正食医学講座の休み時間。
次からつぎと質問したい人が並んで、大森先生は大好きな煙草を
なかなか吸えないほどだ。
他の人の質問も勉強になるので、私は可能な限りそばで聞かせてもらったが、
わりと男性には厳しく、女性には甘い面があったように感じた。
きっと、男性には「男の強さ」を望んでいたのではないだろうか。
反対に、女性には「女らしい優しさ」を望んでいるのが、講義のところどころで
感じられた。
年齢的には当然のことかも知れない。
ごま塩も男性は黒ゴマ、女性は白ゴマのことが多かった。
????????????????????????????
私が正食医学講座を受講したのは、下北沢の会場で最後の年だった。
講義終了後は、駅まで大森先生と一緒に歩いた。
新宿までの電車内でも、女性の受講者たちが先生を囲んで、大学の
ゼミ仲間のような雰囲気で話しをした。
大森先生はニコニコして、楽しそうにお話をしてくださった。
大森先生と新宿でお別れしてから、いつも思った。
「あの年齢でも、先生を必要としている多くの人たちがいて、女性に
囲まれて話しができる。
何と素晴らしいことだろう。
私もあんな 晩年でありたいものだ。」
何十分の一でも、何百分の一でもいいから、そんな姿に近づきたいと
日々思っている。