秘伝コースのおせち授業が終わりました

秘伝コースの二日間の授業が終わりました。
この日のために中川さんもスタッフの麗可ちゃんも全力で取り組んでくれました。
最初は塾生さんからおせちの盛り込みを教えてほしいという希望がありました。
それに対して中川さんのお返事は、「そんなの毎朝のOBENTERS(お弁当投稿のこと)で教えてるじゃないか」というものでした。
「でも、でも、おせちになると何をどうやって詰めたらいいのか分からなくなってしまうんです」という塾生さん。
そこであれこれ話し合って、では、おせちの盛り込み方を教えようということになったのです。

しかし、そのおせちというのが大問題で、結局は実際にお料理を作ってから盛り込むということになりました。
皆さんもご存知のように、おせちというのは全種類を作るには何日もかかるものですが、まさか3日間ほど泊まり込みでお料理を作ってもらうわけにも行きません。
ということで、中川さんが全品の一部を事前に仕込んでおいて、当日の朝から残りのお料理を作り続けて、それを盛り込むことになりました。
9時集合9時半お料理開始です。

9時半から16時半まで7時間もお料理をし続け、冷ましてから一気に詰めて行くのですが、そのすべてが手速くて見惚れる動きでした。
お料理を始めてしまえば、毎日おせちを作っているかのような手慣れた作り方をしているのですが、実は材料の準備段階から相当中川さんはいつもと違う神経の使いようでした。
何しろ37種類のお料理の食材の手配と購入の大変さは、実際に作ったことのある人でなければ理解しにくいかもしれません。

暮れのお店が混むときに、たくさんの買い物をしてお料理をするのは、本当に一大仕事ですが、作り終えた時の達成感はなんとも言えないものがあります。
毎日作り続けたお料理とは別に、1年間の締めくくりとして作るお料理には、特別の感謝と新しい年への期待感を込めて、心が整理されて行きます。
大変ではあるけれど、おせち料理にはそんなスケールの大きな心の躍動感が伴います。

ところで、中川さんにおせちの授業が始まる前に「大変なことをお願いしてすみません。相当な負担でしょう?」と話したところ、「いえ、楽勝です!」というお返事が帰ってきました。
一瞬強がりかなと思ったのですが、「萬亀楼時代には毎年1000個のおせちを作っていましたし、自分のお店でも毎年100個のおせちを作っていましたから、こんな数は楽勝なんです。」とのこと。
ああ、そうだった。野暮なことを口にしてしまったと思ったのでした。

毎年の1000個のおせち経験とともに、そのお味と注意点もしっかり秘伝コースの人たちにお伝えしました。
あとは皆さんが作る番です。
習ってみてお分かりのように、毎朝のOBENTERSで指導されている内容がそのまま量が増えただけでしたね。
(逆に考えると、OBENTERSって何て質の高いことを教えてもらっているのでしょう!)
「詰めるってあんなに!」というビックリな場面がありましたが、「重詰め」ってそういうことだったのかとはっきり理解できましたね。
あとは皆さんの31日のお写真を楽しみにお待ちしています。

なお、おせちの写真は12月31日にブログに掲載します。
秘伝コースの方には、12月21日にメールで写真をお送りします。

*   *   *

朝から一気にお料理に突入して、いつお食事が出来るかわからないこの日のために、スタッフの麗可ちゃんは2日間とも全員のために次のようなお料理を用意してくれました。
ご自分の判断で作ってきてくれたのです。
他にお魚屋さんから受け取った荷物もあるというのに、大阪からいっぱい荷物を抱えて通ってくれました。
麗可ちゃんの好意に甘えていただいたお稲荷さんとサンドイッチは、お世辞抜きで本当に美味しかったです。
麗可ちゃん、ありがとうございました。
(なお、麗可ちゃんは2日間で3時間くらいしか寝ていません。)

 
 

海老フライサンドイッチ マクロビオティック京料理教室 むそう塾 

 
 

(海老フライサンドイッチ マクロビオティック京料理教室  むそう塾 塾生作品 麗可さん)

玄米稲荷寿司 マクロビオティック京料理教室 むそう塾1

 
 

(玄米稲荷寿司 マクロビオティック京料理教室  むそう塾 塾生作品 麗可さん)

玉子サンドイッチ マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(玉子サンドイッチ マクロビオティック京料理教室  むそう塾 塾生作品 麗可さん)

玄米稲荷寿司 マクロビオティック京料理教室 むそう塾2

 
 

(玄米稲荷寿司 マクロビオティック京料理教室  むそう塾 塾生作品 麗可さん)

みんなで頑張った2日間は、今年最後のコース授業でした。
あとは23日の愛クラス(単発講座)を残すのみです。
むそう塾の原点である玄米の炊き方で今年の授業を終えるのは、いかにもむそう塾らしい終わり方ですね。
最後まで心を込めて、皆さんの健康に貢献出来る授業をしたいと思います。

 
 

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中川善博の数の子料理は絶品なり!

12月19・20日は秘伝コースのおせちの授業です。
中川善博のおせち初公開は12月31日にブログに載せますが、それまではお写真の公開はしません。

数の子 マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(数の子 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室  むそう塾)

美味しかった!
実に美味しかった!

美味しいものしか入れないという基準で選んだお料理は全部で37品。
しかし、どうしても36品しか入りませんでした。
この中で私が一番美味しいと感じたのは「数の子」でした。
こんなに美味しい数の子は食べたことがありません。
絶対作るべし!

 
 

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「いのちのエール」田口ランディ著 佐藤初女さんと糠漬け

いのちのエール 田口ランディ著 佐藤初女2
(いのちのエール 田口ランディ著)

いのちのエール 田口ランディ著 佐藤初女1

(いのちのエール 田口ランディ著)

田口ランディさんが書かれた「いのちのエール 初女おかあさんから娘たちへ」という本が素敵です。
この中に次のような文章があります。
P179
できるとか、できないとかではなく、そう「する」と決めて、「する」だけのこと。できる、できないは頭が決めること。
できても、できなくても、まったく問題ではない。
いま「する」こと。

つまり、行動力の問題ですね。
多くの人は先に「出来るか出来ないか」ということを考え、「失敗したらどうしよう」と思って、行動に移せないことがいっぱいあると思います。
そして、その消極的な考えが次の不安を生んで、もうどうしてよいのか分からなくなってしまいます。
それは行動しないから湧いてくる不安なんですよね。
ですから私はとにかく行動することをおすすめするのです。
そこがあらゆることの突破口になります。

*   *   *

ところで、この本の中に糠漬けのことが出てきます。

いのちのエール 田口ランディ著 佐藤初女3

 
 

後ろから6行の文章が佐藤初女さんの言葉ですが、これは糠床のことをよく観察しておられるからこそ出てくる言葉ですね。
糠床の中に宇宙を感じ、人間の生き方を投影し、あるがままでいいのだと思わせてくれる深さがあります。
中川式糠床を維持している皆さんも、糠床に宇宙を感じるようになったら、俄然糠床が美味しくなるはずです。
菌のコントロールが上手くなるからです。

ところで、過去に佐藤初女さんのことに触れた記事があります。
お料理を大切にされながら、凛とした生き方をされているので、ファンも多いのですが、改めて初女さんの生き方を参考にされるといいなと思います。
きっとご自分の中に目指すべき方向が見えて来ると思います。
正食はイヤ! マクロビオティックをやりたいの! 2007.10.27
お料理以前(3)お料理は心で作るもの 2008.11.28

 
 

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中川式出汁巻き玉子の練習で大事なこと

出汁巻き玉子 中川善博 むそう塾 マクロビオティック京料理教室

 
 

(中川式出汁巻き玉子 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室  むそう塾)

昨日の朝はTwitterで何本も出汁巻き玉子の過去記事をご紹介しました。
それを塾生の舞ちゃんがTogetterでまとめてくれました。
「出汁巻き参考記事まとめ」
私の方でまとめの記事を書かなくちゃと思っていたので、とても助かりました。
(舞ちゃん、ありがとう)
嬉しいですね。先輩がこうして職場のお昼休みに後輩のためにまとめてくれました。

私が過去記事を何本もTweetしたのは、幸せコースの人たちが今、出汁巻き玉子の練習中なので、その応援のためです。
むそう塾の動画チャンネルにはたくさんの出汁巻き玉子の動画がアップされていますが、動画だけでは分かりにくいところを私が文章で補って過去に記事にしています。
これから出汁巻き玉子を練習しようとされている方は、ぜひこれらの動画を私の文章とともにご覧いただけるとポイントがつかみやすくなると思います。

今日は、まだ何が何だか分からない幸せコースの新人さんのために、手取り足取りの記事を書いておきます。
まずはコンロの種類から。
むそう塾では最初は最大火力の弱いコンロハンディガスレンジ ミニ TM-2でもOK)で練習してもらって、そこで基本動作が出来るようになった人には、その上の火力が出るコンロに移ってもらいます。
最終目標はBO(ボー)の最大火力で3分以内に巻き上げることです。
むそう塾はでは実際にその目標をクリアしている人が多いので、素人さんでも不可能な目標ではありません。

なぜBOの最大火力を要求するかというと、それは玉子がふっくらと焼けるためには強い火力が必要だからです。
低めの温度でノロノロと巻いた出汁巻き玉子は、玉子が油を吸ってしまって美味しくありません。
さらに、出汁も流れ出てしまいます。
中川さんはいつも力説します。
「出汁をしっかり玉子に抱き込ませないと、出汁巻き玉子とはいわない」と。

その出汁を抱き込ませるためにも強火が必要なのです。
こちらに強火で焼く意味を説明している動画があります。
(動画)だし巻き玉子をなぜ強火で焼くのかを解説しています” frameborder=”0″ allow=”accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture” allowfullscreen>

ですから、今は布巾のオロエス練習から実際に玉子の練習に移って、火をつけただけでパニックになっているでしょうが、何としてもそこは通過しなければいけない関門です。

次にお箸の持ち方です。
この日のために幸せコースの最初の授業でお箸の正しい持ち方をお教えしました。
でも、その必要性を実感しないままここまで進んで来られたかもしれません。
しかし、お箸の持ち方が正確でないと、フライパンに油をひくときに素速くリードをつかめず、モタモタしてしまうことになります。
この間にフライパンはどんどん加熱されてしまうため、ちょうど良い温度で玉子を巻くことができません。

それから、芯を作るときには最初に玉子の端をお箸でつまむわけですが、その時にスッとつまめないと芯づくりがモタモタしてしまいます。
そうすると、あっという間に玉子は乾いてしまいますので、半生状態で玉子を巻くにはスピードが必要なのです。
こんなふうにお箸の持ち方がちゃんと出来ていないと、これから先に進んで3分の壁を破れなくなって苦戦します。

ボーで2分半くらいで巻き上げた出汁巻き玉子は、ふわっとしていて本当に美味しいものです。まるでプリンのようなやわらかさです。
中川さんが2分28秒で巻き上げている動きを目に焼き付けておきましょう。
(動画)絶品だし巻き玉子の火加減とスピード” frameborder=”0″ allow=”accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture” allowfullscreen>

なお、まだ生々しい状態で巻き始める時の状態はこんな感じです。
(ピンぼけですみません。)
この生々しさが接着剤の役目を果たすので、これ以上の加熱は厳禁です。

幸せコース出汁巻き玉子

 
 

(4面に熱が通るように出汁巻き玉子を立てているところ)

最後に、お箸を玉子に刺す角度と抜く角度について触れておきます。
出汁巻き玉子の動画はたくさんあるのですが、お箸を刺すときには手の甲が見えて、抜くときには手のひらが見えるようにするのが基本なので、そこのところを注意して見てください。
また、玉子が重くなってきた最後の方は、これに「玉子を立てる」という動作が加わります。
先輩が練習をしている動画の中にも、その「立てる」瞬間のものがありますので、イメージを具体的に頭に入れておいてくださいね。
0:36でその場面があります。

[youtube width=”880″ height=”560″]


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ステロイドの処方量が減り続けている塾生さん

むそう塾生の智さんからメールをいただきました。
前回に続いて今月もお薬の量が減ったそうです。
玄米を食べ始めて1か月、2か月、3か月とステロイドの処方量が減り続けています。
ご本人は諦めていた難病なのに、こんな変化があって私や中川さんはもちろん、ご本人とご主人様が一番嬉しいことと思います。
腸を変えるんだよ〜といいながら過ごした夏でしたが、こうして嬉しい方向で今年を終えられそうで本当に良かったです。

同じ県に住む先輩むそう塾生のののかさんが、小豆玄米ご飯と餡かけうどんをご馳走してくださったそうで、そのことも心が温まって嬉しかったです。
ののかさん、お世話になりました。

 
 

<智さんからのメール>

むそう塾 中川善博 様、マクロ美風 様

こんにちは。
来週は愛クラスの再受講でお伺いいたします。
改善点を見つけふうわり柔らかな玄米ご飯を炊くこと、小豆玄米ご飯も炊けるようになることが目標です。
ご指導頂けますようどうぞよろしくお願い申し上げます。

先週12月9日に定期通院しました。
風邪を引いていたにもかかわらず貧血以外は検査結果が良好で、ステロイド1mg減量になりました。
ありがとうございます。

また、一昨日12月15日にののかさんのお宅を訪ねた際、
お昼に餡かけうどんと小豆玄米ご飯をご馳走になりました。
私はもう大感激で、夫は「どんなにすごいことなのかはよくわからないけど、とにかく美味 かった!」
と言っておりました。
ありがとうございます。

感謝の思いをうまく表現できずもうしわけありません。
玄米ご飯、お味噌汁、糠漬けと共に歩んでまいりますので、
どうぞよろしくお願い申し上げます。

智より

 
 

メール用

 
 

智さんがメールに添付してくれたお写真です。
東京へ向かう電車の中から撮影されたそうです。

 
 

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