先入観を覆した京料理人中川善博のパエリアとキッシュ

「第1期自由人(びと)コース」の最終回は、「パエリア」と「キッシュ」だった。
どちらも私の今までの食生活とは無縁に近いメニューで、特にキッシュに関しては硬さが前面にあって、気の進まない食べ物だった。

だから、最終回のメニューに中川さんからこれを提案されたときには、あまり気が進まなかった。
でも、そこは中川さんのことだから、きっと美味しくしてしまう自信があるのだろうと察した。

パエリアに関しては、お米に芯のある状態が、日本人にはネックだと思っていた。
やはり、お米を主食とする日本人には、お米の微妙な硬さは美味しく感じないのである。

ということで、試作を何回も繰り返して登場したパエリアは、こんな感じになった。
魚介類の旨味をしっかり吸い込んだお米は、全然かたくなかった。
やったね\(^o^)/
食べ進むにつれて、体が暖かくなり、エネルギーが満ちてくるのがわかる。
みんなが笑顔になって行く。

 
 

(パエリア 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

*   *   *

一方、キッシュはこんな感じに仕上がった。
ここでも京料理人中川善博は「キレ」を求めた。
このためにあれこれ工夫したのは言うまでもない。
そして、ふわふわな出来上がりに、みんなが驚いた。

 
 

(キッシュ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

(キッシュ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

今回の目的は、みんなでワイワイガヤガヤと食べることだった。
新型コロナウイルスに翻弄されている今、このときだからこそ、笑顔でお料理を囲んで送り出したかった。

数ある制約の中、毎月京都まで通ってくれた塾生さんたちに伝えたかった。
どんなときにも笑顔はエネルギーになると。
コロナに負けないで!

 
 

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綺麗にアイロン掛けされたエプロンが素晴らしかった

昨日の授業前。
大事そうに、綺麗な袋に入れたものを手の上に載せている姿が目に入りました。
形状から想像してピンと来ました。

案の定、それはエプロンでした。
袋から出されたエプロンは、見事なアイロン掛けがされて、大いに納得しました。

 
 

(マクロビオティック京料理教室 むそう塾 塾生の好さん)

 
 

 
 

このエプロンで一番むずかしいのは青い四角で囲んだポケットなのですが、上手にアイロンをかけています。
そして、正面のポケットに折り目がこないように、たたみ方も細かく計算されています。

連日のお弁当投稿で、「文句なし💯!」を叩き出せる潜在力は、こういうところにもあるなあと感じたのでした。
ピシッとアイロンのかかったエプロンは、見ていても気持ちのよいものです。

服装が整っていると、自分も、周りの人の氣もアップさせてくれます。
反対にだらしない服装からは、良い氣の流れを感じません。

もしあなたがアイロンが苦手なら、クリーニングを利用してもよいですから、いつも氣の通ったものを身にまといましょう。
気持ちが上向いてくるのを感じるはずですよ。

 
 

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京都の竹の子(筍)はなぜ美味しいか?

今が旬の竹の子。(筍とも書く)
しかし、美味しい筍の選び方を知っている人は案外少ない。

筍は一般的にえぐみのある食材のように思われているが、それは筍を掘る段階から間違っているからだ。
いや、「正確には育てる段階から」と言った方がよいだろう。

なにしろ、京都西山の筍は山自体を1年中かけて育てているのである。
急傾斜の中で、危険な場合もある過酷な仕事である。

下記の記事にそのことが詳しく書かれており、わかりやすい動画も載せられている。
「京たけのこ屋のたけのこ総合メディア」
京都らしく「京たけのこ」となって、よその筍とは違うんですと主張しているように感じる(笑)

こちらのPDFも参考になる。
「竹と竹の子について」

本当にこの西山でとれる筍はおいしい。
えぐみなど一切ない。
特に「塚原産」はミルキーで、私はここの筍で本当の美味しさを知った。
白筍」(しらこ)と呼ばれるものだ。

さて、筍掘りだが、動画にもあるように、予め「印付け」をしておいた場所で、早朝の暗いうちから掘り始める。
穂先がニョッキリ顔を出したのを掘るのではない。
筍は紫外線に当たるとえぐみが出てくるからだ。

東京にお住まいの塾生さんが、京都の「物集女(もづめ)産」を入手して復習投稿してくれたが、この写真のように白っぽいものが美味しいのである。
穂先の色、粘土質の土。
これが京筍の美味しさの決め手だ。
(サラサラした土では筍の保湿ができない。)

 
 


(京都 物集女産筍)

 
 

【塾生さんの作品より】

むそう塾では、京料理人である中川善博が、プロの味そのままを再現できるように教えている。
いつも、復習投稿のレベルが物凄く高くて驚くのだが、今回もまた素晴らしい投稿があった。

京都産の筍で復習投稿してくれた。
生まれてはじめて作った筍料理だ。
感想のコメントがまた素晴らしかった。

素人の私が、こんなに美しくてお上品で、とびきり美味しいお料理を作れるなんて夢のようです。

 
 

【菜の花と筍の炊合せ】

 
 

【筍の木の芽和え】

 
 

【筍と烏賊の木の芽焼き】

 
 

【筍玄米ごはん】

 
 

【若竹汁】

 
 

【生麩田楽】

 
 

この竹串は、竹道具屋さんが手で削り出してくれた芸術品である。
細かい技術に見惚れる。

 
 

<授業の様子はこちらから>
マクロビオティック京料理教室 むそう塾 第7期満足コース 日曜クラス
マクロビオティック京料理教室 むそう塾 第7期満足コース 月曜クラス

 
 

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「春のお弁当講座 」再開催のご案内 

今ではむそう塾の名物講座になったお弁当講座ですが、第1回目の開催は2009年の9月でした。
当初から凄い人気で、何クラスもの予約が2分で埋まり、中川さんは完全徹夜で準備をしてくれたのでした。

もうあんなとんでもないことは出来ないと、しばらく大人しくしていたのですが、相変わらずお弁当のおかず要請が多いので、2014年の3月から内容を変えてお弁当講座を再開したのでした。
その時の内容は斬新であり、プロの考える作り方はこんなにも違うのかとビックリするばかりでしたが、その裏には中川さんのこまやかな愛情ゆえに生まれた丸秘テクニックが隠されていたのでした。

むそう塾では、「お弁当とは自分を持って行ってもらうもの」という認識で一致しています。
それは、お弁当を食べてくれる人と作り手が離れた場所にいても心は通い合っていることを意味します。
それが親子であったり、夫婦であったり、第三者への差し入れであったりしても、そこにはいつも作り手が存在します。
作り手の気持ちをお料理に込めたものがお弁当なのです。

むそう塾では数々のお弁当講座が開催されていますが、その原点はこの2014年3月のお弁当講座にあります。
揚げ物の基本、焼き魚の基本など、高度でありながらも素人がササッと出来るように工夫された方法が大絶賛でした。

他のお弁当講座と単にメニューが違うだけではなく、お弁当の基本がこの講座に詰まっていますので、こうして毎年のように定番メニューで開催します。
マクロビオティックの陰陽をよく考えた料理方法が、体への負担を軽減して美味しさを引き出してくれます。

何年経っても色あせない中川式料理の人気の秘密は、やはり“ほんまもん”ゆえと思っています。
あなたの一生の財産を得る単発のデビュー講座として、このお弁当講座をお役立てくだされば嬉しいです。

なお、この講座で作るお料理方法は、お弁当だけでなく少人数のためのお料理として、驚きの作り方をしますので、お弁当を作らない人でもいっぱい参考になります。

 
 

Twitter経由で、すでにご希望されている人は次のとおりです。
この他の方はキャンセル待ちになります。

1 こたろうさん(107-5)
2 香さん(113-1)
3 彩生(あい)さん(116-1)
4 まりりんさん(130-2)
5 みのるさん(118-1)
6 じゅんじゅんさん(100-1)
7 もーにゃんさん(81-2)
8 みきさん(66-3)
9 あっこさん(134-1)
10 さとこさん(100-2)

 
 

【講座名】
「春のお弁当講座」

【開催日】
2021年5月30日(

【会場】
むそう塾(京都市左京区孫橋町18)

【内容】
<下記メニューのデモと試食>
1 キャベツとベーコンのフェノール酸和え
2 かんたん鶏そぼろ
3 茗荷田楽
4 きなこかぼちゃ(中川かずこ風)
5 人参グラッセ(3種類)
6 茄子胡麻和え
7 かんたんエビフライ
8 サーモンの幽庵焼き
9 じゃがいもと葱のチヂミ
10 編笠大根
11 鶏バーグ

<昼食>
デモの試食をする

【タイムテーブル】
・11:00  開場
・11:30〜17:00 デモ&試食
・17:00 解散

【定員】
10名

【受講資格】
幸せコース在籍以上(2021年度幸せコース申込者を含む)

【お子様】
会場が狭いため、申し訳ありませんがご同伴出来ません

【受講費】
55,000円(消費税込)

【受講費の支払期限】
講座開催日の1か月前迄

【申し込み方法】
こちらの予約システムから 随時受付

【締切】
定員になり次第

【キャンセル料】
・開催日の15日前〜8日前:受講費の50%
・開催日の7日前〜当日:受講費の100%
(ご返金に伴う振込手数料はいただきません)

 
 


(冷めても美味しさが増すエビフライ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

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中井貴一さんと星野源さんの言葉が心に響く

毎日新聞の「カルチャープラス」を読んでいたら、心に残る言葉があった。
「NHKを辞めたワケ 近江友里恵さん、心に刻まれた隈研吾さんの言葉/上」より引用させていただく。

 
 

<中井貴一さんの言葉>
俳優の中井貴一さん(59)の一言も心に残る。当時57歳になる直前だった中井さんは、初めてミュージカルにチャレンジしていた。

『なぜミュージカルを今、やろうと思われたのですか?』と伺ったら、『恥をかきたかった』とおっしゃって。一つのことを突き詰めていって、50代になるともう誰も怒らないし、失敗したりすることも少なくなってくる。あえて初めてのことに挑戦して恥をかきたかったっていうことをおっしゃっているのが、すごくかっこいい生き方だなと思いました。

 
 

<星野源さんの言葉>
シンガー・ソングライター、俳優で、エッセーなども発表している星野源さん(40)。今でこそ、どのジャンルでも成功しているが、「途中でどれかに絞ろうと思ったり、諦めようと思ったりしたことはなかったですか」と尋ねたところ、「一度もなかった。全部好きだから全部やりたかった」という言葉が返ってきた。

*   *   *

どちらの言葉も今の私にグサリと突き刺さった。
今年は年女の私だけど、70代になってもなお人生を模索する身としては、お若い方に教えられた気がする。

恥をかかないように生きていないか?
好きなことをやり残していないか?

改めて自分に問う。

 
 


(京都 岡崎疏水 水面に桜の花びらが浮かぶようになってきた 2021.3.30撮影)

 
 

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