そろそろ松茸がお安くなってきます。
そんな時に私は松茸をダイナミックにいただくのが好きです。
スダチの香りとお醤油の香り。
そして何よりのご馳走は歯ざわりだと思います。
日頃のハードスケジュールも、この歯ざわりとたっぷりの陰性で消し飛んでしまいます。
陰性はダメなんて恐れていないで、陰性をうまく利用して常にパワーを出せる暮らし方、食べ方をしましょう。
ご家庭で簡単にできる男前の松茸の焼き方をご紹介しましょう。
写真は中川さんのキッチンで撮影したものですから、中川流です。
コンロの上に魚焼き網を置いて、大きく裂いた松茸を焼きます。
ガス台に魚焼きグリルがついている場合はそれでも良いのですが、中川さんのキッチンにはグリルがついていないので、上からハンドバーナーでゴーッと直火を当てます。
はい、焼き上がり!
簡単でしょ?
(焼き松茸 料理:中川善博)
きのこは陰性だから避けるべしと思っているマクロビオティック実践者は多いのですが、松茸の土瓶蒸しや松茸ご飯より、この焼き松茸の方が陽性な料理法です。
直火で焦げ目がつく上に、松茸の水分が減って他の水分も補われません。
食材の陰陽だけに神経を奪われるのではなく、料理法の陰陽を駆使して旬の食材を召し上がっていただきたいです。
なぜなら、旬のものにはその時に必要なエネルギーがギュッと詰まっているからです。
真夏には金平牛蒡を食べるより、トマトやキュウリの方が美味しく感じるはずです。
それは体の声なのです。
束の間に過ぎてしまう旬のエネルギーに向き合ってこそ、日本人らしいしマクロビオティック実践者らしいと私は思います。
頭でっかちにならないで、旬を楽しむ食べ方をしていれば大きな間違いはありません。
それがむそう塾スタイルです。