宅配クリーニングとアイロン掛け  

京都で借りているマンションには、宅配クリーニングが契約されているので、24時間好きな時間にクリーニングの出し入れができる。
まずまずな仕上がりだったので、入居以来ずっと利用していた。

しかし、今年の夏、アイロン掛けが気に入らない部分があって、自分でもう一度洗って掛け直した。
妙に伸びていたり、お洋服のデザインを理解していない掛け方が気に入らなかったから。

そんなことが何度かあったのだが、先日、「今年いっぱいで営業をやめる」旨の連絡が文書であった。
どうしたのかな? 体調が悪いのかな?
とにかく新しい業者を探さなくてはいけない。

 
 

右京区の方にあるクリーニング屋さんをネットで見つけ、電話をしてみたら、左京区にも来てくれるとのことでお願いしてみた。
このクリーニング屋さんは、マンションとは契約していないので、クリーニングに依頼するときも、受け取るときも対面で行なう。
(受け取りだけは宅配ロッカーを利用できる)

以前のクリーニング屋さんは、もう7年以上もお願いしているのに、お顔も見たことがない。
衣類と月に1回お金だけが宅配ロッカー経由で行き来している。
これはこれで便利だ。

昨日、左京区のクリーニング屋さんが、仕上がった衣類を納品してくれた。
宅配ロッカーでもよかったのだが、手渡ししたい感じだったので、部屋の玄関で受け取った。
ふっくりとしたおじさんが、マスクを引きずり上げながら仕上げの説明をしてくれた。
ブラウスの袖に見事な気遣いがされていて、これこそデザインを重視した仕上がりだと思った。
いちいち対面で出したり引き取ったりするのは面倒だなと思う反面、仕上がりの良さは魅力だった。

 
 

そうこうしているうちに、今までのクリーニング屋さんから電話がかかってきた。
初めて声を聞いた。
何しろ顔を見たこともないし、話したこともなかったのだ。
話の内容は、「新しく引き継いでマンションに行ってもらえる業者を探していて、もう少しで決まりそうです。ご不便をおかけしてすみません。」というものだった。

「あ、そうなのね。それならそれでもいいけど、仕上がりが綺麗な業者さんだといいな」と思う自分がいた。
話の最後に、やめる理由を聞いてみた。
すると、「もう老体なので」ということだった。

人間って勝手なものである。
楽な方に流れる。
良い仕事をしても、面倒な部分があると、それをなくした方に流れる。
ふっくりとしたおじさんのお顔が目に浮かぶ。

ふっくりしたおじさんはメールができないので、電話をしてくださいという。
(え? サイトにメールで依頼出来るようになっていたよ)
でも、メールは息子しか見ないから、見落としてしまうことがあるのだそうだ。
(あ〜、ここを改善するといいのにね)

日常的なものは新しい業者さんに頼もう。
大事なお洋服はあのおじさんに頼もう。
もっと大事なものは自分でアイロン掛けをしよう。

さ、明日は私のアイロン掛けの日。

 
 

【アイロン掛けに関する過去記事】
綺麗にアイロン掛けされたエプロンが素晴らしかった 2021.4.5
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Yシャツのアイロンのかけ方(家事アドバイス) 2013.5.21
アイロンかけとエプロン 2012.11.29
手作業と心の安定 2012.4.3
アイロンかけ 2011.8.17
家事 2011.6.10
手仕事 2006.12.21

 
 

(マクロビオティック京料理教室むそう塾 塾生の好さんのエプロン アイロン掛けが上手!)

 
 
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