昨日は「幸せコース」の授業で、たっぷり座学の時間を取りました。
いつもはお料理の実習で、時間が取れなくなることもあるため、こういうお話だけの日ももちたいと思ったからです。
お話というのはやはりとても大切で、ご自分の思っていることを陰陽で判断しながら確認していくと、日常的に改善すべき点が見つかったりするものです。
特に子育て中の人は忙しい日々ですが、こういう時間を持つことによって、精神的にも落ち着けたり、癒やされたりするのがいいなあと思います。
「病気との向き合い方」に対するご質問の中に、西洋医学で出されるお薬を飲む代わりに、鍼灸や漢方を利用したいという話がありました。
もちろん、いかなる方法を採用するのも個人の自由です。
しかし、人間が本来持っている治癒力を待たずに、外から「早く治そう」と働きかけることに変わりはありません。
できれば自然に治癒してくれるのを待つ方が、心身両面でよい経験になります。
体は自力で治そうとしていたのに、それをショートカットされてしまった感じになるんですね。
昔から「日にち薬」というのがあります。
不都合があっても、気がついたら治っていたなんて感じですね。
でも、今は忙しい人が多くて(気持ちがせっかちというのもあります)、早く通常モードに戻したい気持ちになってしまうのでしょうね。
体に異変が起きたら、サッと取り除きたい気持ちがまさって、経過を観察したり、その症状につき合う心のゆとりを持てないのかもしれません。
いつも体の完全状態を求めていると、少しの不都合が気になってしまい、それをすぐ消去しようと考えるわけですね。
たとえば下痢をしたからすぐ止めたい、熱が出たからすぐ下げたい、皮膚に傷ができたからすぐ治したいというふうに。
でも、時間をかけて体が回復することを待ってあげる姿勢が必要です。
体が回復するプロセスをきちんと経過させてあげることによって、体は本当の健康を取り戻します。
待つことが必要なのは、子育てと同じです。
待つことを知るものは勝つのです。
(日に日に増える梅の花 京都 左京区にて 2022.2.14)
梅もちゃんと待つことを知っているのでしょう。