昨日の記事「日焼け止めクリームは必要か?」の続きです。
読者の中にはそそっかしい人(笑)もおられますので、念のために書いておきます。
理屈としては先の記事のようになるのですが、いくつか注意点があります。
まず大きな観点から。
夏だ日焼けだといいますが、果たしてあなたの生活はどれだけ本当の夏になっているのかという点です。
移動には電車や車を使い、勤務先やお店や自宅でも冷房が入っていたら、24時間のうちどれだけ純粋に夏の場面があるかと考えてほしいのです。
試しに計算してみるとよいのです。
そうすると意外に秋のような環境下で暮らしている人が多いのです。
たとえばこんな経験はありませんか?
街を歩いていてあまりにも暑いので、冷やし中華を食べようとお店に飛び込んで、待っているうちに涼しくなって来て、冷やし中華が出てきた頃にはもう汗もひいてあまり美味しく感じないことが。
あるいは強烈な冷房のために、待っている間に体が冷えて、温かいラーメンを頼めば良かったなと思ってしまったことが。
これらは、季節は紛れもない夏ですが、暮らし方が夏ではないのです。
それなのに、お店のメニューに踊らされて冷やし中華を食べてしまうと、体に合っていないものを食べたことになります。
同じく生ビールもかき氷も、汗を流しながら口にするから体が喜ぶのであって、冷房の効いた場所では「二重に」冷やすことになってしまいます。
このちょっとしたことが重なると、いわゆる夏バテと称して体調不良の人が出てくるわけです。
多いですね。こういう人が男女問わずゴロゴロといます。
そのような人が先の記事を読んで、夏野菜♪夏野菜♪といってハウス物の夏野菜を陰性な料理法で召し上がると、これまた体調を損ねることになります。
そのような場合は、露地物で夏のエネルギーをたっぷり含んだ野菜にしてくださいね。
もし露地物が手にはいらない場合は、少しでいいから陽性さのある料理方法で召し上がってください。
あるいは量を少なくするか、夏野菜の陰性さに負けない陽性を一緒に摂るかです。
陰性だからといって決して夏野菜を避けるのではなく、夏には夏のエネルギーを取り入れるのが本当のマクロビオティックの考え方です。
ところで、何のために食材の旬があるのか考えたことがありますか?
それは「その季節にはその食べ物が体に必要」だから存在しているのです。
たとえば筍。
竹冠に旬と書きます。
それは食べられる硬さのうちの筍は体に良い作用を及ぼすから食べても良いのですが、何らかの方法で保存した筍は本来の旬から考えると、食べないか食べても量を少なめにするのが体のことを考えた食べ方です。
保存方法の陰陽差にもよるので、旬の筍より陽性になっている場合もあって一概には言えませんが。
ですから、売っているからといって年がら年中同じ物を食べていると、いつしか体調不良の一要因になってしまうのです。
今では驚くような栽培方法の野菜も出まわっており、ビルの地下室で野菜を作ったり、水耕栽培をして土の陽性さが入っていない野菜もあります。
それでも無農薬に分類されて出まわっていると、つい買ってしまう人がいるので要注意です。
これらは、その野菜がもつべき本来のエネルギーは弱まっていることを計算した上で、食材の組み合わせや料理方法を考えましょう。
この続きはまた後日。
ちょこんと手前にあるそら豆。
今が旬ですね。
超陰性な人はこれを焼きそら豆にするのも美味しい食べ方です。
もちろん、茹でそら豆を少しくらい食べたところで、微動だにしない体をキープすることが本来の健康のありかたであって、神経質にあれダメ、これダメというのがマクロビオティックではないことをしっかりと理解しましょう。