出し巻き玉子の箸使い


出汁巻き玉子を巻くときの中川さんの箸使いをごらんください。
静かだけれど確実で無駄のない動きには美しさがあります。
 


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脱力

むそう塾での一連の講座をとおして感じることは、現代人は「脱力」が苦手なんだなぁということです。
小さい時から全速力で走って来たのでしょうか?
心のどこかに「脱力=怠ける」のような構図があるのでしょうか?
とにかく体に力が入っているのです。
傾向として学校の成績が良かったり、しっかりした職業に就いている人ほど力の入った人が多いです。
どこかに「他人の目」を意識しながら生きて来られたのでしょうね。
これは私の想像ですが、体験の少なさが一つの要因であることは間違いないと思うのです。
誰でも慣れたことには案外自然体で取り組めるものですが、初めてのことには緊張感が伴います。
この緊張感は少なければ少ないほど良いわけで、ゼロにはならないでしょうが、限りなくゼロ近くまで減らすことはできます。
それには「捨てる」行為が必要です。
試しに息を極限まで吸ってごらんなさい。
どんどん肩が上がってくるでしょう?そこから息を吐ききってごらんなさい。
途端に肩が下がってくるでしょう?
つまり現代人は肩が上がった生活ばかりしているんですね。
買う・集める・所有する・食べる・飲む。
全部陽性な行為です。
次から次と物を買ったり、いくらでも食べたり、すぐ所有したがる思考は、呼吸でいうなら吸うことの連続なのです。
お掃除も掃除機で吸い込みます。
陽性ですね。
箒で掃く行為は掃除機に比べて陰性です。
そもそも掃除って掃いて拭いて塵を取り除く陰性な行為ですから、気持ちもリラックスさせるのです。
試しに今まで掃除機一辺倒だった人は、箒と雑巾でお掃除してみるとそのテンポの違いに気づくはずです。
昔はこんなテンポで暮らしていたんですね。
でも今はインターネットもつながって、すぐ返事を求められる時代です。
決断の素早さが勝負を分ける日々の中で、脱力が苦手な人が多いのでしょう。
でもね、これは限界を知ることでかなり脱力できます。
つまり極限を少しでも覗いた者は覚悟が出来るから、よけいな力を抜くことができます。
腹をくくる。
(それは場合によって覚悟を伴う)
こうすると力は丹田付近に集まり、上半身は力が抜けて来ます。
一番抜けるのは頭でしょう。
つまり思考も変わってくるのです。
上半身で生きている人はまだまだ陰性です。
下半身で生きられたらかなり陽性です。
もっと書きたいけれど、時間がないのでこの辺で。


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「中川式糠床」の宅配について

「中川式糠床」は2月にご予約を開始し、ただいま順調に発酵を続けております。
未だにお問い合わせがありますので、ご希望のかたには出来るだけお応え出来るようにしたいと思っております。
宅配ご希望のかたはこちらのフォームからお申し込みください。
なお、「糠漬けクィック講座」は今のところ満席になっております。
追加開催のご希望も届いておりますが、まだ日程が決まっておりません。


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料理の奥深さ(6) 間違った盛付け

間違った盛付けの本を沢山見たら、気持ちが悪くなって来た。
これをあなたはオーバーだと思うだろうか?

もし食事に行ったお店で、頼んだお料理が反対の向きで出されたら嫌な気がするだろう。
それと同じで秩序だっていないものは人の気持ちを不快にさせるのである。
整理されていない部屋が人の心を心地よくしないのと同じである。
もし私達が間違った秩序の中でも平気な人間だったら、もっと周りは乱れているだろう。
どこかで誰かが秩序を調えていてくれるからこそ、気持ちの良い毎日が送れるのである。
秩序が崩れているとそこには事故や事件が起きる。
たとえば原発事故。
あれは宇宙の秩序を無視した結果だね。
無視した度合いが大きいほど被害も大きくなる。
だからほんの小さいことだけど、私たちは毎日口に運ぶものを秩序だてたもので調えたいと思う。
回数多く接するものは、人生を左右する力を内在する。
その一つが食事である。
間違った盛付けが続くことは、盛りつけた人もそのお料理をいただく人も秩序が崩れる。
食が色々な面で崩れている現代において、秩序だてることの大切さを知ってほしい。


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料理の奥深さ(5) 盛付けの格

調べ物をしていたら、中川さんが修業された萬亀楼さんのお名前が随所に出てくる本があった。
時代からいって中川さんがいらした頃らしいのでお聞きしてみると、「これは私が作った料理かもしれない。このお皿も覚えているよ。よく取材用の料理を作ったからねぇ。」とのことだった。
あのクリームパンの手が添えられていたらすぐ判るのに(笑)
(と言っても当時はスリムだったらしい。。。) 
ところで盛付けには約束事があって、それを押さえればあとは自由に盛っても良い。
ちょうど和服にも約束事があって、それを踏まえて着るように。
しかし今はその約束事がグチャグチャになって来ている。
着物には格があって生地・模様・帯・帯揚げ・長襦袢・半襟・草履に至るまで 、それはある意味秩序ですらある。
なぜそうするのか?
その理由を知れば結構マクロビオティック的だったりする。
つまり格とは秩序を踏まえることだから。 
そしてその格は、人の心に「核 」を作ってくれる。
心の核は穏やかさを運んでくれる。
見ていて穏やかになれる盛付け。
それが本物の盛付けだと思う。 



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