こころ・想い」カテゴリーアーカイブ

「七十二候(しちじゅうにこう)」は暮らしの羅針盤

今は季節の変化が激しくて、うっかりしているとグングン景色が変わるほど周りの木々や草花が成長しています。
京都はまだ桜が美しくて、今年の桜はとても長い間楽しませてくれています。
植物を見ていると、四季の変化がはっきりと感じられますが、実は食べ物にもそういう変化があるのです。

一般的に「旬」という言葉がありますが、お料理の世界ではこれを大事にすることはもちろん、それをさらに細かく分けて、それこそ1週間単位で食材を選択していきます。
むそう塾でもお弁当投稿の指導で、細かく旬の指導がなされているので、投稿のおまとめを読むだけでも勉強になることがいっぱいあると思います。

私のブログでも何度も取り上げていますが、「七十二候(しちじゅうにこう)」という言葉は、常々意識しておられない方も多いので、よけい暮らし方が季節から離れてしまうのでしょう。
和服の世界ならもっと季節を細かく意識していきますが、洋服の世界はそういう感覚があまりありませんね。

しかし、私たちの住むこの地球は、まさしく季節の変化とともに動いているので、私たちも地球の一部として当然のことながら季節の移ろいを意識して暮らすのが最も自然体に近づくわけです。
気象や動植物の変化を5日毎に意識して暮らすのは、変化の著しい今ならすごく分かりやすいと思います。
これからのあなたの視点に「七十二候」を取り入れてみましょう。
そうすると、マクロビオティックでなぜ「旬」をうるさく言っているのかもよく理解できると思います。

糠漬けやお酒に代表されるように、微生物を扱う世界では七十二候と呼吸を合わせていかないと失敗します。
これからは糠床の微生物が大活躍してくれるので、ぜひあなたも糠漬けを上手に漬けられる人になりましょう。

 
 

<七十二候の過去記事>
今こそ旧暦を意識する暮らし方を 2015.12.11 必読
マクロビオティックと七十二候 2015.8.12
マクロビオティックと睡眠時間 2016.1.14
「穀雨 末候 牡丹華」 京都 瓢亭の庭を眺めながら 2018.5.2

 
 

(竹の子土佐煮 菜花の炊合せ 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

このお料理は3月の時点ではOKなのですが、4月も中旬になった今ではすでに菜花は使えません。
理由は自然界を見れば明らかですね。黄色い花が咲いてしまっています。
一方竹の子はまだ使えますが、そろそろ終わりが近づいて来ました。
こうして食べ物の旬は動いて行きます。

 
 

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【サイト内の記事】
マクロビオティックの盲点
塾生のきょうの100点お弁当
陰陽を感じる日々の暮らし
中川善博から娘へのお弁当
中川善博厳選!おすすめ器具と食材

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髪の色

2017年の8月から髪を染めるのをやめていた私ですが、2019年の2月に1年半ぶりに髪を染めてみました。
せっかくの白髪なので、そのまま黒っぽい色にするのは勿体ないと思い、色落ちと共に明るくなるカラーを選んでみました。
2月に染めた時には赤っぽい色だったのですが、シャンプーをするたびに色落ちして、薄い色になってくるとやわらかな印象になり、それはそれでいいかなあと思うようになりました。

(トリミングしたので画像が荒くてすみません)

3月にはそれにちょっとオレンジが入った色にしてみました。
日が経つにつれて、ちょうど桜の季節に合わせたかのようにピンク色になって来ました。
これがまた結構楽しくて、薄い髪の色もいいなあと思うようになりました。

あるレストランでのこと。
「他の席のお若いカップルが、あの人の髪の色いいねと言ってましたよ〜」と、帰り際にお店の方が教えてくれました。
へ〜、そうなんだ、お若い方にそんなふうに思ってもらえたのね、と不思議な気持ちでした。

また別の日に、デパートで売り場を案内してくれただけの店員さんに、「その髪の色素敵ですね〜」と言われたりしました。
こちらは30代くらいの女性でした。

私も黒っぽい髪の色より、明るい髪の色の方が楽しさを感じつつあった時なので、他の方が発してくださるご感想を納得しながら受け止めています。
往々にしてお若い方からの反応が多くて、やはりお若い方は色に敏感だなあと思う日々です。

今月はこんな色にしてみました。
濃いように見えるのですが、色落ちと共に藤色になる予定です。
ちょうどこれからは藤の花が咲く季節なので、薄紫を意識してみました。

*   *   *

こうして見てみると、髪の色というのはファッション的にも精神的にもずいぶん影響するもので、白髪もそれはそれで潔さがあったけれど、楽しさがありませんでした。
私的にいうなら、白髪に合わせた生き方や暮らし方をするようになって、どこかでスッキリしない自分がいました。

白髪を楽しみながら、のんびりと優雅に老後を送る暮らしとは真反対の、日々忙しくてスケジュールびっしりの暮らしをしている現実には合わない気がしてきたのです。
それで、「今の私」にピッタリの色はなんだろう?と考えたら、軽やかで楽しい色が精神的にも落ち着くように思えたのです。

2月に赤い髪の色になった時には、とんでもなくビックリして物凄い反応を示した夫でしたが、今では「その方がいいね」と言ってくれるようになりました。
息子は2月からの髪の色に上機嫌で、「もっと派手な色でもいい!」なんて言っております(笑)
自分が自分らしくいられる髪の色、髪に触れるのが楽しくなる色、そんな色がいいなあなんて思うこの頃です。

ちなみに、髪の色を選ぶ時には、当然のことながらマクロビオティックの陰陽で考えています。
2月3月の時点では陰性の人向け、4月は陽性の人向けなので、私の中に髪の色に負けない陽性さを持っていないと悲しい結果になります。
ゾンビ色だと言われないように、元気に明るく行動できるように、今日も楽しく過ごします!

 
 
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夫の居眠り運転事故と感謝の想い

実は夫が居眠り運転をして、事故を起こしてしまいました。
事故は4月7日(日)で、ゴルフの帰りに起きたそうです。
夜の8時頃、救急病院からiMessageをしてきて知ったのですが、怪我は脛(すね)と足の甲を打撲しているだけで、骨折はしていないとのこと。
膝小僧はぶつけていないので、歩くこともできるということでした。

車の多い国道を走っていたのに、他の車にぶつかることもなく、歩行者に怪我をさせることもなく、歩道脇のコンクリートにぶつかって止まったという現実が奇跡のように思える事故だったそうです。

 
 

こういう写真が送られてきて、車はともかく、命に別状がなかったことに胸をなでおろしました。
車は当日保険会社に運ばれて行き、昨日ディラーに運ばれて来ましたので対面してきました。
壊れた部分が外されて、むき出しになっていました。

 
 

 
 

驚いたのは、エアバッグがこんなにも!というくらい、あっちこっちで開いていたことです。
生まれて初めてエアバッグに触って来ました。
(写真を撮っておけばよかった)

夫は車がドン!とぶつかってから目が覚めたそうなので、完全にシートベルトやエアバッグに助けられたと思います。
凄いなあと思ったのは、膝から下の部分にもエアバッグがあって、それも開いていたので、打撲だけで済んだのだと思います。

ところで、夫は常々運転席をかなり前に出して運転する癖がありました。
息子から「事故が起きた時に危ないから、もっと後ろに下がらないと駄目だよ」と注意されていたのですが、無視していたのです。
そうしたら、この事故で息子の言うとおりになってしまったわけです。

さあ、この事故を境に、夫の癖は直るでしょうか?
癖を直すことの難しさは、むそう塾の指導で日々経験しているのですが、命がかかった場合でも直せない人がいるので、夫の今後を注視したいと思います。

*   *   *

昨日、夫からのiMessageでこんなのがありました。
今回は奇跡的な条件が重なって、生かされているということを実感しました。ありがたくて、ただただ、神仏や御先祖様に又自分の運に感謝しています。貴女とこれからも夫婦でいることが出来て良かった。
これから一生感謝に徹する事にします。今回生かされた事でもう充分で、これ以上何も望まず感謝の日々を送ります。

人は死と背中合わせになると、最後は感謝の気持ちが沸き上がってくるといいます。
失ったかもしれない命。
でも、今こうして生かされている。
ただただ生きていることに感謝。

私の父はシベリアでの長い捕虜生活を体験していて、まさに生かされていることに感謝あるのみで、何も不満を口にする人ではありませんでした。
その忍耐力に驚いた少女時代の私は、大人になって父の気持ちが少し理解出来るようになりました。

結婚して子どもを育てながら、人の命ということをいつも考えながら暮らすうちに、「感謝」が悩み事のすべてを解決するように思えて来ました。
感謝のある日々と、感謝のない日々は、結果が180度変わってきます。
私も、周りのすべてに感謝しながら生きる想いを、さらに強くした3日間でした。

 
 

<追記>
夫の交通事故は睡眠時無呼吸症候群と関係していたことが判明 2019.10.4

 
 
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人との比較ではなくて、自分の中でちょっとだけ頑張る それを継続する

イチロー選手の言葉でお料理にも通じるものがあります。
「人との比較ではなくて、自分の中でちょっとだけ頑張る それを継続する」というもの。

ここで一番難しいのは「継続」ですね。
大抵の人は途中で諦めてしまいます。
でも、時々自分に言い聞かせるように練習に励む人がいます。
そういう人は必ず伸びています。

そういえば、中川さんもまだイチローと同じ気持ちなんだそうです。
「紙一枚の進歩」と、1期生の頃から口にしていました。
昨日よりも今日、今日よりも明日。
そういう変化をしていけないお店は、老舗といえども衰退していくそうな。

 
 

(桂剥き 京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

このなめらかな大根の表面をご覧ください。
縦にも横にも筋がありません。
今なお中川さんは桂剥きの練習中です。

 
 
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運命は変えられないけど宿命は変えられる

私がマクロビオティックを習った時、「運命は変えられないけど宿命は変えられる」と教わりました。
おや?と思ったのです。

20代前半の私は、宿命は変えられないと思っていたし、でも、そう思うと何だか頑張ろうという気が失せるなあなんて思っていました。
でも、20代後半の私は、今の状況を克服するためにはもっと積極的にならなくてはと思い直して、挑戦的な生き方をするようになりました。
するとどうでしょう。かなり生きやすくなるではありませんか。

そんな体験を大小積み重ねているうちに、マクロビオティックに出会い、冒頭の教えを受けました。
過ぎ去った過去の経験とともに、腑に落ちることも多く、やはり宿命は変えられるのかも知れないと思うようになりました。

むそう塾を始めて11年目の今、塾生さんの人生と向き合っていると、強く宿命を背負っている人や、「あ、この人は宿命を変えられた!」と感じさせてくれる人がいます。

今、改めて思います。
何のためにマクロビオティックをするのか? と問われたら、宿命を変えるためと言い切ることでしょう。
でも、そんな言い方をすると、怪しげな宗教みたいだと思われてもいけないので、表にはあまり出しませんが、マクロビオティックにはそんな力があります。

そのためには、
積極的であること
常に感謝と喜びを忘れぬこと
これを陰陽で理解して実行できたら、あなたも宿命を変えられます。

 
 

(京都 鴨川にて 撮影:中川善博 2019.4.4)

 
 

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