私が40年以上も前に野口整体に出会った時、最初に驚いたのは先生の睡眠の短さとお食事量の少なさでした。
当時はグルメ三昧をしていた私にとって、それはかなり刺激的なことだったのですが、一緒に野口整体を始めた友人の変わりようが素晴らしくて、私もせっせと野口整体通いをしていました。
そこではまず二度寝を戒められ、8時間睡眠を笑われました。
確かに二度寝をして心地よい体験はあまりなかったので、二度寝はしないようにその時を境に実行しました。
実行して思ったのは、案外二度寝ってしなくても済むということでした。
逆に言うなら、自分のしたいことが山積みになっていたら、二度寝をするより飛び起きてさっさと山積みのことに取りかかった方が余程精神的にもスッキリします。
そうこうしているうちにマクロビオティックに出会ったのですが、今度は二度寝はおろか5時間以上寝るなんて寝すぎだと言われてしまいました。
マクロビオティックでは睡眠時間が長いのは陰性、睡眠時間が短いのが陽性といわれていた時代でした。
最初からストイックにマクロビオティックをスタートさせた私は、難なく5時間睡眠を実現させることが出来て、そのまま現在に至ります。
しかし今ではマクロビオティック指導校でも「十分睡眠をとること」なんて言って、あまり睡眠時間が少なくなることは勧めないところもあります。
これは色々な人がいるので、誤解を招かないためだと思われますが、上手く陰陽バランスが取れた生活をしていれば、睡眠時間は8時間もいらないのが本音ではなかろうかと思います。
何より大事なのは、睡眠は質が良いかどうかであり、時間の長短ではないことを知るべきです。
女性の場合はお産を境に睡眠の質も時間も激変しますが、これが苦痛になる人とそれほどでもない人がいます。
また、出産経験のない人でも、睡眠時間がとても長い人は、骨盤の可動性が鈍っていることも考えられます。
出産によって骨盤は大変化するため、出産のあと太りやすくなる人も結構います。
こういう人は大抵骨盤が開いているので、胃袋も大きくなっています。
巷のカイロプラティックで骨盤調整をされたあと、大食になって太ってしまったと嘆く人も案外多いものです。
出産のあと骨盤がきちんと閉じた人は、ますます元気に働き、睡眠時間も少なく、二度寝も無縁になります。
ここでちょっと陰陽を思い出してください。
緩むとは陰性であり、締まるとは陽性なのですから、骨盤のためにはどちらを取り入れれば良いかはもうお分かりですね。
もしあなたが二度寝や長時間睡眠のタイプなら、陰陽を意識して暮らし方や食生活を変えてみましょう。
体調も比例して変化してきますよ。
あ、そうそう。お姉さん座り(横座り)は骨盤が歪んでしまいますので、避けましょうね。
どうしてもしたい時には、左右交互に同じ時間になるよう気をつけてください。
こんなふうにちょっとしたことに気をつけて、一日を気持ちよく目一杯使いこなしませんか?
人生が俄然楽しくなってきますよ♪
(京都 真如堂にて 2015.11.24)