抹茶チョコレート理論と京都の老舗旅館のお料理問題

京都の老舗旅館と外国人観光客のことを知ったとき、「抹茶チョコレート理論」が頭に浮かんだのでした。
「抹茶チョコレート理論」とは、STARMARK(スターマーク)株式会社の林正勝(markさん)が提唱しておられる考え方です。
考え方はこちらの記事からどうぞ。

結論は、文化的に感じる距離感が、その人の商品への許容度を決めるというものです。
林さんが海外で催事をするときに、
①抹茶の伝統的な和菓子(羊羹・ういろうなど)
②抹茶とチョコレートを混ぜた抹茶チョコレート
③日本産のチョコレート
の売れ行きを観察すると、③のチョコレートが売れるそうです。

これは、
①抹茶✕羊羹=異文化✕異文化=距離感あり
②抹茶✕チョコレート=異文化だけど距離感なし
③日本産のチョコレート=距離感なし

 
 

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これを京都の老舗旅館の京料理に当てはめると、外国人観光客にとっては、食材も料理方法も異文化だらけで受け入れにくかったものと思われます。
日本人だったら大喜びになるのは、文化的に感じる距離感がないからですね。

となると、②の「異文化だけど距離感なし」ということで、しゃぶしゃぶやすき焼きが好評だったというのが納得できます。
料理方法は異文化だけど、食材は異文化ではないからということなのでしょう。

ということで、京都はお肉を扱うお店に活気が溢れています。
でも、私がよく行くお蕎麦屋さんには必ず外国人の人が来られて、お箸を上手に使いながら召し上がっています。

日本に来たのだから、日本のお料理を味わおうと思う観光客もいれば、文化的距離感で避ける人がいるため、旅館や料理界は大変だなと思います。
インバウンドが去ってしまったとき、失った人や技術は簡単には回復できません。

むそう塾でお伝えしている高度な技術も、将来はとても貴重なものになるかもしれませんね。
さあ、日本はどんなふうになっていくのでしょうか?

 
 

(教室の掛花 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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