現代の体調不良の主原因は、ストレス・脂肪・砂糖・食べ過ぎだと私は思っています。
細かくはまだまだあるのですが、実際に短期間でも脂肪と砂糖を控えてもらうと結果が出てきますので判ります。
食べ過ぎはちゃんと意識をもってもらわないと、いつの間にか従来の食べ方に戻ってしまいます。人間の癖(習慣)って恐ろしいものです。
ところで先日体調不良でメールを寄せられた人とやり取りしていたら、案の定マクロビオティックスイーツは大丈夫だと思って作って召し上がっておられるとのことでした。
やっぱりー・・・。
動物性を摂らないでスイーツを摂ると、マクロビオティックの陰陽を知っている人ならすぐお解りでしょうが、体がどんどん陰性になって行きます。
その上、蒸した野菜や土鍋での玄米ご飯を口にされ、お出しも昆布と椎茸なら、そりゃあ体調が悪くなるための特別コースみたいなものです。
これに耐えられるのは、相当陽性な人です。
そもそもマクロビオティックの甘味料はOKと思うこと自体が甘いです。
メイプルシロップであれ、甜菜糖であれ、米飴であれ、陰性に変わりはありません。
組織を緩める作用は白砂糖と同じなのです。そのスピードが白砂糖に比べて少し遅いのと、材料の違いによって若干の成分差があるだけです。
実際に比べてみたら実験みたいで面白いですよ。
甘味料の中でも陰陽がありますが、食べ物全体でみたら陰性に属しますから、そのことを忘れて白砂糖だけ排除している人は体調不良まっしぐらですね。
私はマクロビオティックを始めた当初から甘いものへの疑問があって、大森英櫻先生のご指導や山村慎一郎先生や松見歯科医師と納得出来る形で結論を得ております。
体は正直で、食べたもののようになっているのです。
ですから、むそう塾では今までお菓子は一切教えていません。
まだ陰陽が解らない段階でのお菓子づくりは危険がいっぱいなので、陰陽がちゃんと理解できて最小限の量を調整できるお菓子だけをお伝えしようと思っています。
型で焼いてしまうと、1ホールを食べてしまいがちですし、粉物の弊害も出てきますので、焼き菓子は一番おすすめしません。
どうしても食べたい時は老舗の和菓子屋さんから1個だけ購入しましょう。
それでもお菓子は月に4個まで。お休みの日のご褒美といった感じですね。
もしそれ以上食べたい時は主食が足りないか、おかずが多すぎるか、あるいはおかずの味付けが濃い場合です。
主食で糖質を補えていれば、特別にお菓子を求めることはしなくても満たされます。
なお、「動物性を摂るとその後に陰性を引くんだよねぇ」とは大森先生の口癖でした。
それでも甘いものを食べたい時はストレスが多い暮らし方をされていますね。
人間にとって程よいストレスはタイヤの摩擦と同じで前進につながりますが、過度なストレスは体調不良の主原因になります。
ですから、ストレスを減らせる考え方や視点をマクロビオティックの陰陽で知ってほしいと思います。
あなたがストレスと思っていたことは、陰陽で考えると実は自分に原因があったなんて日常的に起こり得ます。
穏やかな気持ちで日々を送れるよう、陰陽で物事を考える癖をつけてほしいなと思います。
(林檎のパウンドケーキ 料理:陰陽京料理人 中川善博)
写真は中川さんがかつて「ひるめし」を提供していたころ焼いていたケーキの一つですが、今ではまったくケーキを焼きません。
パティシェだった奥様とともに開発した美味しいお菓子は沢山ありながらも、洋菓子はきっと一生作らないのだと思います。
満足コースや秘伝コースで、中川さんから何品かの甘いものを習える人は、かなりラッキーな人になりますね。