京都の自宅から瓢亭さんは徒歩圏なので、気軽にランチを食べに行くことが出来ます。
季節の移ろいとともにメニューがどのように変化するかを確認するのも重要なお仕事です。
ということで、昨日の瓢亭さんの松花堂弁当はこんな感じでした。
最初に向付(お造り)と先付が運ばれてきました。
舞扇理論がしっかりと感じられますねぇ。
舞扇理論という言葉は中川さんが言い出した造語ですが、盛り付けを美しく見せるための絶妙のバランスを指しています。
このバランスは日常のいたるところに転がっているのですが、現代人はなかなかその感覚が磨かれるチャンスが少なくなってしまったのでしょう。
塾生さんもお弁当の盛り込みで毎朝苦労されています。
着物や帯の柄を目にする機会が少なくなったせいもあるのでしょうね。
先付は壬生菜と紫菊の花を使ってありますが、お味は中川さんが授業で教えた「焼き茸の酢の物」と同じでした。
私には慣れたお味でホッと落ち着きます。
いよいよメインの松花堂です。
松花堂縁高に映るお庭の景色もお味の一つです。
今月は松茸ご飯ですね。
おや? むそう塾の授業で教えたお料理があります。
「子持ち鮎の煮浸し」ですね。
ちゃんとこの季節に煮物コースで教えていて良かったです。
煮物椀は鱧と松茸です。
この季節なら当然ですね。
<感想>
鯛のお造りも鱧の骨切りも、むそう塾でより滑らかな舌触りを知ってしまった私としては、包丁仕事の大切さを高いレベルで味わいました。
物相に添えられた胡瓜の糠漬けは、中川式とは別世界であることだけを記しておきます。
むそう塾生なら写真を見ると漬かり具合が分かりますね。盛り付けも。