私の周りでは何やらマクロビオティックに関して色々な動きが出ています。
現に東京でも昨年から新しい集まりがあって、また6月にも相当数の先生たちが集まることになっています。
これらはそれぞれにマクロビオティックを大切に思う人達の動きですが、世の中はそれとは反対にマクロビオティックを否定する意見もたくさんあって、それでこそマクロビオティックだと私は思っています。
何事にも陰陽があるのですから当然です。
さて、マクロビオティックの陰陽は何に対しても当てはまるがゆえに、マクロビオティックの指導者たちもそれぞれに自分流を前面に出しているのが実情です。
お料理を入り口にする人が一番多いのですが、病気治しや断食に力を入れているところ、望診に力を入れているところ、子育てに力を入れているところ、セラピーに力を入れているところ、ダイエットに力を入れているところなど、あげるとキリがないくらい多岐にわたっています。
しかし、今や資格講座になってしまって、本来の「陰陽を感じる」繊細な部分に時間を費やさないところが多くて、複雑な思いになります。
人の心も体も環境もみんな違うのですから、その陰陽の違いを前提として、その違った部分を丁寧に大切に生きるのが一番落ち着くと私は思っています。
冒頭のような動きをはじめとして、それぞれの先生方が自論を展開されることでしょうが、一つだけ言えることは、これからのマクロビオティック界は陰性さを増すだろうということです。
それは創始者やその弟子たちが亡くなって行くと、陽性さが失われはじめて束ねる人がいなくなるからです。
東京にはマクロビオティックの総本山として日本CI協会がありますが、その中だってどの程度の統率力があるか分かりません。
古いことだけに胡座をかいていると、本来の目的とはかけ離れた方向に行ってしまいかねません。
それぞれに教えを受けた師の思いを大切にしながら、あるべき姿のマクロビオティックを次世代に伝えたいと私は思っています。
とかく雑音の多い世の中ではありますが、健康で一つの信念を持っていることは、この混沌とした時代を生き抜くための最高の財産になります。
マクロビオティックの考え方は、多くの若者を救ってくれるでしょうし、生きることに疲れた人たちを励まし勇気づけてくれることでしょう。
私もそんな経験をしたことがありました。
時代とともに手触りが変わったとしても、その中にあるのは、むしろこれからの時代に必要なものばかり。
骨のある生き方ができるために、信頼のおける指導者に出会えますように。
(京都 瓢亭にて 2018.4.11)
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