今年も熱中症の人が増えて来ました。
これは単に気温が高いからという理由だけでなく、衣服や食事面も考える必要があると思います。
ご存知のように今はアイロンをかけなくてもしわにならない化学繊維のお洋服も多く、吸湿性が悪かったり発汗性の悪いデザインだった場合は、汗の処理もうまく出来ません。
汗をかく環境の場合は、発汗を意識してお洋服選びをしましょう。
それから、就寝中も熱中症の問題がありますが、眠る前にお部屋を寒いくらいに冷やしておいて、部屋の窓やドアは閉めたままクーラーを消して寝るのがおすすめです。
朝方には28度前後になっていると思いますが、寝汗で寝苦しいことはありません。
ポイントは寝具が冷え冷えになるまで冷やしておくことです。
シーツが冷やっとするまで冷やせばグッスリを保証します。
6時間以上寝る人や、動物性がたくさん入っている人は、これでは暑いと感じる場合があります。
そんな人はクールダウン出来るお食事を摂るようにしましょう。
(京野菜のラタトウィユ 料理:中川善博)
(賀茂茄子と万願寺とうがらしの揚げ浸し 料理:中川善博)
上の二品のお料理は冷蔵庫で冷たく冷やしたものをいただきます。
どちらもちょうど良い塩分濃度なので、ゴクゴクと汁ごと飲み干して「あ〜、美味しかった!」となります。
これは確実に熱中症予防のお料理です。
夏が旬のお野菜はクールダウンにピッタリですし、お汁の塩分濃度は体液とほぼ同じですから、理想的な水分・塩分補給になります。
ところで、熱中症になった場合には、軽い場合なら冷たいお味噌汁を飲むと良いです。
よく水分だけを摂る人がいますけれど、それでは駄目です。
スポーツ飲料は甘味が多くて塩分が少ないので駄目です。
常々お味噌汁を飲む習慣をつけて、水分を多く摂らないような食生活を続けていれば、熱中症には無縁でいられるはずです。
食生活の乱れが熱中症を招くといっても過言ではありません。
ですから、年々熱中症患者が増えているのだと思います。
熱中症になった場合は、必ず塩分も一緒に摂ることをしますが、意識などにも影響が出ている場合は、もっと早く吸収してくれる電解質を摂ることが効果的です。
しかし、この電解質飲料はお水代わりに普段から飲むものではなく、点滴の代わりに応急処置として飲むものです。
ミネラルウォーター感覚でゴクゴク飲むと水毒症状が起こってしまいます。
薬局などに置いていますが、お医者さんや薬剤師さんの指示がないのに飲むのは止めてください。
様子をみて救急車の出動をお願いする方が安全な時もありますから、適切な判断をしましょう。
我こそは陰性と思う人は、あらかじめ梅醤番茶を飲んでおくことも良いです。
夏に陽性な梅醤番茶を? なんて思わずに、失われるものは先に入れておくことも予防になります。
マクロビオティックを知っているがために、夏の過ごし方を間違ってしまう人もいますから、どうぞ体調を良く観察しながら、上手に食べ物でコントロールしてください。
お盆を過ぎてから体調が落ちてくる人は、間違いなく夏の過ごし方を間違った人達です。
え? すでに体調不良? それはもう日々のお食事が滅茶苦茶ですね。
熱中症になる人は代謝能力が落ちているわけですから、水分と塩分を上手に取り込むようにしましょう。