
マグネシウムは胡麻にも多く含まれます。
粒よりすり胡麻の方が吸収しやすいです。