<さえ(86-4)さん>
今回の家事アドバイス講座では、家具の買い替えが多くなりました。
大切な家具を選ぶ途中でアドバイスが終了するのは私としても無責任になりますから、引き続き家事アドバイス講座を受講していただくことになって、期間を更新されての初投稿ですね。
この他にも家具を購入予定の“かがやき”さんがおられますので、これから1か月間かがやきさんも一緒に家事アドバイス講座を更新することになりました。
よろしくお願いします。
なお、今までは「Ka(86-4)さん」と表示していたのですが、コメント欄には「さえ」さんとお名前を書いてくださっていますので、今回から「さえ」さんと書かせていただきますね。
それから、記事の通し番号はそのまま継続しますので、ご了承くださいませ。
【食器棚】
引き戸から開き扉に変更されたのですね。
震災を経験した人と、そうでない人では、家具の選び方で視点が違いますので、その人のお気持ちが使い勝手を優先することはよく理解できます。
しかし、今回はそれを乗り越えて、あえて使い勝手を重視されることになったようですね。
それも生き方です。
万が一の方を選ぶか、その時はその時と割り切るかは家具の場合は出来ますが、命に関わる商品の場合は出来ませんね。
その区別だけつけて物選びをすれば間違いありません。
家具を選ぶにあたって一番大事なのは、機能面です。
しかし、家具選びをしていると、材質に惚れたり、デザインに惚れたりして、肝心の機能面やその家具の購入目的が後回しになっていることがよくあります。
一種の「酔う」現象ですね。
この「酔う」状態で選んだ家具は、後で後悔することがあります。
あくまでもその家具を必要とする目的を忘れず、その目的にピッタリの家具を探すのが家具選びのポイントです。
その際には、お値段のことは抜きにしておきます。
お洋服でも食器でもそうですが、人は値段に惑わされる部分が多々あるからです。
そして、本当に納得のできる家具に出会ったら即決します。
即決出来ない場合は2つの原因があります。
・機能面に満足できない
・値段が高い
しかし多くの場合はお値段が高くて即決出来ないことが多いですね。
それで機能面まで譲歩してしまうことがあります。
でもね、根気よく探せば良い家具に出会えます。
機能的にもお値段的にも。
やはりここでも「本物を見抜く目」が必要になりますね。
こちらをご希望ですが、肝心の扉部分とガラス部分については、ネットでは触れていませんが、その点は確認されましたか?
地震のことを気にされていたので、一応触れておきます。
・ガラスは割れにく仕様か?
・開き扉に耐震ラッチはついているか?
・スライドレール引き出しに耐震ロック機能はついているか?
地震対策も気にし始めると限りなく手を伸ばしてしまいますが、私が一番おすすめな地震対策は、天井いっぱいまでの高さの食器棚にするか、食器棚のてっぺんから天井までの間を可能な限り詰めることです。
文章だとわかりにくいので下のイラストをご覧ください。
上の段はお馴染みの地震対策ですが、これから家具を買われる場合は、最初からそれを計算して家具の高さを決めましょう。
下段の③は、家具の高さがもっと高ければ、家具が天井にぶつかって前に倒れることはありません。
(前には滑り出てきます。)
しかし、食器棚は割れるものが入っているので、絶対傾いても滑り出てもほしくないですね。
私はさえさんのキッチンの天井高を把握していませんので、食器棚を購入される前に、天井高を測って、それから決めた方が安心です。
なお、スライドレールは地震の時に簡単に開いてしまいます。
日頃の楽(ラク)は、こういうときにマイナスになります。
たとえば、こんなふうに。
これを防ぐためのものが「耐震ロック機能」です。
どっちを取るかは個人次第ですね。
【米びつ】
中川さんにも候補商品を全部チェックしてもらいました。
その結果、3番目の商品で5kgになりました。
最初は焼いていない方がほぞも綺麗に見えてよいのですが、そのうちに手の汚れがついたり、年数とともに黒ずんできますので、最初から焼桐タイプを選ばれた方が現実的だと思います。
スライド式はお掃除が面倒なので見送りになりました。
キャスターはつけない方が良いです。
理由は、桐はやわらかい木材なので、キャスターを取り付けるとそのビス穴から割れが生じる可能性があるためです。
なお、お米の在庫が減ってきた時の次のお米は、袋のまま保存して米びつに継ぎ足さないようにしてください。
【カウンター下収納】
カウンター下はあくまで「便利棚」としての位置づけなので、使用頻度の多いものを置かれると良いですね。
まだお引っ越しの可能性もあるとのことなので、それならなおのこと気軽に選ばれたら良いと思います。
TANAさんのカウンター下収納の写真のうち、オープン棚が参考になりますね。
下のオープン棚を参考にして、米びつを置いたり、通勤かばんを置いたりするイメージを練っていきましょう。
ただし、こういう場合の板は、厚みが足りないとUの字になってしまいますので、注意しましょう。
なお、上のお写真ではカウンターの裏(A)とカウンター下収納の天板(B)の間(C)の部分)が少ないですね。
これだとカウンター下収納の天板にホコリがたまってもお掃除がしにくくなります。
こういう場合は思い切ってカウンター下収納の高さを低くして、カウンター裏との間をあけ、その部分をオープンな場所として使う方が使い勝手がいいですよ。
5〜10cmあいていると使いやすいです。
読みかけの雑誌や新聞、未開封の郵便物などを置いてもいいですね。
こういう場合は天板を別途選ぶ必要があるので、少しお値段が高くなりますね。
それから、こういう家具のオーダーで注意すべき点があります。
それは、家具職人には脚物・箱物・棚物・小物などそれぞれの専門性があるので、棚物に箱物を組み合わせる時には、箱物の出来があまり期待できないことがあります。
箱物は家具でも難しいものなので、質の良い箱物は箱物専門の作り手の方が良いです。
そんな背景を頭に入れて、あまりこだわることなく気軽に(お値段も)設計されてはいかがでしょうか。
Toyooka Craftさんは小物家具がお得意で、先日私がTweetしたのはこちらの記事からです。
さえさんが送ってくださった下の図面は、かなり不正確です(笑)
引き出しは具体的に中に入れるものの寸法を測っておき、そのうえで幅・奥行き・高さを決めましょう。
糠床の樽の寸法、米びつの寸法、かばんの寸法、引き出し一段の内寸(←ここは要注意)も正確に記入しないと、後でこんなはずじゃなかったと後悔することになります。
また、天板や台輪や背板のあるなしの表示も大切なので、それらもきちんと記入しておきましょう。
なお、横幅は1m×2でもかまいません。
天板・台輪は下の写真をご参考になさってください。
以上、長くなりましたが、家具を注文するときに注意するべきことを書いてみました。
素敵な家具のことを考えると、もう楽しくて楽しくて仕事をする時間が惜しいくらいですよね。
私も家を建てるとき、家具を選ぶ時、家具をオーダーする時、いつもワクワクしていました。
これはマクロビオティックの氣の流れで考えると、明らかに良い陽性が漂っているので、そんなふうに楽しくなるのです。
夢が描けるから楽しいんですよね。
そんな時間を共有させていただいて、私も嬉しいです。
では、私の考えていることが正しく伝わってくれますように。
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