<食べ物の割合を整理してみよう>
私たちは何かしら食べながら生きるわけですが、一体何を食べれば健康に良いのかという食べ方に関する本はいっぱい出版されています。
しかし、その内容は千差万別で、もうわけが分からなくなるほどです。
さらにその情報の背景まで考えると、それを信じてはいけない場合もあるので厄介です。
ですから、そんな情報に一喜一憂するくらいなら、自分の体をよく観察しながら自分で答えを出しましょうよと言いたいです。
そのためにはマクロビオティックの考え方がとても素晴らしいのですが、時代とともに提唱者の目指した方向とは少しずれて認識されつつあるので、今は本来の考え方を現代に当てはめて弾力的に受け入れるのが良いのではないかと思っています。
<食べ物の割合>
最初にそれぞれ異なる立場で出されている食べ物の割合を見比べてみましょう。
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(1)【日本CI協会が提案する「マクロビオティック食事法:食材の割合」】
(出展:リマ・クッキングスクール)
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(2)【桜沢如一が提案した「マクロビオティックの食の10段階」】
下の表を最新版に作り直したものが、上記(1)のコマ型になります。
(マクロビオティックの食の10段階 出典:マクロビオティック ムーブメント)
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(3)【久司道夫が提案した「マクロビオティック食事法ガイドライン」】
桜沢如一の門下生である久司道夫氏がアメリカで考案したもの。
(出展:THE マクロビオティック 久司道夫著)
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(4)【農林通産省の「食事バランスガイド」】
(出展:食事バランスガイド 農林通産省)
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(5)【むそう塾が提案する「食事バランスの目安」】
<食事バランスに中心軸をつくる>
あなたのお食事の割合はどの表に一番近いですか?
きっとどれにも当てはまらないという人が多いことでしょう。
案外正解かもしれません。私も当てはまりません。
こんなに日々お食事のことを仕事にしている私でさえ該当しないのですから、世の男性たちならもっと割合なんて気にしていない人の方が多いと思われます。
それがむしろ平均的な姿なのではないでしょうか。
ですから食べ物に関してはこれらの分け方より、もっと簡単に大雑把だけど中心軸のあるバランスを意識するのが良いと思います。
それにはありきたりな分け方ですが、「主食」「副食」と分けて、その副食をマクロビオティックの陰陽で調整すれば簡単なのです。
しかし、世の中にはマクロビオティックを知らない人がほとんどですから、陰陽を知らない人でも理解できる分け方を次にご紹介します。
なお、ここでいう中心軸とは、「ご飯・味噌汁・発酵食品としての漬物」を中心に据え、その他は添え物と位置づける方法です。
農林水産省の食事バランスガイドでは、
「主食」(ごはん、パン、麺)
「副菜」(野菜、きのこ、いも、海藻料理)
「主菜」(肉、魚、卵、大豆料理)
「牛乳・乳製品」
「果物」
に分かれていますが、私は「主食」「副食」「果物」に分ければ十分だと思います。
「副食」の内訳には「主菜」として野菜・きのこ・いも・海藻・豆をベースにし、「副菜」として少量の動物性を添えます。
肉・魚などは主菜ではなく副菜としての位置づけになりますので、農林水産省が示したガイドラインの逆になります。
ここの認識が一番難しく、メインが動物性になるような食べ方しか出来ない人は、お肉やお魚を摂らない日を1週間に何回か作るべきです。
これらを踏まえて一日合計の食事バランスが次の表ぐらいになっていたら理想的ですね。
もしこのようになっていない場合には、時々1食〜2食を抜くとか、全体の食事量を減らすとかして、体への負担を減らしてあげましょう。
ポイントは空腹を楽しむことです。
人間はそんなに食べなくても生きられるので、大抵は食べ過ぎ傾向にあるのです。
もちろん個人差がありますから、この目安に拘束されないようにしてくださいね。
(食事バランスの目安 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
なお、副菜が「魚・肉・卵」という分け方には反対される方も多いかと思いますが、実際に観察していると多くの方が動物性食品の持つ旨味に弱いのです。
どうしても動物性がないとお食事をした気にならない人も多く、そんな現実を踏まえて動物性を副菜にしてあります。
おかずは動物性がメインなのではなく、植物性がメインなのだという認識を持てると、一気に色々な体調の変化を感じることでしょう。
動物性を排除するのではなく「減らす」認識です。
このぐらい厳しくしておいてやっと結果が「動物性の毒消しができる」程度に落ち着きます。
これが現実なのです。
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