先日、京都から帰ったときのこと。
エントランスの数あるダウンライトの電球が一つ切れていました。
管理人さんがいつ気づいてくれるかな?
最近はこう思うようになりました。
というのも、以前の管理人さんは私が指摘するまでいつも電球が切れていることに気づかなかったので、それが不思議で不思議でならなかったのです。
でもある日、それはもしかしたら空間認識能力の問題かも知れないと思い直して、ちょっと話をしたことがあります。
するといっぱい納得することがあって笑ってしまいました。
一般的に空間認識能力を考えるときには、方向音痴や図形の問題が取り上げられますが、ちょっと息子の場合を書いてみます。
息子は3歳のとき、車に乗せてもらって初めて走った見知らぬ土地の夜の道路を正確に記憶していたので、その時まわりにいた大人はみんなでビックリしたものです。
街中のごちゃごちゃした通りでしたが、何が彼の記憶に残っていたのでしょうね。
その時私は、もしかしたらこの子は図形問題が得意になるかもしれないと密かに期待したのですが、まったく反対の結果でした(笑)
ところで、私は本を読む時でもページを絵のように認識するようです。
各ページの印象がとても強く残っていて、どの辺にこんなことが書いてあったと詳しく憶えています。
そういえば間取り図を記憶するのはかなり得意で、家事アドバイス講座で拝見した間取りは、ほとんどの間取り図が今も記憶にあります。
冒頭の電球の話ですが、エントランス全体を私は絵のようにとらえていて、その空間に足を踏み入れた途端に「あれ?」と電球切れを見つけるのです。
こんなことは誰でも当たり前だと思っていたのですが、以前の管理人さんはそれがまったくないと仰っていました。
むそう塾を始めてから塾生さんのお料理の覚え方を観察していると、人間の記憶の仕方には何通りかあって、お料理にもそれはいえることなのだなと感じています。
つまり「お料理は目で覚える」部分が圧倒的なので、それがお料理する人の脳の使い方と一致していれば早く覚えられるのだと思います。
景色としてお料理の工程を持ち帰るのが一番良いです。
でも、これが苦手な人がいるのかもしれません。
このことを痛感するのは盛り付けの時です。
教える側がどんなに口で説明しても、受け取る側の脳がそれをイメージ出来なければ伝わらないからです。
イメージが苦手なら数をこなせとばかりに、色々なお店に足を運んで時間とお金を費やしても、結局観察力がなければお店から持ち帰るものは少なくなります。
そんなわけで、お料理が上達するにはお料理以前に色々な要素があって、空間認識能力もその一つだと思うのです。
それがピタッとかみ合わさった状態だと最速で正確に伝わるんだなと思ったことでした。
「お料理は買い物(店選び・食材選び)から始まっている。」
これがむそう塾の教えです。
買物の時点で上の盛り付けをイメージして買っていますか?
盛り付けの段階になってオタオタしてしまう人が多いです。
そうならないためにイメージ力のアップをしましょう。