氣の流れ

昨日から家中の整理をしています。
浴室の掃除道具や吊るす場所を新しくしたり、洗面室のこまごまとしたものを収納し直したり、楽しくてワクワクする作業です。
小学生のころから家中の整理をして、母親にビックリされていたのを思い出します。
私には姉が二人いるのですが、二番目の姉は私と同じく整理魔・掃除魔です。
一番上の姉とは13歳離れているのですが、私が掃除をしたり片づけをすると、「おー! 綺麗になったね〜、気持ちいいわあ!」と笑顔で嬉しそうにしていました。
その雰囲気が小学校低学年の私にも嬉しかったのです。
いつしか、卓球が出来るくらい広い廊下や階段を、ごま袋でせっせと磨いて、ピカピカにするのが私の役目になっていました。
これは夏休みのある日に、母親に教えてもらってごま袋を作って磨きあげたら、とってもいい艶が出て、外出から帰って来た一番上の姉が玄関に入るなり、「凄ーい! 磨いたの?」と目を丸くした表情が忘れられなかったからです。
二番目の姉は9歳離れているのですが、お裁縫や編み物がとっても上手で、私が物心ついた時から、お裁縫の残り布でお人形さんの服を作ってくれました。
そしてお針箱の中がきちんと整頓されているのを、子供心に綺麗だなと思って眺めていました。
整理・整頓魔はこの姉の影響です。
一番上の姉は成果を認めて褒めるのが上手いので、人を使うことが上手です。
私もまんまとその姉の罠にはまって、掃除魔になって行きました(笑)
きっかけってどこにあるか分からないです。
小学生にもならない年齢の時に、よその人に褒められたことがきっかけでどんどん絵が好きになったり、小学2年で初体験したお料理教室(大人向け)の新鮮さが刺激になって、お料理に興味をもったり、その他たくさん似たようなことがあります。
ただ、それらに共通しているのは、「褒められた」という体験です。
その体験がよほど人間の印象に残るらしく、こんな歳になっても一番上の姉が褒めてくれた光景や、お料理教室での体験が鮮やかに想い出されるのです。
*    *    *    *
ということで、日用品の収納場所を整理しようと思ったら何やら様子が違います。
? ?
ははーん、夫の仕業だな^^
私が留守にしている間、夫は夫なりの方法で紙袋をしまってくれたらしいのですが、こんなの要らないよと言うような紙袋もしまってあるのです。
デパートで買い物をした時に入れてくれるあの紙袋ですが、いちいちしまっていたら、膨大な量になってしまいます。
ですから私は、後々使いそうな形の物だけ厳選して、大きさの順に立てて収納します。
ところが夫は、全部捨てないで大きさに関係なく、隙間に入れてありました(笑)
だから収納場所の扉を開けたら、景色が違ったのです。
これは昔のお年寄りに多いです。
特に戦争を経験した世代は、とにかく物が捨てられません。
スーパーのお総菜が入っていたパックさえも、綺麗に洗ってしまって置くのです。
いつか使うかも知れないと。
これは体験上仕方のないことだと思います。
でも、何でもかんでも、とにかく取っておくだけの人は決断力のない人です。
そんな人に限って、狭い狭いと言って物に囲まれた暮らしをしているものです。
私はマクロビオティックを知る前から、家の中に不用品があるのがとってもイヤでした。
ですから家の中にあるのは全部必要な物ばかりです。
人間さえも(笑)
マクロビティックを知るようになって、そのことがコトンと納得出来ました。
不要な物の存在は、氣の流れを悪くするからなんですね。
本能でイヤだと感じていたのでしょう。
そのためにマクロビオティックでは、お掃除をとっても大切に捉えているのです。
桜沢如一先生のお掃除好きは有名です。
逸話も多いです。
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氣の通った家に住み、氣の通った生活をする。
それが健康や幸せを運んでくる。
そんな生き方が楽しくないはずがありません。
マクロビオティックはそんな生き方を提唱しているのです。
決してマクロビオティック料理の普及のみが目的ではありません。
「マクロビオティックというものの見方考え方」が大切なのです。
決してお料理をミクロの視点で排除することではありません。
さあ、暑い時期ですが、夏休みを利用して家中の「氣」を見直してみませんか?
旅行のシーズンですが、氣を整えてから旅行をするともっと楽しくなりますよ。
一家総出で住まいの氣を意識するって、素敵なことだと思うのです。
そうそう、今年の夏はお掃除をすることに変更した塾生さんがいました。
彼女の素敵な笑顔が、ますます素敵になることを期待しています。
(とプレッシャーをかけておく 笑)


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やらせではありません

桂剥き投稿の総括記事は終わったけれど、実はまだ書きたいことがいっぱいあるんですよ。
でも、桂剥きに関係のない人に飽きられてもいけないので、4回で終わりにしました。
これからは番外編として、時々小出しに書いて行きます。
まず、ビフォー&アフターです。
先日4名の方のビフォー&アフターを掲載しましたが、全員のビフォー&アフターはこちらです。
中川さんが大変な労力を要する作業なので、ためらっていたのですが、やはりお願いしてしまいました。
実はね、中川さんは今断食中なのです。
今日で3日目です。
28日の営業日までに元に戻す予定です。
そんな時に私からのまたまた無理なお願いが。。。
でも、頑張って編集をして下さいました。
中川さん、心から感謝しています。
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この記事のタイトルについて。
「やらせではありません」
桂剥き投稿の真っ最中、こんな笑い話がありました。
こちらの写真を見た人が、「あれって、やらせでしょう?」と本人に言ったそうなのです。
「えーっ!!!、そんなふうに思う人がいるんだー!!!!」って、こちらがビックリしてしまいました。
いやはや、世の中には「やらせ」なんてことがあるから、あの記事もやらせだと思ったのでしょう。
しかし、よく考えてください。
むそう塾がやらせをするとお思いですか?
卑しくもマクロビオティックの素晴らしさをお伝えしたいと思って、むそう塾なるものをしている以上、実力以上のことを記事にするなんて考えたこともありません。
桂剥き投稿の全員のビフォー&アフターを見てください。
文字どおり血を流しながら、すべてご自分の決意と汗で、多くの時間を費やして頑張ってくれた結果です。
塾生さんの名誉のためにも、ぜひこのことだけはお伝えしたいと思います。


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人と人のつながり

先日ツィッターでこんなつぶやきがありました。
「凄いです。こんな熱くて真剣な人と人とのつながりがあるなんて…!」
これは桂剥きで頑張った人達にまな板をプレゼントする話に対して、いただいた言葉です。
それに対して私は次のようにお返事をしました。
「 あら、本来の人間関係ってこんなものなのよ。それが段々薄れてきているだけ。人間関係が希薄であることと自由であることをはき違えちゃったんだね。 」

つまり、人間関係って本来は真剣だしお互いの安否を気遣うし、助け合いながら暮らしていたはずです。
でも、戦後欧米化が急速に進んで、個人とか自由とか言われ出して、近所づき合いも上辺だけになって来ました。
そのうちに都会ではマンション住まいの人が増えて、向こう三軒両隣なんて関係は崩壊しつつあります。
個人の生活は干渉しないで、自由にするのが良いのだという風潮になって来たわけです。
ですから、都会に住むと人間関係はどんどん希薄になるので、それが気楽で良い面もあれば、寂しい面もあります。
そのことを踏まえて私は先のお返事をしたのでした。
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昨日プレゼントのまな板を発送しました。
きょう届きましたよ?というお知らせがすでに届いています。
秋田は明日になるのかも知れません。
一所懸命に頑張ったら、その頑張りをきちんと評価してあげたい。
何かのご縁でむそう塾に来られたのですから、そのご縁を実りあるものにつなげてあげたい。
いつもいつもそんなふうに考えています。
その一つがまな板のプレゼントです。
塾生の皆さんとは出来る限り濃い人間関係を築いて、失われつつある人間と人間の温かい触れあいや分かち合い、そのようなものを皆さんと共有したいと思っています。
人間っていいなあ。
人と接するっていいなあ。
信頼できるっていいなあ。
やっぱり私は人間が好き!
そんな人になってくれたら嬉しいです。


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桂剥き投稿の総括 最終回 「便利な時代に失ったもの」- 必読 -

日本人はがんらい機械や道具を器用に創り出す国民です。
そしてその技術力も高く、世界にも注目される製品が次々と生まれました。
外国からも便利な製品が入って来ました。
そうして私達の生活は徐々に手作業が減り、生活の仕方にも変化が出て来ました。
最近ではロボットまでが登場して、生活の変化は天井知らずといった感じです。
また家事の代行もあり、本来は主婦の仕事だったものが有料で外注できる時代です。
お料理もご多分にもれず、おかずを作る時代から買う時代に移行しつつあります。
外でお食事をしても、なかなか満足の出来るお店が少なくなりました。
そんなときにこれは美味しいなぁと思うと、案外ご自分で採算抜きに作られている場合だったりします。
これは作る人の技術力だけでなく、採算抜きでも作りたい意欲が美味しさを生みだしているのだと思います。
物を買う場合でもそうです。
先に値段ありきで選ぶと、間違った物の買い方をしてしまいます。
まずその物自体がどうなのかを見抜き、それからどの位の値段がその物には妥当なのかを考えるべきです。
その物が放つ氣を感じて買い物をするのが、一番納得のいく買い方だと私は思っています。
そんなふうに考えると、今どうしても欲しい物はかなり厳選されます。
家の中が物で溢れる時代ではないのですよね?。
私が一番欲しいのは、もう一人の自分かなぁ(笑)
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最近は自分に自信がもてないという人が多いです。
あるいは今の自分が嫌いだから変わりたいという人も多いです。
私はこれらの人を、便利な時代の犠牲者だと思っています。
人間は効率的なことばかりをしていると疲れます。
時には非効率的なことが緩衝材になって、かえって効率的な時間を生みだすことを知るべきです。
ですから、世の中には効率的に動ける人と、そうでない人がいて良いのです。
それを一律に同じことを要求するから、必要以上に自信のない人が増えて来るのです。
でもね、自信のない人でも名誉挽回出来るんですよ。
それは便利な時代の犠牲者になっただけですから、便利でないことをすれば良いのです。
スイッチ一つでご飯が炊ける時代に、時間を計りながら手作業で玄米ご飯を炊く。
あっという間に大根のツマが出来上がる道具を使わずに、手で桂剥きをして刻んで行く。
たったこれだけでも、それを達成するとかなり自信がつきます。
それは、それらの作業には自分と向き合う要素があるからです。
ここが大事なんです。
短時間で簡単に出来てしまうものは、自分を反映するチャンスがないんですね。
唐揚げを作るとします。
冷凍唐揚げを買って来て、電子レンジでチンをすれば時間の短縮になりますが、自分で作るとなると何倍もの時間がかかって後始末も大変です。
しかし、その大変な作業の中に一つひとつ自分を反映させて、自分を知ることが出来るんですね。
失敗すれば自信がなくなり、美味しく出来れば自信がつくという実に単純なことです。
たとえばお洗濯もそうです。
いつもクリーニングに出していると、アイロンかけが分かりません。
でも、自分で洗って干してアイロンかけを上手にすると、達成感とともに自信がつきます。
ボタンつけもしかり。
この繰り返しを無駄な時間と思うか、大切な命の洗濯時間と思うかで、人生は大きく分かれます。
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こんなふうに、日々の暮らしの中に自分に自信をつけさせるチャンスはゴロゴロ転がっているのです。
それなのに、自信をつけるノウハウ本を読んで「う?ん」と悩んでいる人はいませんか?
そんな本を読む暇があったら、日常生活を丁寧に深くこなしなさいと言いたいです。
悩む時には座っていないで、体を動かせというのが私の若い時からの持論です。
じっとしていると陰性な発想をしがちです。
しかし、体を動かしていると陽性な発想をしやすいです。
「明日は明日の風が吹く」みたいにね。
これは、何も出来ない自分ではなく、とにかく体が動いているから何とかなるだろうと思えるからですね。
事実、人間なんて体が動いていれば、どんなことをしてでも生きて行けるものです。
それを邪魔するのは変なプライドだけです。
だからそんなプライドにはサヨナラして、生活の基本をもう一度じっくり丁寧になぞってみることをお勧めします。
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「変わりたい」あるいは「自信がない」という人は、視点が遠くに行っている人が多いです。
変われるチャンスやモノが、どこかにあると思っているんですね。
ですから必死になってそれを探すのです。
今ならインターネットの力も借りるでしょう。
でも、本当は自分の足元にあるのです。
自分の日々の暮らしの中にそれが転がっているのです。
日々の暮らしを丁寧に。
この言葉はどこでも聞かれることですが、どこまで丁寧に深く実践しているでしょうか?
もしかすると、言葉だけが一人歩きしていませんか?
漠然として何をどうしたら良いのか分からないのが現実だと思います。
でもね、自慢じゃありませんが、むそう塾の玄米投稿は結構自分を変えるチャンスになります。
最近も3ヵ月をかけてパスポートに辿り着いた人がいます。
この方は最初から自分を変えたいから頑張りますと仰っていました。
何度か挫折しそうになりましたが、最後まで初心を貫きました。
偉かったです。
そして、桂剥き投稿でも自分に自信をつけるチャンスととらえて挑んでくれた人もいます。
その結果見事に目標を達成してくれました。
彼女の言葉が印象的です。
「以前はいつもうつむいて歩いていたけれど、最近は顔を上げて歩いている自分に気づきました。」
何という変化でしょう。
これがたった1ヵ月の間に、彼女にある種の自信が出来たということです。
桂剥きをきっかけに、彼女がこれからも顔を上げて人生を歩んでくれることを心から願っています。
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長くなりましたが、一連の総括で私が言いたかったことは、常々の暮らしぶりが人生そのものを作り出すということです。
ですから、今を、今日を、真剣に大切に生きてほしいのです
人生は長いようで案外短いものです。
何もしないうちに歳をとってしまったなんてことになりかねません。
いま目に見えることをしていなくても大丈夫。
今を大切に生きている人は、必ずそれを活かす時がやって来ます。
そのチャンスがやって来た時に、スッとその波に乗れば良いのです。
さあ、あなたもチャンスを呼べる人になりましょう。
むそう塾はそんなあなたを応援しています。
これで桂剥き投稿の総括はお終いです。


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桂剥き投稿の総括 3 「片刃と両刃の違い」

桂剥き投稿の総括も4回目になりました。
一番お伝えしたかったこと。
それは、いかに皆さんが難しい練習をしたかということです。
包丁には刃のつき方が片方だけの物と、両方についている物があります。
通常家庭で使っている包丁は、両方についているので「両刃」と呼ばれます。
三徳包丁とも呼ばれて、西洋の牛刀と日本の菜切り包丁を合わせた使い方が出来ます。
ですから、この包丁でも桂剥きが出来るのです。
しかし、通常料理人さんは片刃の包丁で桂剥きをします。
それは片刃の方が桂剥きに向いた作りになっているからです。
片刃の方が薄いし、材料に触れる面積の大きさが包丁の安定感を増して、面圧をかけやすくなります。
どこが違うかは、こちらの記事をごらんください。
さらに実際に剥いている画面はこちらの記事をごらんください。
それらを承知の上で、幸せコースでは両刃の包丁で桂剥きをしていただきました。
それは、プロの味をご家庭で簡単に再現出来ることをお伝えするのが幸せコースの目的だからです。
片刃の包丁がなくても、ササッと桂剥きが出来る人になってほしいからです。
そして、桂剥きの剥き方はお刺身の時に使うだけではなく、日常のお料理にも随所で登場する包丁の使い方であることをご理解いただきたいです。
たとえばリンゴの皮をむいたり、ジャガイモの皮をむいたりする時にも。
幸せコースの最初に包丁の研ぎ方や、切り方を学んでいただいたのは、すべてのお料理に繋がる基本中の基本を身につけていただきたいからです。
桂剥きをどのように捉えることも個人の自由です。
しかし、そこから学ぼうとすれば、人生の基本まで学べるだけの内容を含むものです。
中川さんのお話によると、料理人になることを目指して修行に来た者でも、桂剥きがきちんと剥けるようになるには1年間くらいかかるそうです。
人間性も含めて変わる必要があるからでしょうか。
それを、ずぶの素人が両刃の包丁で、ここまで上達するのは奇跡としか言いようがないそうです。
驚き以外の何ものでもない!
だからまな板をプレゼントしたくなったのでした。
ユーチューブが手伝ってくれたとは言え、中川さんの伝え方が的を得ていたことと、何よりも皆さんのヤル気のお蔭でした。
たくさんのお弟子さんに教えた経験上、どうして出来ないのか、どこを直したら出来るのかを熟知されている中川さんだからこそ到達出来た成果です。
まさに二人三脚で勝ち取った成果は、今後のあなたに大きな自信となってくれることでしょう。
たかが桂剥き、されど桂剥きです。
総括の記事はあと1本あります。
もう少しおつき合い下さいませ。


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