むそう塾ならではの「鱧の骨切り特訓講座」が驚きの連続だった

【4名だけで鱧の特訓講座】

このブログには「うれしかったこと」というカテゴリーがありますが、「驚いたこと」というカテゴリーがほしいようなことがありました。

8月27日に「鱧の骨切り特訓再受講講座」を開催したのですが、その時に驚くべき光景が次々と展開されたのです。
受講者は4名で、中川さんから1度は骨切りの授業を受けている人たちです。

でも、骨切りに進む前の「鱧をおろす」段階で苦戦されている人たちが3名いましたので、中川さんが一人ずつ、まさにマンツーマンで特訓をしました。
一人が特訓されている間は、3名がガン見しています。
それもまた、とても勉強になるのです。

まず、鱧のぬめり取りから、中川さんが実際にやってみせます。
どの程度までぬめりが取れたらOKなのか、一人ひとり手で触って確認します。

次は鱧をおろすのですが、このときの鱧の状態やぬめりも全員が触って確認します。
さあ、ここからいよいよ包丁が登場するのですが、出刃包丁が完全に砥げていないと話になりませんから、それは最初に中川さんが全員分をチェックして砥ぎ上げています。

中川さんは2分半を切るタイムで鱧をおろすのですが、塾生さんは5分以内が目標です。
この日は、そのためのポイントを完全に身につけてもらうことに時間を割きました。

 
 

【動かないことに驚き!】

鱧の骨切りは、鱧をおろしてからの作業なのですが、全員がおろす段階でつまづいています。
ですから、鱧をおろすのに時間がかかってしまって、くたびれてしまうのが現実です。
でも、5分以内でおろせるようになったら、その先が楽しくなりますよね。

何しろ、最終目的は「美味しい鱧料理」なのですから、鱧をおろす段階でへこたれていてはダメなのです。
ということで、徹底的におろし方の極意を伝えて、骨切りがスタートしたのは、もう18時近くになってからです。

すでに鱧の講座を受けている人でも、骨切りのときに鱧が動く人がいるのですが、それを防ぐための極意を、中川さんが熱く指導していました。

まずは、まな板のどこに鱧を置くのか?
その時に何をするべきか?
それを見て、納得することばかりだったのですが、いざ、骨切りが始まると、誰も鱧が動きません。

身震いしましたね。
この光景に。

 
 

【鱧の骨切り】

さあ、いよいよ骨切りです。
まずはその人がそれまで切っていたとおりに、中川さんの目の前で切ります。
その癖を踏まえて中川さんが修正を加えていきます。

問題点が一人ひとり異なるのも面白いところです。
身長や体型なども影響するので、まさに一人ひとりの骨切りスタイルを指導していくのですが、これが実にすごい内容でした。

たとえば、骨切りをする時に力が抜けなくて困っていた塾生さんには、驚く切り方を指示したのですが、それでちゃんと脱力できたのですからビックリ!

また、ある塾生さんには、切る方向を変えることによって、結果的にはまっすぐになることを教えていたのも驚きでした。

また、眼鏡をしている塾生さんに、眼鏡を外して勘を頼りにすることを教えたり、本当に驚きの連続でした。

こうして2時間。
骨切り特訓をして、熱い一日は終了しました。
終了時刻は20時。

 
 

【栄養たっぷりの鱧で元気に!】

そばで見ていて思ったことは、指導者の力量によって、素人でもこんなに難しいことが出来るようになる現実です。
その現実が目の前で展開されていくのですから、私としても大いに刺激を受けた一日なのでした。

鱧は骨がいっぱいあって、その骨の処理が難しいから一般の人は手を出しませんが、プロであっても下手な人はゴロゴロいます。
でも、上手に骨切りされた鱧は、とても美味しいし、元気をもらえます。

何しろ、骨を一緒に切って、骨ごと食べてしまうのですから、骨の成分をそっくりいただけるわけです。
カルシウムはもちろんですが、ウナギ科なので鰻と同様にビタミンB12や、ビタミンDが豊富に含まれています。
そして、身にはタンパク質がたっぷりですし、皮にはコラーゲンがいっぱい含まれています。

ですから毎年、骨切り練習をしている塾生さんが、だんだん元気になっていくのが面白い変化です。
今年もすでにそのような変化がみられます。

今、満足コースの人でも、来年は秘伝に進んで鱧料理を作ることを楽しみにしているとの話が聞こえて来ました。
いいですねぇ。
鱧料理でぜひ夏バテ知らずの元気人になりましょう!

鱧には2回旬がありますので、産卵を終えた鱧が脂がのってくると、鍋が最高に美味しいです。
鱧でアクアパッツァなんて、手軽で喜ばれること間違いなしですよ。
むそう塾ならではの鱧料理の世界が、今から楽しみですね。

 
 

【むそう塾ならでは】

世はまさにテレワーク時代です。
でも、むそう塾では手で触って感じてもらうことが多いし、香りや味を実際に確認してもらう大事な場面が多いので、どうしてもZoomで伝えきれない内容があります。

まわりの人のご理解が得られにくいかもしれませんが、京都まで来ていただいたからこそ学べる内容が、あなたの今後に大いに役立ちます。

薄っぺらな内容は教えない。
他にはないことをやる。
これはむそう塾を始めるときから一貫していることです。

ますます混迷を極めるこの時代にあっても、信じられる確かな手応えを持っている人は強いです。
一緒にそんな手応えを増やして行きましょう。

 
 


(骨切りの結果を確認中 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

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「自然治癒力を高めるマクロビオティック(実践編)」磯貝昌寛著

群馬県で「マクロビオティック和道」を主宰されております、磯貝昌寛先生の新しい本が発売されます。
発行は9月中旬になります。

昨年の8月に出版された「自然治癒力を高めるマクロビオティック 基礎編 正食医学の理論と実際」の実践編になります。
昨年の記事はこちらから。)

 
 

世界のあちこちが新型コロナウイルスに未だに翻弄されているため、感染症についてもページを割かれていますので、今にピッタリの内容になっています。

あなたの不安を少しでも解消するヒントが、この本にはいっぱい詰まっていますよ。
そして、マクロビオティックに不信感のあった方でも、健康になるための考え方を知って、むしろ好奇心を持たれるかもしれません。

 
 

「自然治癒力を高めるマクロビオティック(実践編)」 磯貝昌寛著

 

 
 

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埼玉の開業30周年のお店で新型コロナの自粛要請を思う

昨夜は、埼玉の自宅近くにある鉄板焼のお店に行きました。
このお店は今年が開業してから30年になるので、そのお祝いにというわけです。
夫や息子はランチでお世話になっているのですが、たまには夜でお返ししなくちゃ申し訳ないですから。

開業30周年ということは、1991年にオープンですから、バブル崩壊の頃です。
でも、このお店が入っているビルは、バブル当時に建築されたので豪華な造りなのです。
お店をオープンしたら景気が後退して行くなんて、大変だったと思います。

それでも、バブル崩壊を乗り越え、狂牛病騒動も乗り越えて頑張って来ました。
そうしたら昨年からコロナです。
飲食店は政府の意向で翻弄されて、存続の危機です。
ですから、私たち家族だけでも、気持ちをお届けしたいと思いました。

 
 

 
 

本当はフォアグラを使うメニューなのですが、家族がフォアグラは嫌というので変更してもらいました。
真ん中にあるのは玉ねぎのスライスです。

ところで、このお店は遠慮しながらアルコールを出してくれました。
表立ってはご案内しないそうなのですが、この企画からは決心したそうです。
わかります。
もう限界なんですよね。どこだって。

でも、「なんだこの店は」と感じるお客様もいるだろうからと、ネットにもアピールしていません。
そうすると、お客さんが増えないそうです。
「お酒出します!」と張り紙したり、SNSで知らせたお店は賑わっているというのに。

こういう場合は、肚をくくって堂々と宣伝した方が良いのかもしれません。

 
 

 
 

同じビルに入っていたスポーツクラブは、6月一杯で閉鎖しました。
これで、このビルがオープンしたときから入っていたテナントは、このお店だけになりました。

コロナの影響が、どんどん飲食店の首を締めています。
緊急事態宣言を出しても出しても繰り返し発出するということは、その政策が間違っていることを暗に示していると思うのです。
早く政策を変えないと、お正月までに潰れるお店がどんどん増えることでしょう。

もしかしたら東京はピークアウトに向かったかなと思うのですが、どうなりますことやら。

 
 

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京料理人中川善博の器用な手 手の想い出

【掃除機の部品】

あれは確か10年ほど前だったように思う。
中川さんが掃除機が壊れたというので、てっきり買い換えるものだと思っていた。

ある日、中川さんの家に到着すると、嬉しそうに中川さんが「これ見て」と言う。
??
古い掃除機だけど、これがなにか?

私の不思議そうな顔を見て、中川さんがおもむろにスイッチを入れた。
ウィーン!と掃除機がゴミを吸い始めた。

私「あれ? 掃除機、壊れたんじゃなかったっけ?」
中川「うん、壊れたけど直した。」
私「でも、部品がもうないって言ってたのに?」
中川「うん。だから作った。」

ビックリ!
それからしばらくの期間、掃除機は何事もなかったかのように働いていた。

 
 

【器用さ】

中川さんは本当に器用だ。
お料理をしているとき、いつも感心することがあって、それは手先の器用さが瞬時に活かされることがしょっちゅうあるからだ。

ぷっくりした赤ちゃんの手をイメージしてしまうほど丸みのある手なのだが、これが実によく働く。
塾生さんからは「クリームパンの手」と呼ばれて、手まで美味しそうなのである(笑)

 
 

 
 

 
 

【荷造り】

ある日、塾生さんが教室で買った道具を持って帰ることになった。
重いので宅急便で送ろうかと思ったが、一刻も早く復習したいということなので、中川さんが荷造りをしてくれた。

チャチャチャっと麻ひもでダンボールを結わえて、「はい、出来上がり!」と言った時に、「わー!」と歓声が。
ちゃんと持ち手がついているのである。
「さすが!」

よくあるプラスチックの持ち手は、角が痛いことがある。
でも、この持ち手は手にしっくりして柔らかいから全然痛くない。
塾生さんは自宅に帰るまで、まったく痛くなかったそうだ。

 
 

 
 

【手の想い出】

私の父も母も手が大きくて指が太かった。
二人共とても器用で、その手からたくさんの物が生み出されていった。
母はお料理や和裁・編み物を好み、95歳で亡くなる直前まで手を動かしていた。

父は仕事で使う道具の手入れを丁寧にし、研いだり磨いたりする姿が目に焼き付いている。
鋸(のこ)の目立てができない近所の人がよくやって来ていた。
そんな父の手を見ていて感心したので、小学生の私が詩を書いたら、NHKのコンクールで入選して記念品をもらった。

両親を亡くして思うのは、案外手の動きや、何かをしているときの動作や格好をよく憶えていることである。
こうして人は大事なことを子孫に残して行くのかもしれない。

私はどうやら手に氣が行くタイプのようだ。
だから、教室でも中川さんの手の動きを感心しながら眺めている。

もしかしたら塾生さんも、目を閉じれば中川さんの手元をいっぱい思い出すかもしれない。
その光景は、仮に中川さんが亡くなったとしても、みんなの目に焼き付いて残っているだろう。
なんと幸せなことだろうか。

人は顔だけでなく、手も想い出になりうるのだと思う。

 
 

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火傷(やけど)は冷やすより温めた方が治りが早いそうです

火傷をしたとき、あなたは冷やしていますか?
温めていますか?
冷やすという人が多いと思いますが、温める内容の記事を見つけましたので、ご紹介させていただきます。

 
 

ー引用開始ー

甲野善紀さんの「随感録」より

2016年11月27日(日)

以前、私が火傷に関して「火傷は温めるとよい」とツイートした事があったが、この「火傷は温めるとよい」という手当て法が、少し前に「いい加減なデマ」として、いろいろ取沙汰されているという噂があった。そこで、私がなぜこの事をツイートするに至ったかについて、過去の私のツイートや、これに関連したサイトの記事などを紹介しておく事にする。
これらを読んでいただければ、火傷はすぐに湯などで温めるという事が有効だと私が確信した経緯がわかると思う。ただ、この方法はあくまでも本人が納得して行なっていただきたい。私の身近な人間にも「火傷は温めるは有効かもしれないけれど、私はやらない」という者もいる。ましてや、その自覚のない幼児などは、泣き叫んでトラウマになる恐れもあるので、火傷に有効なクリームなどの塗布や湿潤療法がお勧めである。
では、私が火傷の革命的な手当て法を知るに至った経緯をどうぞ。

 


 
 

2011年06月03日(金)(実質的に2日の深夜ツイート)

昨夜、寝る前にガス台のすぐ側にあった小さな湯呑を何気なく持った瞬間、一瞬その左手の人さし指の皮がめくられたような感覚。「アッ」と思った時、湯呑はハネ飛んでいた。

「あっ、そうか、いまガスの火を止めたばかりだったなあ。これは結構キツイ火傷したなあ」と思いつつも、同時に釈尊の教えを思い出す。

それは、以前どこかで書いたと思うが、「知って犯した罪と、知らないで犯した罪はどちらが重いか?」という話。普通、一般の常識では故意と過失とでは、当然故意の方が罪が重い。

しかし、釈尊の考えは逆である。そして、その理由として出された譬えが、「熱く焼けた鉄を握った時、熱いと知って握るのと、知らないで握るのとでは、どちらの火傷がひどいか?」という問いかけである。

これは当然の事ながら、知らない方が「ぐっ」と握るから火傷の度合いはキツイ。釈尊はそれを例にして、知って犯した罪は軽く、知らないで犯した罪は重いと説いたのである。

(中略)

とにかく、すでに皮膚が白化している人差し指の先を水道の水で冷やしながら、そんな事を考えていた。

もちろん火傷の手当ても同時に考えた。私は3つほど火傷に特効のあるものを持っているが、昨晩は手近にあったRHクリームを使うことにした。

これは表向きはただの肌用クリームだが、打撲や火傷に対して、それらの専門薬よりも効力があることは、知る人ぞ知る事実。

しかし、凄く痛いことも事実。とはいえ、3日から九州で、4日は稽古会。指の内側に火傷の火ぶくれが出来ていては、ロクロク稽古も出来ないので、クリームをたっぷり塗って絆創膏で止める。

塗って約10分、段々と激しくなる痛みは、何と言ったらいいのか、「生皮を剥がされているような」というか、「活け花の剣山でこすられているような」というか、とても寝るどころではない物凄い痛さだ。

経験上、「そうそう、この痛さがあるから明後日は、もう大体普通に使えるな」と思えるから我慢できるが、知らなかったらビックリして慌ててクリームを洗い落として、普通の火傷の薬でも塗ってしまうだろう。

さしもの痛みも約1時間で次第に治まり眠ることが出来た。

翌朝は、絆創膏の上から押さえても痛みはなく、クリームの残りを拭き取ってみると、ちょうど人さし指の指紋の辺りがローソクを垂らしたような状態になっていたが、水ぶくれはなく、実用にはあまり差し支えはなさそうだ。

ただ、大事をとって一応クリームを塗り直して絆創膏を貼っておいたが、明後日の稽古には支障なさそうだ。

 
 

2011年6月3日午前11時過ぎのツイート

(この前の火傷の手当てのツイートを昨晩遅くアップしておいたら、複数の方々から「火傷は温めた方が良い」というツイートをいただいたので、以下2つのツイートにその事を書いている。つまり、「私が火傷は温めると良い」と知ったのは、この2011年6月3日の午前中である)

火傷の手当て法についてツイートしたら、「火傷は冷やすよりも温めた方が治りが早いですよ」と複数の方々から教えていただいた。「毒には毒を」の同種療法の原理だとか…。

確かに火傷はすぐ冷水で冷やせというのは、いかにも常識的で「本当にそうなのかな」という疑念が多少あったので、次回の火傷では「温める」という方法を試みてみたい。

 
 

2013年08月03日(土)

*都内の小学校で美術担当の先生から小学生に鍛冶仕事を指導する事を依頼されたので、その小学校に出向き、鍛冶仕事の実技指導をした折の事。

それにしても、全くそういう事が初めての小学生9人が、鉈で炭をきったり、赤熱した鉄をハンマーで叩いたりという鍛造の実習をして、火傷や怪我が全くなかったのは不思議なくらいだ。

もっとも、その身代わりでもあるかのように、私が、革手袋をしていた小学生が持っていた鉄材を素手で受け取ろうとして、火傷してしまったが…。

まあ、それほど大した火傷ではなかったが、手がジンジンしてくるので、ここはひとつ身近にあるもので手当をしておこうと思い、湯を使うことにした。

今回の鍛造実習の依頼主であるH先生に、事務所から熱湯の入ったポットを持って来て貰ったので、紙コップにその熱湯を入れ、水で温度調整をし、手を入れられるギリギリくらいの温度にして、そこに火傷をした部分を入れる。

紙コップでは2分もすると冷めてくるので、もう一つの紙コップに熱めの湯を入れて、差し湯をしながら4、5分漬けておいた。

この方法は以前私が火傷をした時の事をツイートした際、何人もの方々から「そういう時は流水で冷やしたりせずに、その部分を湯に入れたり、ドライヤーで温めたりした方が治りが早いのです」というリプライを頂いた事に始まる。

「火傷はとりあえず冷やせ」というのは常識中の常識だが、そこを敢えて「温めよ」というのは、何だかホメオパシー的発想で興味を惹かれ、「これは本当に有効かもしれない」とは思ったものの、やはりためらう気持ちはあった。

しかし、その後、たまたま人と食事をした際、鉄板焼きの鉄板で火傷を負い、ちょうどそこに土瓶に入った熱いほうじ茶が置いてあったので、湯呑にそのほうじ茶を入れ、そこに指を突っ込んで試してみた。

結果はきわめて良好で、その日の夜は火傷した事すら忘れているような状態となった。

今回は火傷してから少し時間が経っていたせいもあってか、効き目が今ひとつな気がしたが、今日になってみると、一体どこを火傷したのかほとんど分からないような状態になっていて、あらためてこの火傷時の温熱療法の威力を実感した。

私の場合、これで二例目だが、火傷を負った時温めるという方法は、今まで私が知った火傷の手当法の中でも出色の方法だと思う。関心のある方は、あまり酷くない火傷で試されることをお勧めしたい。

酷い火傷の場合、これがどれほど有効かは私もまだ分からないので、状況をみて試してゆきたいと思う。酷い火傷の際もこの方法を試みられたご経験がある方は、またお教え下さい。

 
 

2014年08月25日(月)

夕方遅く御岳山から帰宅。帰宅早々、指先を火傷してしまったが、いままでの経験で確信が持てたので、すぐ熱めの湯を茶碗に注ぎ、差し湯しながら5分ほど火傷した指を温め続けた結果、火傷の部位が小さかったせいもあり、ほとんどもう何でもなくなった。

火傷は流水でまず冷やせというが、そうすると、どうも身体が火傷を火傷をとして認識してしまうようだ。

逆に熱い湯に漬けると「気にならない効果」が発揮されるのか、とにかく身体は火傷を火傷と認識しないらしく、部位が小さければ、湯に漬けて程なく火傷の事実も忘れ、その後の指の使用にほとんど支障がない。

このツイートで関心はあっても信じられない方は、まず小さな火傷の際に試みられるといいと思う。この方法は以前私が火傷をし、それを火傷に効くといわれるクリームを塗布し、「事なきを得た」とツイートをした時に知った方法。

この時、何人もの方から、「火傷は温めればすぐ何でもなくなる」とのリプライを頂き、半信半疑ながらその後恐る恐る試みたところ、本当に有効で驚いたものである。以来、「火傷は温める」を実行しているが、今まで常に経過は良かった。

しかし、火傷も心理的影響が大きいと言われているので、「温めるなんてそんな方法がいいはずがない」と深く思い込んでいる方には、あまり効果が出ない恐れもあるので、一応「ご縁のある方には有効だ」という事にしておきたいと思う。

 
 

2014年11月04日(火)

もちろん、メールはそれだけではなく、新たな企画に繋がりそうなものなども、いくつかある。

その中の一つに、「火傷したら暖めろ」という普通の常識的な「流水でよく冷やせ」とは異なった火傷の対応法がどこから生まれたかについて、「ああ、このあたりがその発信元だったのか」ということを、今回知る事が出来た人からのメールがあった。

「火傷した時、流水で冷やさず、我慢できる限りの熱さの湯につける」などという方法が、火傷を早く回復させることについては、すでに何度かツイートした。

それに関しては、疑問視する声もいくつかあった。たとえば「野口整体でも火傷は、冷やせって言いますよね」というリプライもあった。

確かに野口晴哉先生の著書には、「火傷は冷やせ」と出ている。しかし、いかに天才野口晴哉と言えども、身体に関する効果的対応方法を全て掌握していたわけではない。

野口晴哉先生が、いろいろな経験をして、いろいろな気付きを得られていたことは、著書を読んでも、また私が野口裕之先生から伺ったエピソードなどからでも明らかである。

もし、野口晴哉先生が今世にあって、火傷に対する「暖める」という対応法を知られたら、きっとそれを評価されたと思う。なにしろ、発熱したら後頭部を暖めて、発熱を促進させる事を勧められていた方だから。

とにかく、ちょっとした火傷であれば、何とか我慢出来るくらいの湯や蒸気で暖めれば、数時間後には一体どこを火傷したか忘れてしまうほどの効力があるから。

私自身何度か試し、私の話を聞いて試みた何人かの体験談などから、「火傷は暖めろ」は私の中で新たな常識として定着している。しかし、いったい誰がそのことに気付いたのかということについては、かねてから興味があった。

それが今回、名古屋の講習会にわざわざ九州から参加したE女史から「『火傷した時暖めろ』というのは、ヨーロッパの料理人の間では常識のようですね。火傷した時、熱い湯気にその部分を当てるようにと言われているようですから。」という情報を得た。

このE女史からの話しで「火傷は暖めろ」という現在では、まだあまり世間で常識化していない話の起源が分かった気がした。こうしたことは、湿潤療法などと同じく、恐らく他にもまだまだありそうである。
(ツイート引用ここまで)

 
 

最後に火傷を温めるという私の情報から試みられたらしい外科医の方のブログや、この火傷の手当法を最初に広めたと思われるホメオパシーの参考資料にアドレスを載せておく。

関連サイト:
パラダイムシフト好きの外科医のblog
http://blog.livedoor.jp/skado1981/archives/10279704.html
http://blog.livedoor.jp/skado1981/archives/5369405.html

My journal of homeopathy ホメオパシー日記 やけどしたら、お湯に入れる
http://blog.goo.ne.jp/arnicaakiko/e/8a32cfa98868f6b7f4514624766f8eed

以上/掲載日 平成28年11月27日(日)

 
 

【Twitterでの補足】2021.8.22
甲野善紀@shouseikan
火傷に関しての補足です。浸ける湯の温度は火傷していない所で耐えられる、45度から47度くらいでしょうか。ただ、非常にジンジンしますから、それが薄らぐまで数分から10分ぐらいの間、我慢出来る人に限りますので、幼児には向きません。

 
 

ー引用終了ー

 
 

カテゴリー: 子育て・野口整体・アトピー, からだ | 4件のコメント