乳腺炎とお食事の関係 お医者さんの立場で思うこと

てんこさんからメールをいただきました。
ブログの記事を読んでくださって、こうして感想やお仕事との関連を文章で送ってくださることがとても嬉しく、また勉強にもなって心から感謝しています。
早速記事にさせていただきます。
なお、私も乳腺炎について書きたいことがあるのですが、長くなってしまうので別記事にします。
これらの記事は女性だけでなく、男性にもお読みいただいて、ぜひおっぱいのことや体の仕組みを知っていただきたいなと思います。

 
 

<てんこさんからのメール>

先日美風さんのブログで赤ちゃんのお写真を拝見して、おっぱいについて考えるきっかけとなりました。
産後の乳腺炎について最近感じた事を書いてみます。

お産の後、おっぱいにしこりが出来て、熱・腫れ・赤みなどを伴うと『乳腺炎』と診断されます。
私も第一子の時一度経験しているのですが、結構な痛みがあり辛いものです。
原因は乳腺の『つまり』なのですが、なぜつまるのか?という点が肝心ですよね。
赤ちゃんの乳首への吸い付き方が悪かったり、だっこの仕方が適切でないと乳管が折れ曲がったり傷ついたりしてつまる、とされています。
それに対して赤ちゃんの口に乳頭を含ませるやり方や、いろいろな角度から吸い付くようにだっこの方法が指導されています。
(乳腺炎は医師よりも助産師さんがかかわることが多い疾患です。)
私が勤務している施設では食事についても少々触れられており、生クリームなどのカロリーが高い物はつまりやすくなるので和食にしましょうと指導しているようです。
症状により解熱剤や抗生剤が処方される場合もあります。

最近の事ですが、比較的重傷の乳腺炎を繰り返す方がいて、マッサージを受けたり(つまりを取るため)薬をのんだりしていましたが、短期間のうちにまたすぐつまってしまって受診されるのでした。
その方の食事を間接的にですが聞いてみると、チョコレート・ホットケーキ・てんぷらなど。てんぷらは確かに和食ですけど。。。。

この方について考えてみると、授乳になれていない間は赤ちゃんの吸い方やだっこの仕方にも改善点はあったかもしれませんが、お産後何か月も赤ちゃんが上手におっぱいを飲めないはずがなく、他に原因があると考えるほうが自然です。
何が一番の原因なのか?
おっぱいが血液から出来ています。
美風さんが血液の質、というお話をして下さいますが、この血液の質が悪いからつまってしまうのだと思います。
つまり、動物性油脂や糖分など血液がどろどろする物を多くたべているから、つまってしまうのではないでしょうか?
おっぱいは人工乳と違ってお母さんが食べた物の風味がするので、その日その日で味が違うという事も言われます。
赤ちゃんが飲んで美味しいと思うおっぱいを意識して食事することはとても大切だと思います。

乳腺炎になると痛いだけでなく、お母さんが40度近い熱をだしたりします。
体力的にはかなりつらい状態です。
乳腺炎をきっかけに母乳育児を断念してしまって、人工乳にする方もいるくらいです。
でも、乳腺炎の苦しみがなかったら、授乳って最高に楽しくて気持ちのいい行為ですよね。
私は息子が生まれて4ヶ月で仕事復帰して夜勤もしていましたが、出来る限り授乳していました。
日中、授乳時間をもらって職場の保育園に走っていくと息子がお腹をすかせて泣きながら待っていました。
懸命に吸い付いてきて、ごくごく音をたてながら母乳を飲む姿は癒しでした。
この時間があったから、いま子供たちと過ごす時間が少なくても何とか絆が切れずにいるのかなと思います。
全てのお母さんに授乳を喜びとして感じていただきたい。
だから乳腺炎で母乳育児をやめることにならないよう、お食事の指導がもっと乳腺炎治療の中心にならなければいけないと思います。

でも単純に和食、といっても先ほどの例のように、母乳に合わないメニューもあるわけで。
若い助産師さんが、あまり和食を意識した事のない若いお母さんに食事指導するには限界があります。
私も具体的に指導する力がまだないのですが、食事が『一番』大事なんだよ!という主張はしていきたいです。
皆さんが自然に母乳育児を楽しめる環境が整うよう、願っています。

 
 

赤ちゃん むそう塾

 
 

カテゴリー: 子育て・野口整体・アトピー, 体験談 | 10件のコメント

マクロビオティック赤ちゃんはエネルギーで判断する

玄米赤ちゃん

 
 

Is(11−12)さんからメールが届きました。
お子さんが4か月になったそうです。
(出産時の写真はこちら
色白のお肌が女の子らしくて可愛いですね。
後ろの方に高く上げた足が見えます。
これからグングンと動きも活発になってくることでしょう。

母乳のみの育児ですが、体重がまだ5キログラム未満なので、ドキドキしながら3か月健診を受けたそうです。
でも、ミルクの強要もなく、ホッとしていると書かれてありました。
マクロビオティックの赤ちゃんは、母子手帳の曲線では下の方に位置することが多いのですが、そんなに気にすることはありません。
順調に発達しているかどうかは、大きさではなくエネルギーで決めます。
体の大きい過熟児よりよほど安心です。

毎日があっという間に過ぎていき、できていないことも多々ありますが日々成長を実感しながら娘との時間を重ねていけることを嬉しく思います。

分かります分かります。
子育て中は本当に忙しいんです。
だから出来ないことがいっぱい出てきます。
でもいいんです。
一番大事なものから優先順位をつけてください。
それですべて良し!です。
今が一番大変な時期ですね。
寝不足の毎日でしょうが、頑張って乗り越えてください。

 
 

カテゴリー: 子育て・野口整体・アトピー | 4件のコメント

お弁当に自分を詰める 沢村貞子さんのこと

私が独身時代に読んだ本の中には料理に関するものがかなりありました。
お料理をするのが好きだったこともあるのですが、高校1年の時から作り続けていたお弁当を少しでも綺麗にしたいなあと思っていたからでした。
高校生の時から分厚い料理本を見ていた私は、日々自分が食べるおかずをどうしてもそこに出てくる写真のように綺麗に盛り付けたかったのです。
今から比べるとそれらの本は圧倒的に写真の枚数は少ないし、白黒の写真が多い中で、推測と想像の域を出なかったのですが、それでもお料理に対する関心はあったので、お弁当にもあれこれ工夫をしていました。

東京で働くようになった頃、ふと手にした本に沢村貞子さんのお料理本がありました。
芸能人が作る日常的なおかずってどんなものなのだろうという気持ちでページをめくって行くと、それはお料理本というより生き方の本のように感じました。
毎日の献立を書いてあったのですが、惚れ抜いたご主人のために1食でも多く手料理を食べさせたいからと、主役ではなくあえて脇役で泊まり込み撮影の少ない仕事を選んだと書いてありました。
そんな彼女の生き方に私は心から共感して、彼女の出演するテレビや映画は観なくても文字を通じて好きになりました。

撮影現場には可能な限り共演者やスタッフにも食べていただこうとお弁当を持参したそうです。
そのお弁当のおかげで雰囲気も良く、気持ちの良いお仕事が出来たと書かれていました。
そうだろうなあと思います。
お弁当って空腹を満たすだけのものではなく、気持ちをも満たしてくれるものだからです。

グルメに終わるのではなく、自分なりの哲学をもってお料理をすると、生き方が変わります。
その一つがお弁当ではなかろうかと私は思うのです。
私も中川さんと同時期に子供のためにお弁当を作ったのですが、残念ながら1枚も写真は撮っていませんでした。
たくさん写真を残していた中川さんは、その写真に感動した人たちに囲まれて今があります。
そしてまた、そのお弁当の世界を皆さんにお伝えする機会も生み出せました。

中川さんがお子さんのお弁当に込めた想いはただ一つ。
「お守りを持たせるつもり」だったそうです。
お弁当とは「自分(作った人)を持って行ってもらうもの」と中川さんは塾生に伝えています。
あなたは相手(食べてもらう人)にどんな自分を持たせたいですか?
輝きのある自分のために、お弁当に取り組んでみませんか?

 
 

マクロビオティック料理料理 むそう塾 中川善博

(料理:中川善博 お弁当箱:お嬢さんが使っていたもの)

 
 

カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | 4件のコメント

「極上お弁当のすべてお持ち帰り講座」開催のご案内

お弁当にまつわる想い出は人それぞれでしょうが、できればその想い出は愛情溢れるものでありたいですね。
どんなに愛情があっても、それを表現する技術が伴わなくてはお弁当は残念な結果になります。
あなたの愛情をそのまま伝えられるために、とびきりのお弁当講座を開催します。
すでに中川さんのお弁当の凄さは、むそう塾生なら知らない人はいないと思いますが、その技術をそっくりそのまま伝授しようというビッグな講座です。

この講座の特長の一つは、一人分のおかずの裏ワザをデモで学べることです。
例のフライパンの使い方も学べます。
二つ目は、あなたが持参されたお弁当箱に、中川さんが用意したご飯とお料理を詰めて、盛り込みとお味のお手本をお持ち帰りできることです。
実際に温かいご飯を詰めるところから完成までの一部始終を見られて、なおかつそのお味をご自宅までという贅沢な内容です。
きっとハッとする発見がいくつもあることでしょう。
三つ目は、お皿に盛り付ける時の盛付け理論と同じく、お弁当の盛り込み理論を座学で学べることです。
この理論を知ると、どのような方にも自信をもってお弁当を差し上げることが出来ます。
もちろん、おせち料理の重詰にも共通の内容がいっぱいです。

こんなワクワクするお弁当講座を企画しました。
きっとご希望者は多いと思いますが、第1弾として下記の日程で開催します。
また秋頃に秋冬バージョンとして開催出来たらいいなと思っています。
2013年度最後の単発講座として、40名の方のみにスペシャルでお伝えします。

 
 

【講座名】
「極上お弁当のすべてお持ち帰り講座(第1回・第2回・第3回・第4回)」

【開催日】
・第1回:2014年3月30日(
・第2回:2014年3月31日(月)
・第3回:2014年4月5日(土)
・第4回:2014年4月日(

【会場】
「なかがわ」京都市左京区孫橋町18

【内容】
◆<お弁当のおかず10品1人分の作り方をデモ>
 1 キャベツとベーコンのフェノール酸和え
 2 かんたん鶏そぼろ
 3 茗荷田楽
 4 きなこかぼちゃ(中川かずこ風)
 5 人参グラッセ(3種類)
 6 茄子胡麻和え
 7 かんたんエビフライ
 8 サーモンの幽庵焼き
 9 じゃがいもと葱のチヂミ
10 編笠大根
◆<各自が持参したお弁当箱に中川善博が盛り込む>
中川善博の料理5品と玄米ご飯を盛り込んでお土産にする
◆<お弁当の盛り込み理論を座学で解説する>
お弁当の盛り込み理論を知って美しさと安全、氣の安定を会得する
◆<昼食>
軽食(ご飯・おかず三種・お味噌汁・糠漬け)

【タイムテーブル】
・11:00  開場
・11:30~12:15 昼食
・12:15〜12:30 自己紹介
・12:30~17:00 デモ&試食&座学
・17:00 記念撮影・解散

【定員】
各10名

【受講資格】
幸せコース修了者および在籍者

【お子様】
会場が狭いため、申し訳ありませんがご同伴出来ません

【受講費】
・第1回:52,500円(消費税込)
・第2回:52,500円(消費税込)
・第3回:54,000円(消費税込)
・第4回:54,000円(消費税込)

【受講費の支払期限】
仮受付メールが届いてから7日以内

【申し込み方法】
HPの予約システムから 2月19日(水)21:00受付開始

【締切】
定員になり次第

【キャンセル料】
・入金前:0%
・開催日の15日前~8日前:受講費の50%
・開催日の7日前~当日:受講費の100%
(ご返金に伴う振込手数料はいただきません)

【お問い合わせ】
こちらから

 
 

マクロビオティック料理教室 むそう塾 お弁当

(料理:中川善博 お弁当箱:お嬢さんが使っていたもの)

 
 

カテゴリー: 講座のご案内・連絡事項 | 8件のコメント

子供の成長は遅い方が良い ゆっくり大人になりなさい

こちらの記事で赤ちゃんの衣類についてコメントが続いておりましたが、赤ちゃんを育てるにあたって大事なことをお伝えしたいので、新たに記事にさせていただきます。

“にっち”さんのコメントから抜粋>

布団に入るときヒヤっとするのが嫌でポリエステルの敷き毛布をひいていたのですがそれをとっても劇的に寒くなるということもなく、自分自身もどれだけ不自然な格好で寝ていたんだろうと思いました。
素材を改めてから娘は今までより寒くなったはずなのに、やたら布団を蹴ったり自分で布団から寝返りもできないのに体をゴロゴロして布団から出てみたりと動きが活発になりました。
足の裏同士を合わせる仕草も再びよく見るようになり、今まで不快な思いさせていたんだなとすごく思いました。

授乳は何度も起きあがることが辛かったことと、産婦人科での指導もあり、寝ながら添い乳をしていました。でも普通寝ながら食事はしませんよね。改めます。

まず私達の衣類や寝具について考えてみましょう。
最近は実に様々な素材が出回っていて、一昔前から見ると隔世の感があります。
しかし新しい素材がすべて良いかというと必ずしもそうではなく、昔ながらの物の方が優れているものもたくさんあります。
便利・簡単ということで、場合によっては人間そのものを退化させる方向に向かっている商品もあります。
大人になってからならいざ知らず、少なくてもこの世に生を受けて間もない赤ちゃんには、可能な限り人間としての発達を妨げない物で包み込んであげてほしいと思います。
そのような視点でこの赤ちゃんの変化を見てみましょう。

素材を改めてから娘は今までより寒くなったはずなのに、やたら布団を蹴ったり自分で布団から寝返りもできないのに体をゴロゴロして布団から出てみたりと動きが活発になりました。
足の裏同士を合わせる仕草も再びよく見るようになり、今まで不快な思いさせていたんだなとすごく思いました。

赤ちゃんは泣きながら、よくかかととかかとをこすり合わせていますね。
蹴るような弾みをつけたりしながら感情を表しています。
また、ご機嫌で一人遊びをしている時でも、お布団の上で足を宙に動かしています。
時にはその足を自分のお口に持っていって舐めたりします。
自分の体の位置より高く足を上げ続けているのは、結構な運動になることは大人も試してみればよく分かるはずです。

赤ちゃんはそんな動きをしながら、これから寝返りを打ったりハイハイする時に備えているのです。
特にハイハイはとても重要な行為で、長ければ長いほど良いです。
よく「這えば立て立てば歩めの親心」と言いますが、成長を急かしてはなりません。
同時期に生まれたよそのお子さんより早く立ったとか歩いたとか言って喜ぶ光景が見られますが、人間の発達は遅ければ遅いほど満たされていると考えましょう。
つまり天敵がいないと急いで成長する必要がないからです。
歯が生えるのが遅いと心配する必要もありません。
野生動物は生まれてすぐ立ち上がるのと対照的ですね。

じゅうぶんにハイハイして、それから立ち上がれば良いのですが、最近はハイハイの期間が短いか、ハイハイをあまりさせないで歩行器に座らせてしまう親が多いと聞きます。
そして、歩行器に座っていたがためにスピードが出て大怪我をしたという事例もあります。
ハイハイは体全体の運動なので、ぜひ靴下を履かないで素足で体験させてあげてほしいです。
そしてその方が安全なのです。

にっちさんのお子さんは、今かかとをこすり合わせて足裏の感触を楽しみながら来るべきハイハイの準備をしているわけですね。
そして、お布団を蹴ったりゴロゴロとお布団から出て行くのは、寝返りの準備なわけです。
日に日に成長するお子さんの成長を妨げないこと。
これが子育ての極意です。
この極意はお子さんが成人に達してもずっと続くものです。

小さくてもお子さんは一人の人間です。
親であっても一人の人間の人生を妨げる権利はないのです。
そんなことを念頭において子育てをされたら、きっとお子さんも親御さんも氣の滞りがないことでしょう。

授乳は何度も起きあがることが辛かったことと、産婦人科での指導もあり、寝ながら添い乳をしていました。でも普通寝ながら食事はしませんよね。改めます。

にっちさんは母乳ですから添い寝をしたまま授乳することが可能です。
寒い季節でもありますから、夜中はそのままお布団の中で授乳しても良いですよ。
でも、昼間は抱っこしてお目々を見つめながら授乳しましょう。
ちなみにミルクのお母さんは、授乳のたびに起き上がらなければなりません。
それでもそれが一生続くわけではありませんから、みんな頑張っているのです。
眠くても寒くても頑張りましょう。
それしかありません。

でもね、お子さんの笑顔がそんな苦労をすべて吹き飛ばしてくれますよ。
子育ては自分育てでもあります。
ぜひ楽しみながら一緒に成長なさってください。
応援しています。

 
 

菜の花の辛子和え マクロビオティック料理教室 むそう塾

(菜の花の芥子浸け 料理:中川善博)

 
 

カテゴリー: 子育て・野口整体・アトピー | 6件のコメント