9月27日に開催した愛クラスの玄米投稿メールで嬉しいことがありました。
メールの塾生さんをAさんとしておきましょう。
Aさんはすでにパスポートをお持ちなのですが、パスポート取得時からお鍋も変わって長い間愛クラスも受講されていなかったので、このたびお鍋も買い換えて再受講されました。
愛クラス当日、久しぶりにAさんの姿を見て、元気がないなと感じました。
自己紹介の時、腰痛のことを訴えておられて、体調が思わしくないようでした。
それから一日Aさんを見ていて思ったのは、腰痛の原因はストレスだと確信しました。
もともとAさんはスポーツをしていた時に腰痛を訴えていたのですが、今回はどうもその腰痛とは違う感じがしたのです。
そこで私は懇親会のときに、「あなたの腰痛はストレスから来ていると思うから、気持ちの持ち方と考え方を変えましょう」と言って、具体的な考え方をアドバイスしました。
同じ現象でもストレスになるか、ストレスにせずやり過ごせるかは、人生にとっては天と地ほどの差があります。
そしてストレスは万病の元です。
* * *
そんなAさんの最初の玄米投稿はこんな感じの炊き上がりでした。
<中川善博からのコメント>
【硬いですねぇ。あなたのぎゅーーーー!っとした気持ちがそのまま炊飯に現れています。もっとふうわりゆるゆるな気持ちになりましょう。 油断してください。かまいません。】
2回目の玄米投稿です。
<中川善博からのコメント>
【ふっくらしてきましたね。 これでよいのです。もっともっとふうわりと優しい炊きあがりを求めてください。研究してください。というとあなたはぎゅーーっ探求しますので思いも動作も絞らないように。 心も身体もふうわりさせる練習だと思って炊きましょう。次の数値指示はだしません。 あなたの身体が今食べたいと思う優しいご飯を炊きましょう。】
3回目の玄米投稿です。
<中川善博からのコメント>
【優しいふうわりご飯になりましたね。 これでよいのです。これ以上焦げ色は要りません。 優しい優しい玄米ご飯をゆっくり食べましょう。早食いはいけません。 細胞がイラチになります。よくこれを掴まれました。研究しましたね。工夫と研究と内観でご飯の炊きあがりは変わりますね。 実感されたでしょう。】
いかがですか?
3回目の玄米ご飯は輝きを増して、心が弾けているように感じます。
この3回の指導で中川さんは具体的な数値は極力控えています。
玄米を炊く人の心と向き合っています。
そして私からのアドバイスもストレスのことでした。
そんなAさんが3回目に投稿された文章がとても嬉しかったので、一部転載させていただきます。
【お通じ】
先週水曜日から毎日お通じがあります。つぶつぶはありません。
【玄米を食べた感想】
やわらかくて、すこしもっちりしていて、自分にはちょうどよい甘さで、おいしかったです。
室温、水温はあまり変化がないのですが、この1週間で外は急に涼しくなってきたので、軽いけれどおなかがあたたまるご飯が食べたいと思って炊きました。
やさしく、やさしく、ということは、弱く、ということではないのだと感じました。
愛クラス受講以降、夏以来つらかった腰痛が嘘のように治まり、体重が1.5キロ減りました。
気持ちもずいぶん落ち着きました。
年明け以来ストレスに対応できていませんでしたが、ともかく自分の心身を自分で整えることに尽きるとあらためて感じました。
再受講できてよかったです。夫もよかったねと言ってくれています。
ありがとうございました。
ここで重要なのは、「やさしく、やさしく、ということは、弱く、ということではないのだと感じました。」という一文です。
ここを分かったAさんはさすがに勘が良いですね。
それから、「夏以来つらかった腰痛が嘘のように治まり」というのも嬉しかったです。
Aさんもさぞかし嬉しかったことでしょう。
やはりストレスは体のあちこちに影響しますね。
これは多くの人で経験済みです。
* * *
こうして一度身につけた玄米ご飯の炊き方でも、知らず知らずのうちに自己流になっていたり、お鍋が変わったり、お米が変わったりして、炊き上がりがパスポートレベルより下がってしまう場合があります。
そんな時にはもう一度愛クラスを受講なさって、きちんと体のために良い炊き上がりになるよう修正してくださいね。
一番多いのがお鍋の手入れが悪いために起こる不調です。
精神面も含めて、玄米の炊き上がりは環境のすべてを反映しますので、いつも最高の環境をキープしましょう。
このブログをご覧くださっている方の中には、玄米ご飯を炊くことにそんな大袈裟なことをと思われる方もおられるでしょうが、お料理を突き詰めて行くと、その原点はご飯の炊き方に行き着くのです。
それは熱を操り、水分を操り、気温や湿度を感じ取り、最後に食材と会話しなければ最高のお料理にはならないからです。
目に見えないものを見抜く能力(感性)が必要になってきます。
むそう塾はマクロビオティック料理教室となっていますが、京料理人として最高の美味しさを追究した結果をお伝えする塾なので、このように一番大事なことを最初にお教えしています。
玄米の炊き方を習いに来てくださって、そこから季節に寄り添う生き方を知ったり、道具や材料の扱い方、はたまた暮らし方も丁寧にすると心地良いことを感じたりしてくださるのがむそう塾の愛クラスです。
ご飯を炊くという行為から、あなたの心の中まで心地よい方向に行けるのがこの講座の一番の魅力でしょうね。
なかなかそこを一般の人にご理解いただけないのが悩ましいところでもあります(笑)
なお、第91回の愛クラスは10月25日(日)に開催します。
懐かしいお顔の方も集まってくださると嬉しいな。