むそう塾で「中川式玄米ご飯」の炊き方をお伝えし始めてから、多くの方がパスポートを取られました。
反対になかなかパスポートに辿り着けない人もいます。
また、「中川式糠漬け」の漬け方も昨年からお伝えしていますが、パスポートを取るまでに難航した人は、やはり糠漬けでも苦戦しています。
「中川式玄米ご飯」も「中川式糠漬け」も、ある意味高度な作業を要求しています。
高度と言うのは一般的な意味でいう難しさではなく、緻密さにつながる細心の注意が払えるかどうかということです。
中川式玄米ご飯の炊き方は、研究に研究を重ねてギリギリの微調整から生み出された方法です。
ですから中川式をマスターしようと思ったら、教わったとおりに忠実に再現することが必要です。
一番大事なところでは、10秒狂えば結果が違います。
そのくらいの限界線を含んだ方法をお伝えしているので、アバウトな炊き方をされているといつまで経っても上達しません。
マスターするまではキッチリと計測して、最大細心の注意を払って玄米に向き合ってください。
一方糠漬けの方は、玄米ご飯と違って時間単位ではなく、長期間に亘って糠床を管理する粘り強さが必要です。
実際には美味しく漬かる糠漬けを食べて嬉しくなるので、楽しさ半分面白さ半分でつき合ってしまいますけどね。
しかし糠漬けは、生き物を相手にしている認識がないと失敗します。
生き物である糠床は、手入れのちょっとした間違いを見事に反映してNGを突きつけてきます。
そこを充分知りぬいたうえで、それを逆手に利用した漬け方が中川式です。
こちらも教わったとおりに実行していただかないと、場合によっては腐らせてしまいます。
このように中川式は、極限まで可能性を追求した結果編み出された方法なので、正しく模倣するところから始めてください。
最初から自己流にアレンジしないでください。
ここが中川式をマスターできるかどうかの分かれ道です。
これは決して中川さんの言うことを聞けと言う意味ではなく、中川さんやむそう塾の先輩が経験した結果、事実として残ったからこのようにお伝えしているのです。
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ところで、玄米ご飯にも糠漬けにも共通のものがあることにお気づきですか?
別記事のコメントにも書きましたが、大切なことなのでもう一度ここで書きます。
「米糠の保存はお米の保存にもつながり、お米の保存は稲の生育にもつながり、稲の生育は宇宙の秩序そのものです。」
このことをご理解いただけますか?
よく米糠の保存方法やお米の保存方法を質問されます。
この時には具体的な方法をお伝えすることも可能なのですが、むそう塾生ならぜひご自分で答えを出して欲しいですね。
ヒントは上の「 」書きの中にあります。
雲を掴むようでピンと来ませんか?
正解ばかりを性急に求めないで、ご自分の頭で考えましょう。
そうすると、なぜ中川式がこのような方法になったのか、謎が解けます。
中川式はある意味単純です。
それは宇宙の秩序に素直に従った方法だからです。