【玄米ごはんの影響】
先日、マクロビオティック教室を主宰されている方がネットで発信されていた内容にとても驚いています。
それは、玄米ごはんはかたいものです。だから、よく噛んで食べましょう。
小さいお子さんはよく噛めないので、小学生になってからにしましょう。
というものでした。
それはもう、ビックリするのを通り越して、危険だと思ったからこの記事を書いています。
玄米ごはんは白米と同じ炊き方ではかたいです。
それで、時間を増やしたり、水を増やしたり、圧力をかけたりして炊く人が多いのですが、それだけではまだ完璧とはいえません。
まず、玄米で食べることに向いているお米かどうかの選定から始まります。
そして、本当に白米と間違うような炊きあがりの色や、やわらかさを満たしたもののみが玄米ごはんとして食べることに合格です。
そこまで到達した玄米ごはんは、白米と同じようにパクパク食べられます。
そのくらいでないと、食べた後に胃腸に負担がかかってしまいます。
本人は自覚していなかったとしても、私から見ると大いに負担をかけている体調や思考をしている人が見受けられます。
いるんですよ。
マクロビオティックの教室をしているのに、先生が玄米の影響を悪い方に受けてしまっている人が。
【その玄米ごはんとおかずはベストなのか?】
私が出入りするお店には、レトルトになった玄米ご飯がうず高く積み上げられています。
健康によいと思って購入する人がいるからなのでしょうが、必ずしもそうとは言えない商品もあります。
たまに召し上がるのなら、まあ許せるとしても、それを毎日摂ると体調に影響が出るだろうなあと思っています。
現に、玄米を食べて体調不良になっている人や、そこまでの自覚がなくても、なんとなく不調のあれこれがあって、パワフルな生活が出来ていない人がとても多いです。
それは玄米が原因のこともありますが、おかずのとり方にも原因があります。
つまり、全体の組み合わせが問題なんですね。
よかれと思って始めたマクロビオティック、あるいは玄米食なのに、それが原因で不完全燃焼な日々を送るのは悲しいですよね。
でも、私はそういう人をたくさん見てきました。
だから「むそう塾」を始めて、そんな人たちを救いたいと思ったのです。
【マクロビオティックのこと】
マクロビオティックは本来、哲学的な考え方が素晴らしくて、それが生活のあらゆる面で役立つのが良いのですが、そちらより極端な食べ方が広まってしまったようです。
その極端さゆえに、体調や考え方が混乱してしまった人を多く見受けました。
また、体調不良の現実を「好転反応」ととらえて、我慢している人も多かったです。
でも私から見たら、それは「食べ誤り」の場合が実に多かったのです。
つまり、「体質や体調に合わない食べ方」をされていたのです。
ですから、玄米を食べればよいわけでも、動物性をやめればよいわけでも、ごま塩をかければよいわけでもなかったのです。
1番大事なのは、「自分の体質と体調を正しく判断する」ことです。
その次に、「その判断に見合ったお食事をする」ことです。
【玄米食は何歳から?】
冒頭にあげた例のように、玄米食を小学生になってから食べさせようとすると、大抵拒否されます。
それはすでに慣れた食生活が出来上がっているからです。
そこに割って入るには、相当美味しいものでなければ勝ち目はありません。
しかし、むそう塾がお教えしている玄米ごはんは、離乳食からでもOKです。
もし離乳食でお子さんがイヤイヤしたなら、それは玄米ごはんの炊き方が下手だったということです。
お母さんのお腹の中にいるときから、玄米ごはんで出来た血液で育んでもらい、産まれてからは玄米ごはんで出来たおっぱいを飲んでいるのですから、なんの抵抗もありません。
むしろ、小学生になってから切り替えようとする方が苦労しますし、トラウマになってしまうこともあります。
【主食は白米? 玄米?】
主食は白米でも玄米でもよいから、体調に合う方を選んで、全体のバランスがとれればそれで良いのです。
大事なのは全体で考えること。
絶対玄米でなくちゃ、と病的に盲信しないことです。
白米で食べた方が美味しいおかずの場合は白米で。
玄米を食べたい気分だったら玄米で。
自由に相性のよいおかずと組み合わせて、体も心も喜ぶ食生活をお楽しみください。
(中川式玄米ごはん 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)