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「香害」そのニオイから身を守るには(岡田幹治著)
私は化学物質過敏症ではないのですが、シックハウス症候群に近い体質です。
ですから、それもあってお化粧は嫌いだし、洗剤類も臭いのきつくないもので、最低限の使用にとどめています。
そんなこともあって、むそう塾の教室を作る時には、床下に炭を敷き詰め、壁には珪藻土を塗り、床板やテーブル・椅子・戸棚なども全部天然木で仕上げてあります。
その甲斐あって、化学物質過敏症の人が来られても、なにも症状が出ることなく何年も通ってくださいました。
今は複合汚染の時代なので、私たちはよほど自分で自分の身を守るようにしないと、大事な体をボロボロにしてしまうこともあります。
では、どんなことに気をつければ良いのかという情報は、もう山ほど流されていますが、私は先日手にしたこの本が、かなり身近な内容が豊富に出ていていいなあと思っています。
【書名】香害:岡田幹治著
【発行所】株式会社金曜日
この中のⅥ章「複合汚染」から身を守るにはどうしたらよいか、の1ページをご紹介しましょう。
(香害136Pより)
食べ物に神経質になる人は割と多いのですが、空気のことには「仕方ない」と諦めている人や、慣れてしまって鈍感になっている人もいます。
私は生まれも育ちも北海道の十勝ですが、東京方面から観光にやって来る人が、「ああ、空気が美味しい!」というのを見て、子供心に不思議に思っていたものです。
何も味のしない空気が美味しいなんて、不思議な人だなぁという印象でした。
しかし、高校生の時、一人で銀座の交差点に立っていたら、初めて空気の違いに気づいたのでした。
昨日、むそう塾生の赤ちゃんを抱かせてもらって、小さな小さなお顔やお口、そしてお鼻を見ていると、こんなに一生懸命呼吸している赤子に、汚れた空気など吸わせてなるものか、と思いました。
頭を入れても、大人の手のひらの半分にも満たない赤子を抱くと、私の心がたちどころに初期化されてしまうような感動がありました。
赤子は本当に神聖です。
食べるものも大事ですが、どんな空気を吸うかも大事です。
なぜなら、人は死ぬまで呼吸を休むことはないからです。
+ – + – + – + – + – + – +
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「余命ゼロ」から14年生きたシェフが伝授する食習慣の極意10
「がんで余命ゼロと言われた私の死なない食事」(神尾鉄男著)がベストセラーになっていますが、こちらにも神尾さんを取材した記事がありました。
この中にある神尾鉄男さんの言葉は真実ですね。
マクロビオティックの理論だけに振り回されず、きちんと体を見つめているのは、さすがに料理人ならではです。
受け売りのマクロビオティックや、理論先行のマクロビオティックを広めている人には、ぜひ知っていただきたい内容です。
ー転載はじめー
「体の調子がよくないと感じる人には、『まず食生活を見直してください』と私は言いたいのです。人間の体はすべて、食べたり飲んだりしたものからできているのですから」
こう語るのは、著書『がんで余命ゼロと言われた私の死なない食事』(幻冬舎)が4万5,000部のヒットとなっている神尾哲男さん(65)。
神尾さんはフレンチのシェフとして修行を積み、順調にキャリアを重ねていた。しかし暴飲暴食がたたったのか、’03年、51歳のときに、前立腺がんと診断されてしまう。しかも、すでに骨とリンパに転移していることが判明。睾丸の摘出手術を受けた後、3年間ホルモン療法を続けたが、徐々に薬が効かなくなり、ついに医師から「打つ手なしの末期がん」と宣告を受ける。
このとき、神尾さんは病院と決別。料理人としての矜持から、「食で命のリセットをしよう」と決意したという。職業柄、食材や栄養について知識が豊富だったこともあり、自らの“食”を見つめ直しながら徹底的に探求を開始。こうして、「余命ゼロ」宣告から14年経過したいまでも、がんとともに生き続けている。その食事法に、いま注目が集まっているのだ。
「私の体のがんは消えたわけではない。いまも穏やかに進行しているはずですが、その悪化を抑制しながら生きている、ということなのです」
飄々と話す神尾さんの導き出した結論は、「がんを撃退する」のではなく、「がんとゆるやかに共存する」こと。14年間実践し、身をもってその効果を証明した「がんで死なない食習慣」の極意10は次の通りだ。
【1】調味料(醤油、みりん、塩、味噌など)は“本物”を使う
【2】食品添加物を極力避ける
【3】大量の農薬や化学肥料で育った野菜、遺伝子組み換え食品を避ける
【4】糖分を取らない
【5】1日2食、腹六分目までを心がける
【6】体を冷やす食べ物・飲み物は厳禁
【7】食材の栄養素を壊さない調理法で(例:味噌汁はぬるめの60度)
【8】体を弱アルカリ性に保つ
【9】きちんとだしを取る
【10】雑食であれ。たまには外食もよし
最初の2年間は、妻と2人でマクロビオティックを徹底的に実践した神尾さん。しかし、肉・魚を排除することは自分に相性が悪かったという。
「確かに、すっかり体が浄化されたと感じられたのですが、どうにも力が出ない。体を維持するには動物性タンパク質や脂質は大切です。それでマクロビやそのほかの食餌療法の“いいところ取り”をし、研究を重ねて、いまの食生活の形に集約させたのです」
ー転載終わりー
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「若杉友子の毒消し料理」
むそう塾には体調の悪い人がよく来られますが、多くの方は食事の偏りが原因だったりします。
今までグルメ三昧だった人、動物性を食べないことがマクロビオティックだと思っていた人、甘いものを食べすぎた人、食べることが怖い人など様々です。
そういう人たちを見ていて、「ああ、毒消しをちゃんとしていたらなぁ」と思うことがしょっちゅうです。
耳慣れない「毒消し」という言葉に??となる人も多いのですが、昔からあるお料理を例にとって説明してあげると、「ああ、それなら解る」と納得される方も多いです。
知っているはずなのに、実行していない、あるいは実行しているけど「質が悪くて効果が出ていない」という人も結構多いです。
むそう塾では、マクロビオティック京料理教室として、動物性のお料理も教えていますが、その際にはいつもしっかり毒消し出来るお料理方法であったり、献立であったり、食材であったり、それはそれは相当気を使っています。
それは日々のお食事で健康にもなるし、病気にもなることを知り抜いているからです。
* * *
ところで、最近「若杉友子の毒消し料理」という本が出版されました。
若杉ばあちゃんは、マクロビオティック界だけでなく、一般の人にも有名な方ですが、毒消しに的を絞った本は、毒消しを知らない人、あるいは動物性をたっぷり摂っている人には参考になると思います。
しかし、いわゆるマクロビオティック食と称して、動物性を長期間排除されてきた人やビーガンの方には、ところどころ気をつけてほしいなと言うのが実感です。
この本の中で、砂糖の毒消しには「梅干し」をメインにあげられ、次のお料理を紹介されています。
・梅干しごはん
・ごぼうの梅煮
・梅干しととろろ昆布の吸い物
・梅しょうの吸い物
・梅酢湯
・切り干し大根とふのりの梅酢あえ
・梅干しの黒焼き入りふりかけ
さあ、いかがでしょうか?
現代人は甘いものは沢山食べますが、上記のようなものは召し上がっているでしょうか?
下手をすると、梅干しすらまともな物を嫌う傾向にあります。
酸っぱいのが苦手ということで、ハチミツを加えたり、塩分を減らしたり、梅干しの効果が半減したものが好まれる時代ですから、多くの人の砂糖は毒消しできていない可能性があります。
昔は「砂糖の毒消し=なし」と言われるほど、砂糖の害を中和させるのは難しかったのです。
それは砂糖の害を減らすには時間がかかることが大きな理由です。
ですから、私は今もむそう塾生には甘いものに関しては厳しいので、きっと嫌われていることでしょう(笑)
でも、厳しいくらいがちょうど良いのと、食べるなら「こんな風にしてね」と食べ方も教えています。
砂糖は体内でミネラルをたくさん消費しますから、ミネラルを一緒に摂ることがポイントですね。
ただし、この「毒」といわれる部分も、個人差によって大きな違いがあり、体に負担になる人とならない人がいます。
とても不思議なのですが、これが現実です。
人間の体ってこういうものなんですよね。
ですから、一律に「こうあらねば」ということはないのですが、もし体調が悪くなったら、解決の糸口として毒消しも最初に試されたらよいと思います。
「若杉友子の毒消し料理」PARCO出版
私個人としては、この本の写真がきつすぎて好きではないのですが、テキスト部分は参考になるかと思いますので、ご紹介しておきます。
ただし、陰性の人はご注意を。
それから、むそう塾生はお料理部分はむそう塾の指導を優先してください。
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玄米とフィチン酸(IP6)情報の今昔
当たり前のことですが、時代は次々と変わって行きますね。
社会のあり方や、機械の開発や、様々な研究結果が時代の変化に影響するのは当然ですが、過去には悪いといわれたものが今では良いといわれたり、またその逆もあったりするので、何か一つを盲信してしまうのは危険を伴うこともあります。
ですから、私たちはいつも直感や自分の体の反応を細かく観察する癖をつけ、あくまでも自分の全神経で判断出来るようにしておかなければ、不本意な人生を送ることにもなりかねません。
昔、私がマクロビオティックを知った頃は、玄米に含まれるフィチン酸は体に良くないというのが主流でした。
あちこちでそれとは異なる見解もあったのですが、なかなか主流になるまでには行かず、密かに「そんなに悪いとは思えないよね」という感じだったのと、身近には良いことの方が多い印象でいたのでした。
そして、玄米に反対する人たちの格好の標的にされていたのがこのフィチン酸でもありました。
しかし、2000年9月に発行されている下の本には、次のようなことが書かれています。
(天然抗ガン物質 IP6の驚異 講談社)
ー引用はじめー
フィチン酸は、自然界のほとんどの穀類、木の実、豆類、油を絞る種などに含まれています。含有量は、1パーセントから5パーセントくらいです。フィチン酸は、活性酸素阻害作用を有するほか、細胞をさまざまな有害な反応から守る働きをします。
ー中略ー
グラーフ博士は、食物繊維の効果に関する研究について論じています。
その研究によると、フィンランドの人々の食事習慣は、より穀物を中心とした食事となっています。したがって、より多くのフィチン酸を摂取していますが、これに対してデンマークの人々は食物繊維の摂取総量がフィンランドの人々の倍であるにもかかわらず、食事中のフィチン酸の摂取量は少ないのです。そして驚いたことに、フィンランドの人々の大腸がん発生率は、デンマークの人々に比べ半分です。
ー引用おわりー
※「イノシトール六リン酸」=「IP6」=「フィチン酸」
つまり、フィンランドの人々はフィチン酸を多く摂取しているので、ガンの発生率が少ないとグラーフ博士は考えたわけです。
これは、博士が「健康に有益なのは食物繊維とフィチン酸のどちらだろう」という設問からの研究だったわけですが、日本ではそんなに知れ渡ったわけではありません。
しかし、日本では次のような調査が進んでいて、ついに次のような記事が新聞に載ったわけです。
<日本経済新聞2010年11月12日の記事>
白米のご飯を1日3杯食べる女性は、糖尿病になるリスクが1杯程度の人の1.48倍に高まるとする疫学調査の結果を、国立がん研究センターなどが12日発表した。
1990~93年に全国9市町村に住んでいた45~74歳の男女約6万人について、食事や運動などの生活習慣についてアンケートに答えてもらい、5年間追跡調査。成果は米医学誌に掲載した。
5年間で糖尿病になったのは男性652人、女性478人。白米のご飯を1日4杯食べる人は、同1.65倍糖尿病になりやすかった。ただ、男性にはこうした傾向はみられなかった。
また1日1時間以上運動をする女性では、白米の量と発症リスクの間に関連はなかった。
白米のご飯を食べると食後に血糖値が上昇しやすく、玄米と比べて食物繊維やミネラルも少ないため、糖尿病になりやすいとみられる。同様の結果は海外ではこれまでもあったが、国内では初めてという。
* * *
こんなふうにフィチン酸は今では体に悪いどころか、サプリメントにして発売するところまで出てきました。
確かにガンになった人が玄米を食べて治ったり、上の記事のように糖尿病が改善している例は、マクロビオティックの指導者たちがたくさん経験したことですし、実際にマクロビオティックではない指導方法でも玄米の効果は経験済みのことです。
そして徐々に時代は白米より玄米の方が病気の改善に効果的ではないかと思われるようになってきました。
しかし、世はまさにエビデンス時代のため、本にして理解を求める必要があったのでしょう。
こんな本まで出版されています。
これは昨年の2月に出版されたものですが、マクロビオティックをしている者にはあまりにも当たり前の内容なので、特別にご紹介してはいませんでした。
しかし、そろそろこの本を出典にして記事を書いても良い時代になって来たような感じがしますので、下記にご紹介しておきます。
玄米のことを詳しくお知りになりたい方には良い本だと思います。
(医師たちが認めた「玄米」のエビデンス キラジェンヌ)
(医師たちが認めた「玄米」のエビデンス キラジェンヌ)
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昨日玄米をすすめる歯医者さんと話をしていたら、「糖尿病を治すために新しい試みを考えているんだ」とおっしゃるので、私も遅まきながら糖尿病の人のお食事に力を入れてみようかなと思って、この記事を書いた次第です。
ご家庭に糖尿病の人を抱えている人はきっと多いはずですし、病院では今はもうお手上げ状態なのが現実ですが、マクロビオティックの視点からではまだまだすることがあります。
お食事の改善は糖尿病の人の大事なところですが、まずは主食だけでも玄米に置き換えてみましょう。
そこから陰陽バランスを考えたお食事を進めて行けば、確実に体は変化してきます。
糖尿病の改善だけでなく、がん予防にもなったら嬉しいですよね。
それが難しいことではなく、日々のお食事を美味しく改善することから始めれば良いのですから、取り組みやすいと思います。
むそう塾では美味しい玄米ご飯をお伝えし続けて9年半経ちました。
その間に病気治しを目的としたわけではないのに、結果として病気が改善された例がいくつもあります。
それは食べ物の持つ力のおかげだと思っています。
間違っていなかったと結果が教えてくれる心強さ。
そんなことをこれからも大事にして行きます。
それは、人生をより良く生きるためには、まず土台である心身の健康を実現する必要があるからです。
でも、むそう塾は玄米オンリーではなく、白米の良さや白米の楽しみ方も併せてお伝えしていますから、体調によっては白米をいただくこともアドバイスすることがあります。
まずは美味しく、そして笑顔で食べられる環境が大事だと考えるからです。
そして最後は「何を食べても平気な体」になることを目指しましょう。
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カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, からだ, 本の紹介
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「GRIT やり抜く力」アンジェラ・ダックワークス著
ある若い人(Aさん)が「GRIT やり抜く力」という本を紹介してくれました。
海外ではすでにとても話題になっているそうですが、日本でも翻訳本が2016年に出版されていて、Kindle版も出ていますね。
そして、そのメソッドを使ってしっかりビジネスに展開しているところもあります。
私はむそう塾で色々な人の上達の背景を見ているので、この本の内容は納得できます。
今はエビデンスを欲しがる時代なので、目に見える形で示してくれた方が受け入れてもらえるのかもしれません。
そういう意味では、年配者より若者の方が新鮮に感じるのだと思います。
なにはともあれ、こういう本を読んで若者が人生を高める努力をしていることに感心するとともに、Aさんの将来に幸あれと心から応援しているところです。
(GRIT やり抜く力 アンジェラ・ダックワークス著 神崎朗子訳)
(GRIT やり抜く力 アンジェラ・ダックワークス著 神崎朗子訳)
ところで、Aさんが下記の図を教えてくれて、それを中川さんと一緒に見たところ、中川さんが「わかるわ〜」とのこと。
数々の高度な技術をモノにして来た中川さんからみると、この図の言わんとしていることが瞬時に理解できるのだろうと想像しました。
以下に【努力と才能の「達成の方程式」】70P〜78Pを引用しておきます。
(GRIT やり抜く力 アンジェラ・ダックワークス著より)
「人間は自分の持っている能力をほとんど使わずに暮らしている。さまざまな潜在能力があるにもかかわらず、ことごとく生かせていない。自分の能力の限界に挑戦することもなく、適当なところで満足してしまう。」ウィリアム・ジェイムズ P42
むそう塾で色々な練習をされている人たちは、潜在能力を引き出す参考になると思いました。
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