マクロビオティックの勉強についてご相談がありました。
多くの人が抱えるマクロビオティックの悩みと同じです。
そして、アトピーで苦しむ人に共通の悩みでもあります。
みんなで一緒に考えてみましょう。
<Eさんのメールより> 抜粋
わたしは子供のころからアトピーだったのですが、生活に支障をきたすこともなく健康に暮らしてきました。
しかし、新卒で社会にに出て働き始めてからアトピーがすごくて仕事が出来なくなり、それをきっかけに仕事を辞めて、マクロビオティックを実践してその時はすっかり治ったのですが、それから5年ほど経ち、また昨年また湿疹に悩まされ精神的にも辛いことが重なり、このままでは鬱になりそうだと思ってこの2月に仕事を辞めて本当にやりたいことをやってみようと思っています。
そしてもう、何度も同じことを繰り返したくないし、根本的に自分の生き方を見直したいと思っています。
こういう体質なのも、きっと何かの意味があるはずだと思うし、ずっと食のことに興味があるので今年は食べ物のこと、一度ちゃんと勉強してみたいと思っています。
でも、正直どこで勉強していいのか分からないのです。
クシマクロビオティックアカデミーのベーシッククラスにも通ったのですが、何だかいまいちピンとこないというか・・・・。
でも、行ってみたほうがよいのかとかぐるぐる考えすぎて良く分からなくなってしまって…。
ただ、おいしくて体に良いご飯が作れるようになりたいし、丈夫な体になりたいのですが、マクロビオティックを理解して、自分なりに取り入れていくにはどのように勉強すればよいのでしょうか?
いつも、アレルギーのことが不安で外食もできなかったり、やりたいことに踏み切れなかったりする自分を変えたいのですが、マクロビオティックにとらわれすぎると逆にもっともっと息苦しくなる気がして、良く分からなくなってしまいました。
<マクロ美風より>
結論から申し上げて、Eさんはストレスに弱いですね。
アトピーは身体の問題が少々、食べ物・食べ方の問題が少々、あとは精神的な問題です。
食べ物がいい加減でも、ストレスに強い人はアトピーが発症しにくかったりします。
反対にマクロビオティック的に見て理想的と思われるお食事をしているのに、アトピーが一向に良くならず、むしろ悪化する人もいます。
これは食べ物だけを理想的にしても、精神的な面では多大なストレスを抱えているため、マクロビオティックの食事法が効果を発揮できない状態にあるのです。
つまりEさんの場合は、アトピーのためにと思って実践しているマクロビオティックさえもストレスの原因になっているのです。
もともとストレスに強いタイプの人と弱いタイプの人がいます。
最近はストレスに弱いタイプの人がとても多いですね。
これは体質だけの問題でもなく、お食事だけの問題でもなく、多くの原因は体験の少なさから来るものです。
幼い時から勉強や習い事に明け暮れて、自然の中で思いっきり遊ぶ体験や、日常生活の中で家事を通じた体験の少ない人が圧倒的に多くなった結果です。
それら体験の少ない人は、自分に自信が持てないのです。
誰でも経験したことのない分野に対しては、ちょっと心配になるものですが、それでも鬱になってしまうほど考え過ぎることはありません。
でも、自分に自信が持てない人は、必要以上に自分を責めたり、他人の評価を悪い方に悪い方に解釈してしまったりするのです。
こうして働くことが困難になる人が実に多いですね。
これは単純にいうと、暮らし方、生き方の誤りから来るものです。
もっと五感を働かせて、人間に備わった能力をフル回転させて生きれば良いのです。
Eさんがアトピーに関係なく過ごしていらっしゃった頃、アトピーがひどくなった頃のご自分の精神状態を思い出してごらんなさい。
まったく対照的ではありませんか?
それらを踏まえた上で、マクロビオティックの勉強についてお話しします。
まず、マクロビオティックでアトピーが良くなる経験があったとしても、マクロビオティックが万能であるように思うことは危険です。
それが証拠にEさんはマクロビオティックをしながら窮屈な思いをされていますね。
ここに答えがあります。
マクロビオティックは苦しんで実践するものではありません。
楽しいからマクロビオティックをする。
これが本当のマクロビオティックです。
ですから、楽しさを感じられないのなら、そのやり方は間違っています。
Eさんは追伸で書かれていましたね。
「玄米を止めてから前より確実に身体が軽くなった気がしてます」と。
ここに一つの原因があるのですから、まずは玄米ご飯の炊き方を改善したいと思われたEさんの選択は正しいです。
そして、マクロビオティックの勉強は、ご自分の勘で納得出来る方法を選んでください。
人間の勘って結構正しいのです。
頭で考えるとよけいな知識や情報が邪魔をして、正しい判断が出来ないことがあります。
大きく分けてマクロビオティックには理論と実践があります。
理論は本でいくらでも学べますね。
実践はまずマクロビオティック料理と呼ばれる陰陽を踏まえた料理法があります。
そのお料理を作りながら、食べながら、身体の変化を感じながら、心身共に陰陽のバランスを取って健康になり、自由に生きられるようになることがマクロビオティックの最終目的です。
よく「世界平和のために」という文言を前面に出して教えているところもありますが、そのためにはまず自分が健康でなければ何もできませんね。
自分が健康で幸せになって初めてまわりの人達と一緒に行動が出来るのです。
これらの過程そのものがマクロビオティックの勉強なんですよ。
ですから学校へ行くことだけがマクロビオティックの勉強方法ではありません。
まずは身体に負担にならないお料理が出来るようになってください。
マクロビオティックの理論とお料理(実践)は車の両輪です。
どちらが欠けてもマクロビオティックではありません。
なお、私のブログにはEさんに読んでいただきたい過去記事がたくさんあります。
主に古い記事になりますが、今とまったく思いは変わっておりませんので、ぜひ参考にしていただけたらありがたいです。
それらの記事を読んでいただければ、外食に対する考え方も整理出来てもっと自由にマクロビオティックを受け入れられるようになると思います。
なお、むそう塾では徹底的に消化吸収の良い玄米ご飯を伝授しております。
この玄米ご飯で身体も精神面も変化してくれたお仲間が沢山いらっしゃいます。
この現実を励みになさって、Eさんも正しいマクロビオティックを身につけて人生を謳歌なさってください。
応援しておりますよ。