人に氣があるように、土地にも家にも氣がある。
日当たりが良い家は、それだけで氣がアップする。
太陽の力ははかり知れない。
案外と見落とされがちなのは、湿気の多い家だ。
たとえ南向きに建っていたとしても、湿気の多い家というのがある。
その場合は、その土地と周りの環境に原因がある。
土地には履歴がある。
もとは川だったり、湿地帯だったり、田んぼだったり。
その履歴が今の状態を作り出す。
さらに、まわりに樹木がいっぱい生い茂っていても湿気は強くなる。
私はある夏、窪みの地形にある温泉地に湯治に行き、樹木に囲まれたその土地の湿気に驚いた経験がある。
和室の障子紙がいつもふわふわに緩んでいて、一度もパリッとしなかった。
泉質は最高なのだが、その環境がストレスになったので、他人にはお薦めしない。
マイナスイオンだなんて喜んでいる状態ではなかった。
前にも記事に書いたことがあるが、地名がある程度その土地の履歴を表している。
「谷」「窪」「田」「川」「河」「沼」「池」「岸」などがつく地名はなるべく避けたい。
おうおうにして「氵(さんずい)」は、水に関することに使われることが多い。
「丘」「台」のような文字が地名に入っているときは、造成地であることが多いので、これも注意が必要。
ちなみに私が埼玉で住んでいるマンションは、地名に「原」の文字がある。
地元のお年寄りが、「ここは地盤が固くて安心できるよ」と言っていた。
京都のマンションの地名には「岡」の文字が入っている。
東山に近くて気持ちがよい。
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ホテルなら景観を重視するが、普通の住まいは構造を重視したい。
先日、ご家族の引っ越しをお手伝いした塾生さんが、新しい物件がとても氣がよくて嬉しかったと喜んでいた。
そうそう。氣のよい物件は幸せのもとになるのよね。
さらに、最近大阪で引っ越しを済ませた塾生さんは、一戸建てからマンションに住まいを変えた。
構造が一戸建てより堅固になって、すごく快適になったと喜んでいた。
以前は一戸建ての「この家がいや」と言っていたので、とても明るくなって本当によかったと思っている。
土地の問題をクリアしたら、家の構造を確認して、それから間取りに行きたい。
夫婦喧嘩が絶えない原因が土地の氣にあったり、家の間取りに原因があったり、住まいの氣というのは誠に面白い。
私は間取り図を見るとき、お風呂とキッチン、そしてトイレの位置に注目する。
いわゆる水回りだ。
これは人間の体でいうと、腎臓に影響する部分なので、その方角も注意して見る。
土地も家も、良い氣に満たされて、元気に全力を出せる暮らし方が出来るように、ご縁のある皆さんを応援している。
(京都市左京区 ロームシアター京都裏にて)
つぼみがいっぱいあって、これから次々と咲くのが楽しみ。