(ラタトゥイユ 料理:中川善博)
マクロビオティックを始めると、食材の陰陽を気にしすぎて陰陽の奴隷になってしまう人がいます。
しかし、それでは陰性タイプの人も陽性タイプの人も時間の経過とともに体調がイマイチになってきます。
肝心なのは、その時の「旬」をいただくことです。
旬なんてマクロビオティックを知らない人だって知っている言葉なのですが、今の時代は1年中同じような食材が出回っているので、案外正しい旬を知らない人が増えて来ました。
でも、この旬が実はとても大切なことであり、健康の鍵を握るものなのです。
なぜなら、その季節に採れる物にはその季節の陰陽エネルギーが働いているのですから、そこに一緒に生きている人間も同じ陰陽エネルギーを取り込んだ方が体に負担がかからないからです。
同じ考え方は土地についてもいえます。
自分が住んでいる土地と同じ陰陽エネルギーの中で育った物を口にする方が体に負担をかけません。
「身土不二」としてマクロビオティックの本では必ず書かれています。
輸入物がゴロゴロお店に並んでいるので、旬を忘れがちになりますが、自分の生活圏からあまり遠くない物を選ぶ方が健康に貢献できます。
写真のラタトゥイユは、一般的に知られているラタトゥイユより陰性な仕上がりなので、陽性タイプの人には大いに喜ばれることでしょう。
では、陰性タイプの人にはダメなのかと思われるでしょうが、そんなことはありません。
実はこのスープにはしっかりミネラルが溶け出ていますので、お汁もゴクゴクと飲んでください。
食べ終われば細胞が喜んでいるのを実感されることでしょう。
汗をかく季節には、汗で失ったものを補うことをしなければ、体がだるいと感じるようになります。
強烈な紫外線が当たっても平気で畑に育つ夏野菜は、夏に強い体を作るので、陰陽どちらのタイプの人にも召し上がってほしい食材です。
夏の紫外線から肌を守るためにUVカット商品に頼るより、自然界がちゃんと用意してくれた夏野菜をしっかり取り込んで、体の中から細胞レベルで健康になれる食べ方をしましょう。
それがマクロビオティックの考え方に基づく食べ方です。