マクロビオティックの指導現場からシリーズ」カテゴリーアーカイブ

かかとつるつるしてますか? 動物性の多い食事は毒消しを!

コロナ禍で明け暮れた2020〜2021年ですが、京都は少しずつ修学旅行生が戻ってきて、昨日は家の近くの平安神宮にもたくさんの人が訪れていました。
このままコロナが静かになってくれることを祈るばかりです。

さて、季節は11月7日には立冬を迎えます。
まだ比較的暖かな日が続いているので、寒さへの備えがピンと来ていないかもしれません。
しかし、急に北風が強くなって冷えてくると要注意です。

夏のクーラーも体調への影響は大きいのですが、やはり冬はかなり気をつけないと長い不調を招くことにつながります。
絶対に冷やさないようにしましょう。

特に女性は冷やして良いことは何もありません。
着るもの、食べるもの、住まい方、すべてにおいて冷えにつながらないように、もう一度見直しましょう。

 
 

【かかとは生殖器の状態を知る】

ところで、ネットでこんなものを見つけました。
「かかとソックス」
写真のように保湿対策として使ったり、サンダルの靴ずれ防止として使ったりするのが目的だそうです。



ほほう。
これはなかなかいいねぇ。
でも、もうちょっと長くして、三陰交(さんいんこう)が隠れるくらいだったらもっとよいのに。
(でも、それではファッション的にバランスが悪いのよね)

 
 

【かかとの状態で食べ物と体調がわかる】

足の裏にはたくさんのツボがありますが、特にかかとには生殖器のツボが集まっているので、ここを冷やさないのはとても大事なことなのです。
(三陰交を含めて)

しかし、私はこのソックスをお奨めしているわけではありません(笑)
(必要な人はこのソックスの力を借りれば良いと思いますが)
この商品が売れるということは、保湿目的であれば少し悲しいかなと思ったのです。
そもそもかかとというのは、体内に十分な水分があって、内臓もちゃんと機能していたなら、そんなに荒れません。

わざわざ保湿目的でクリームをつけたり、保湿を強化した靴下をはかなくても、自然に保湿が行き届くのが健康な体です。
(赤ちゃんの足を見よ!)
でも、そうではない人が多いから、こういう商品が売れるのかなと思いました。

北風が吹き始めると、空気が乾燥して、肌も乾燥する人が増えるのは当然ですが、お食事内容で乾燥を防ぐことができます。
ですから、お食事内容がかかとの状態に反映しているのだと知って、かかとを美しく保つようにしてみましょう。

ちなみに、私は現在73歳ですが、真冬でもかかとになにも塗りません。
顔も、手も、かかともすっぴんです(笑)
食べ方次第ですから、皆さんも頑張ってみてください!

あ、そうそう。
動物性の摂取が多い人は、かかとがガサガサする傾向にあります。
いや、私はそんなにたくさん食べていないという方は、毒消しがちゃんと出来ていないはずです。
過去に摂取した動物性の排毒が済んでいない人も同様です。

私もマクロビオティックを知る前は、かかとがガサガサしていました。
今よりずーーーっと若かったのに(泣)
でも、マクロビオティックを始めたら、あら不思議!
かかとだけでなく、お肌がスベスベしてきました。
そのまま今に至ります。

 
 

過去記事もたくさんありますので、ご紹介しておきましょう。

「玄米でかかとつるつる」にいただいたコメントが嬉しかった 2020.12.11
マクロビオティックの指導現場からシリーズ 玄米でかかとつるつる 2020.12.11
かかとがザラザラしている人には玄米を試してみてほしいなあと思います 2019.5.23
「かかとは綺麗ですか?」にいただいたコメント 2013.5.22
お肌が荒れたときのお手入れと界面活性剤の問題 2013.4.23
かかとは綺麗ですか? 2010.8.5 必読!

 
 
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マクロビオティックをしたいけど家族が動物性を食べたがる場合

マクロビオティック、玄米菜食、玄米食、穀菜食、呼び方は何でもよいのですが、世間一般の食生活とは異なる食べ方を選択する場合は、ポイントがいくつかあります。

(1)家族、もしくは同居する人と考え方が一致するか?
(2)観念だけで家族を説得しようとしていないか?
(3)動物性を食べたい家族のお料理を、外食任せにしていないか?

 
 

一つずつ見ていきましょう。
(1)はとても大事で、生まれたときからの食生活を第三者が変えるのは、考え方が一致しないとうまくいきません。
相当上手に、時間をかけて、丁寧に接しないと、良い結果にはなりません。

(2)の観念だけで家族を説得する場合も、相手の価値観を変える行為を伴うので難しいのですが、時間とともに納得してくれる場合があります。
下手をすると、新興宗教と勘違いされるので、相当勉強しておかないと論破されます。

(3)仮に(1)と(2)に目をつむっていても、動物性を食べたい家族への対応を間違うと、家族でありながら心が離れていくようになります。

割と多いのが、家では菜食料理なので、動物性を食べたい家族は外で済ませてくださいというもの。
こうすると、家でお料理を作る人は満足でしょうが、動物性を食べたい人の健康には赤信号が灯ります。

なぜなら、外食は採算が取れるように食材を選んでいますから、よほどのお値段がするものでないと、なかなか良い食材を使っているお店が少ないからです。

そしてもう一つ。
外ではどうしても動物性の量に対して植物性の量が少ないのと、油の質が悪い場合が多いのです。

 
 

つまり、外食の場合は食材の質と量に問題のある場合が多いので、私は動物性こそご自宅で健康的な食べ方をしてもらうべきだと思っています。

「え〜、私、動物性のお料理苦手なの・・・」とおっしゃる方は、腕を上げましょう。
「同じ釜の飯を食う」ということは、心が通じ合うことにつながります。
笑顔で食卓を囲むお料理こそ、人を幸せにするものはありませんし、活力もみなぎります。

そして、あなたが作ったお料理を「美味しい!美味しい!」と召し上がってくれたら、こんな嬉しいことはありません。
実は、「美味しいねぇ」って魔法の言葉なんですよ。

むそう塾は、そんな魔法の言葉をもらえるお料理を教えています。

 
 

下の写真は、むそう塾生の“好”さんが作ったビビンバのお弁当です。
美味しそうでしょう?

 
 

次の写真は、好さんにお料理を教えた京料理人中川善博のお料理です。
むそう塾の塾長です。
粟麩の煮物です。

 
 

次も塾長のお料理で、唐揚げです。
これが大人気で、男子の胃袋をつかみまくります。

 
 

この唐揚げは、「第2回 京料理人中川善博の料理試食会」で召し上がれます。

 
 
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鱧納め 塾生さんの投稿より マクロビオティックの指導現場から

紅葉の季節になると、景色だけでなく、食べ物のお味も深みを増して美味しくなります。
その頃になると、鱧特訓をされていた塾生さんの鱧が入手しにくくなって、「鱧納め」をする人が出てきます。

今年も「鱧納め」の第1号投稿がありましたが、その投稿文がとても感動する内容でした。
こちらのブログでも記事を共有して、記念に残しておきます。

 
 

<Ryokoさんの投稿より>

中川さん、こんばんは。
Ta(113-2)です。

ついに!
両親と彼と4人で「鱧しゃぶ」をすることができました。
大成功でした!!

中川さんにおそわったように盛付したお皿は美しく華やかで
食べる前から「うわぁ~」って盛り上がりました。
食べ方をみんなにかるく説明をして~
いざ!鱧しゃぶ! ちゃんと華も咲きました!◝(⁰▿⁰)◜
(10枚落しにしたのですが、12枚・14枚くらいの方が豪華でよかったかなと思いました。)

私以外は、はじめての鱧しゃぶ!
食材のこと、お料理の事、京都の事、いろいろ話ながら~
ワイワイ楽しませていただきました♪

両親も彼も、とにかく「美味しい!」しか言わないのですが。。。。苦笑
食べっぷりをみてほんとに美味しく食べてくれてるんだな~って思いました。

鱧しゃぶを楽しんでもらっているうちに
管牛蒡巻揚げ、鱧天ぷらも準備しました。(バタバタして写真撮り忘れました。涙)
「お腹いっぱいで食べれないよ~」と言いながら、
気付いたらお皿からっぽになってて、ビックリしました。
こちらも大好評で準備してよかったです。

両親は、最近は食が細くなり食べる量が減ってきているのですが、
この日は、おかわりしてお腹いっぱい食べている様子がみれて、
とても嬉しかったし、ホッとしました。

近くのお店で手に入らない食材も沢山ありましたので、
当日に合わせて食材を準備するのは緊張しました。
食事の時間に合わせて、料理するのも緊張感がありました。

普段は、彼と2人で気楽に食事をすることがほとんどで、
家に招いておもてなしをする経験は、とてもいい勉強になりました。

そして自分の手で、美味しいお料理が作れるって、
本当に財産になるんだなぁ~って強く強く感じた日でもありました。

鱧の骨切りは、今までで一番薄くできたように思います。
その分、ミンチが飛びまくりで課題はまだまだ残っているのですが、
今、出せる最高の骨切りで鱧しゃぶできたと思います。
(ミンチの原因は角度の精度の問題でしょうか?)

*鱧はたくやさんにお願いしました。
 朝受取り、すぐにおろし・骨切しました。 
 朝受取でしたので、前回より鮮度よかったです。
 鱧しゃぶするまでは、 発砲スチロールの箱に保冷剤をいれ
 冷えすぎないよう温度管理しました。

7月から練習してきた鱧の骨切り。
今年の練習は、本日で納めたいと思います。

はじめは、おろすのに必死で、ボロボロの鱧を前に、途方に暮れる日々でした。
私の性格上、練習のたび、落ち込む事の方が多かったのですが、
中川さんからご指導いただく度、いいところ、成長したところを示してくださり、
また、改善すべき点を的確にご指摘していただき、
「はやく練習したい!」と言う気持ちにさせてもらいました。

練習のたび投稿させいただき、ご指導していただいたおかげで、
練習を続けてこれたと思います。

骨切包丁を買い、まな板を買い、グリラーを買い、鱧を買い、
練習に沢山の時間を費やし、 私はどこに向かっているのだろう。。。。。
と、疑問に感じる事もありました。

でも、やると決めた事。せっかくやるんだったら、
集中してとにかく中川さんを、そして自分を信じてやってみよう!と突き進んできました。

今までの人生、いつのころからか負け癖、諦め癖がついていて
自分の限界を低いところで決めつけてきました。
そんな自分を変えたい思いもあり、
桂剥き投稿の時から真剣に練習に取り組んできたように思います。

鱧修行も、想像以上の大変さでしたが、ちゃんと向き合う事で
諦め癖を少しは解消できたかなっとすっきりした気持ちです。

ご指導していただける環境、一緒にかんばっている仲間、
応援してくれる彼、鮮度のいい鱧を準備してくれるお魚屋さん、
全ての条件が整ってこうして練習を続ける事ができました。
感謝の気持ちでいっぱいです。 

美味しい鱧料理も沢山おぼえる事ができましたし、
鱧しゃぶも最高でしたし、今思えば楽しい楽しい鱧修行でした。
3ヶ月間、本当に本当にありがとうございました。

たくさんの思いがあって長文になってしまいすみません。
本日も、ご指導宜しくお願いいたします。

 
 

<マクロ美風より>

Ryokoちゃん、鱧修業お疲れさまでした。
よく頑張りました! 本当にお見事です。
初めて教室で鱧を習ったときには、「自分にできるとは思えない・・・」と首をひねりながら帰られました。

そして、指も切りました。
でも、めげずに7月13日から3か月あまりで、81本の鱧を練習されました。
1本1本大切に練習されて、きちんと投稿されていた姿が目に焼き付いています。

あなたの投稿文からは、あなたの真剣な生き方がいっぱい伝わってきます。
前向きに、確かな一歩を踏みしめていくあなたの生き方に、とても共感できます。
過去の記事にもそれらが溢れているので、こちらにもリンクしておきますね。

1か月間の甘いもの断ちをしてゲットした桂剥き美人のまな板 マクロビオティックの指導現場から 2018.7.18
甘いものをやめるまでの1か月の変化 マクロビオティックの指導現場から 2018.7.19

 
 


(鱧しゃぶ 料理:マクロビオティック京料理教室 むそう塾 塾生のRyokoさん)

 
 
カテゴリー: 塾生さんのメールから心に響いたこと, マクロビオティックの指導現場からシリーズ | 1件のコメント

お待ちかねの「鱧しゃぶしゃぶ」 金串のとぎ方

むそう塾の秘伝コースでは、10月に鱧と松茸をたっぷり使った「鱧しゃぶしゃぶ」をします。
昨日、お待ちかねの鍋を囲んで笑顔がこぼれました。

お子さんの運動会で1名が欠席だったのですが、すごく残念がっていました。
自ら鱧の骨切りを練習されていたので、なおのこと。

授業の様子はこちらからどうぞ。

あちこちでふわふわの鱧が花開きます。
もちろん、骨の存在はまったく感じません。

 
 

 
 

 
 

ところで、授業では、別のお料理で、金串を使ってごぼうの中身をくり抜く工程がありました。
そこで皆さんが難儀して、金串の先をとぐ方法を中川さんが説明し始めました。
お休みされている塾生さんのために、とっさに動画を撮ったのですが、とても参考になるので、一般公開しておきます。

金串の先に指が引っかかるような場合は、ぜひお試しください。
串が通りやすくなります。

 
 

 
 
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「やってみせ」てくれた 燃えるはずの素材が燃えない料理法 

山本五十六の言葉で次のようなものがある。

やってみせ
言って聞かせてさせてみて
誉めてやらねば人は動かじ

 
 

はからずも私は先日、「やってみせ」の場面を体験した。
「『肴』 秋」講座で登場するお料理は、まさに中川さんがみんなに「やってみせ」てくれたのだった。

いつもの授業では、中川さんのお料理の世界の一部分しか出ていない。
しかし、この日のお料理を見ていると、「このためにあの技術があるのか!」という衝撃があった。

プロというのは本当に凄い技術を身につけているものだ。
その技術を身につけるまでの苦労を思うと、今まで高いと感じていたお店の料金も安く感じるほどだ。

 
 

たとえば「秋鱧吉野杉板焼」。
最後の仕上げのところは、豪快なやり方だ。

 
 

焼き上がってみると、燃える素材のはずの杉板も竹の皮も燃えていない。
中に入っている松茸の形の焦げていない部分が模様になって粋だ。

 
 

杉板の中には、ふわふわの鱧と松茸がどーんと入っている。
(松茸を表に見せていないところが、いかにも京都らしい控えめな方法。)
鱧のやわらかさやお味に歓声があがっていた。

中川さんによるとこれは古い仕事で、日本でもこれを知っている人は8人いるかいないか。
他に知っている人はもう亡くなってしまったと。
厳しい修業が嫌われて、お料理の世界のレベルがどんどん下がっていることを嘆いていた。

 
 

今、鱧の骨切りを頑張っている人なら、このお料理の凄さがより一層身にしみたに違いない。

包丁が砥げる。
桂剥きができる。
同じ厚さで切れる。
同じ幅で刻める。
水を操れる。
火を操れる。

全部授業で教えてきたことばかりだ。
それを実際に「やってみせ」てくれて、夢が持てただろうか?
あるいは気が遠くなっただろうか?

いや、そのどれでなくてもいい。
実際に食べた経験は、将来思わぬところであなたを助けてくれる。
点と点が結ばれるときが必ず来るからだ。
体験は尊い。

私もよい体験をさせていただいた。
そして、改めて中川さんを尊敬した。

 
 
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