プロの料理人ならではのポテトチップス

包丁の砥ぎ方を習い、包丁の使い方を習い、野菜の切り方を習い、揚げ物のコツを習い、一つひとつ階段を上って行くと、このようなポテトチップスが手切りで作れるようになります。
無農薬のじゃがいもを圧搾法の一番搾り菜種油で揚げた最高品質のポテトチップスです。
味・歯ごたえともに文句なしのマクロビオティック料理。

ポテトチップス マクロビオティック料理 中川善博作

ポテトチップス むそう塾1 マクロビオティック料理

(ポテトチップス 料理:中川善博)

とかくマクロビオティックではじゃがいもを敬遠する傾向がありますが、お肉の入っている人には毒消し効果のあるじゃがいもがお勧めです。
おビールのおつまみにご機嫌になるご主人も多いことでしょう。
温かいポテトチップスはお子さんも大喜びで、そんなお料理が出来るお母さんをお子さんは大好きなはずです。
作っているところは、こちらでご覧ください。

 
 

カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | 4件のコメント

さつまいもの天ぷらをほおばる人

マクロビオティック料理 さつまいもの天ぷら

 
 

さつまいもの天ぷらって美味しいですよね〜。
私も大好きです。
小さい頃、母が天ぷらを揚げているそばで母を見上げていると、お口に揚げたてを入れてくれたものでした。
あの熱々の美味しさが忘れられません。
母の想い出の原点です。

今月の幸せコースは、天ぷらの精進バージョンです。
お野菜をカリッと揚げて、サクサクいただいています。
写真は中川さんのデモで揚げたさつまいもの天ぷらを試食しているところ。
美人さんの色っぽさが増します。
「僕、さつまいもになりた〜い♡」なんて声が聞こえてきそう(笑)

マクロビオティックでは野菜の食べ方の一つとして、天ぷらに人気があります。
油は摂り過ぎはいけませんが、適量はむしろ必要なものなので、油の質をマクロビオティックの基準で選択して、上手に取り込んでください。
ホルモンを作るために欠かせないものです。

 
 

カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾 | 2件のコメント

マクロビオティックの基本理念 「桜沢如一の遺産(上)」より

<マクロビオティックの基本理念 桜沢如一>

生態学である。
大気や土壌は作物を生み出し成長させ、その作物は動物に食べられ、血液、細胞、組織、器官となるもので、人間は土や植物の変化したものである。人間は生物の中で最も自由と適応能力を持つものであるから、あらゆる環境に添うことが大切である。

生命の経済学である。
人は大きな収益を得るために自然生活の基本を破り、不自然な農作法や添加物、合成製品を無限に生み出し利便さのみに追われている。生命の経済点から見れば、大切なことは、自然農法をおこない生活上のあらゆる資源はもとの大地に還元できるものが最も経済的なのである。

陰陽の原理である。
これは人生行路の羅針盤・コンパスであり実用的な道具である。無限宇宙の世界における私達の位置を定めてくれる。精神(陰)に作用する食物や環境の適、不敵を判別させて健康と幸福の道案内をしてくれるものである。

生活の芸術である。
知識をかき集めるのが科学であり、実験とデータとの証明の積み重ねである。マクロビオティックの原点は、常に変化(易)を続ける現象世界に巧みに適応して、宇宙の秩序に従って生きることである。一瞬たりとも停止しているものはこの世にはなく、常に他との共存共栄の条件のもとで微妙に動き続け変化しているのである。顕微鏡下にあるものは、停止、あるいは他との関連をすでに断たれている現象である。撮影や検査も変化中の一部分である。従って一度の結果数値にいつまでもこだわり、同じ薬を連用するのはおかしい。人間そのものが肉体、精神的にも人生という絵を描き続けている芸術家のようなものである。人まねではなく自らの実行と確かめ、楽しみながら面白おかしく生きていけば良いのである。

感謝を知るものである。
人は他人に与えたことはいつまでも忘れずに恩を着せたりするが、人様から与えられたことは忘れがちである。私達は誕生以来、空気、太陽の光、水や風をずっとタダで与えられ、一度だって天は請求をしない。しかしその恵みにお礼を言わずとも、なお生かし遊ばせてくれる。私達は宇宙の無限の慈愛と慈悲と寛大さを忘れている。
一粒の米や一切れのパンにも感謝して、それを表現出来る人間になろう。
苦痛も病気も人の不寛容さえも、感謝を持って受け入れることを学びとしよう。
健康でも不幸な人は大勢いる。鳥は一粒の米粒を大地に落として数千倍の実りをもたらし、魚は数十億の卵をお返ししている。これが自然の法則である。
命と人生を与えてくれた親や周囲の人々に感謝をすべきであり、東洋ではこれを知恩という。報恩とは尽きぬ幸せを限りなくばらまく喜びなのである。人はとかく己の感情に走って、愚痴、小言、怒り、立腹、暴力、蔑視、不遜の言葉や態度を知らぬ年月の間に繰返しているものである。

信を生み出すものである。
陰陽にかなった食事を始めると赤血球に変化が起こり、最初は体の好調さに喜ぶが、人によっては体調が悪化する場合もある。それは細胞間にある体液は変化しやすい流動的なものであるが、細胞そのものは旧態を維持しようとする力が強いからである。それは保守的な老人と柔軟で急進的青年との摩擦に似たようなもので、人はそのような時に疑いや迷いが生じるものである。しかし冷静に無限宇宙が生みだす創造のすべてを考えてみれば良いのである。
無限界の神の世界から陰陽の二つのエネルギーが生まれ、素粒子、元素、植物、動物となるスパイラルの中心にいるのが私達であり、連続的なつながりの中にいるのである。言いかえれば、闇の世界の無から、光、空気、水、穀物、野菜、海藻、豆類、木の実、魚類、果実、塩、動物の順序を認識して、これに準じて食事をすれば良いのである。また口の中にある歯の構造を考えれば、穀物を噛むための臼歯(二十本)、植物を噛む門歯(八本)、動物の肉を裂く犬歯(四本)の順に歯が定められているから、これに従って量は5・2・1を外さなければ良い。
確実な信念を持っていればうろたえたり、迷ったり途中で止めたりすることはあり得ない。本当の信仰とは主義や信条などではなく、宇宙にある見えない世界の無限界(陰)と、見える世界の有限界(陽)のつながりをはっきりと見定めて調和をとりながらすべてを受け入れ、深い慈悲の心を持って精神界に生きることである。

道楽である。
道は中国語でタオと言われ宇宙の秩序の意味である。道楽とは、いつでも、どこでも感謝しながら道を楽しむということ。道楽は趣味を意味することであるから、人生を趣味で生きれば成功も失敗もない。
「人生をあまり生真面目に考えないことである。なぜなら現実界での経験は夢のようなものであるから、人生におけるあなたの役割を楽しむことである。ただそれがあなたの役割であることを忘れないことである。」(パラマハンサ・ヨガナンダ)
徹底して楽しみ生きることが道楽である。あなたが誠の道楽者であれば何を食っていようと、そんなことは問題ではない。

<桜沢如一の遺産(上) ー陰陽を解明した男ー 256〜259Pより>

 
 

マクロビオティック 桜沢如一の遺産

 
 

書名:桜沢如一の遺産(上)
著者:兎龍都(うだつ みやこ)
発行:アートヴィレッジ
定価:1,800円+税

 
 

カテゴリー: 桜沢如一先生の陰と陽, 本の紹介 | 14件のコメント

マクロビオティックの指導現場から(5)直感力・判断力・行動力

日々マクロビオティックのアドバイスをしていると、相談者の傾向がつかめて来るのですが、これが面白いほどに分かれます。
陽性に偏っている人と、陰性に偏っている人が多いのです。
これが偏りを増すと「病気」ということになります。
陽性の偏りは比較的早めに解消できることが多いのですが、陰性の偏りは相手が陰性なだけになかなか時間がかかります。
しかも斑陰性なんていうのもあって、結構困難を極めます。

じゃ、陽性に偏っている人は楽なのかというと、これがどっこいなかなか手強いのです。
陽性なだけに頑固な部分をしっかり持っていると、手のつけようがないことがあります。
それでも人間ですから、どこかに突破口があると信じて探すのです。
そうするとフッと緩むところがあったりします。
絡まった糸がほぐれるように、一気に解決に向かうこともあります。
陽性ですから行動力も決断力もあるためです。
判断のポイントをつっついてあげれば良いのです。

桜沢先生の言葉に次のようなものがあります。
「人は直感力、判断力、行動力で幸、不幸が決まる」
「むさぼりの心は大飲大食、偏食にある」

前者はまさに陽性を求められるため、陰性どっぷりの人は判断や行動に時間がかかります。
それでも根気よくアドバイスを続けて行くと、行動力も出てくるんですねぇ。
これが本当に嬉しいです。
諦めないでアドバイスを続けて良かったと思うと同時に、ここまで頑張ってくれた相手に感謝の気持ちが湧いて来ます。
まさに二人三脚で歩んだ月日を思い出します。

人間は頭では理解できても、なかなか心が思うようにならない時があります。
そんな人は「手間がかかってすみません」なんておっしゃるのですが、そんなに遠慮される必要はありません。
手間がかかる分だけ会話も多くなるので、意思の疎通がはかれて親しみが湧くというものです。
陰性には陰性の良さがあり、陽性には陽性の良さがあるのですが、どんなにそれらの良さが備わっていても、むさぼりの心があってはマクロビオティックではありません。
感謝を忘れて食べることに氣が集中しているようでは、人間とはいえず動物そのものです。

マクロビオティックを意識した生活の基本を次の記事で書きたいと思います。

 
 

菜の花 マクロビオティック

(菜の花の地浸け辛子風味 料理:中川善博)

 
 

カテゴリー: マクロビオティックの指導現場からシリーズ | コメントする

マクロビオティック相談より 陰陽で考えてみましょう

マクロビオティック相談で届いたメールをご紹介します。
句読点、改行、一切変更していません。
みんなで陰陽の観点から考えてみましょう。
もちろん、病気のことに触れて頂いても構いません。
皆さんのコメントを待ってから私のコメントを書きます。
これは陰陽落とし込み講座の練習になります。

 
 

<Tさんのメールより>

私はかなり酷い胃アトニーです。現在30歳です。胃アトニーになったのは26歳の時でした。胃が動かなくなってしまい、ほとんど食べられなくなり、40kgだった体重が29.8kgまで減少しました。胃アトニーになった原因は
・幼少期〜20代前半まで甘いものを大量に食べていた。
・顔のアトピーが徐々にひどくなり、会社に行くのがつらくてつらくて精 神的ダメージがかなり大きかった。
・社会人になってから、胃が弱いのにもかかわらず、アトピーを治した くて固い玄米や雑穀を食べていた。
などです。体重30kg前後で食べられない状態が数か月続いた後、徐々に過食へと移行しました。胃がほとんど機能していないので食べても食べても血糖値が上がらず満腹感、満足感がありません。胃の排出機能が遅延しているので常に胃の中に食べた物が大量に残っています。この4年間で胃がからっぽになったことはありません。四六時中、胃が重たいのに、いつもエネルギー不足で何か食べたくて、食べはじめても吸収できなくて、いつまでも食べてしまう。食べる量が増え、体重は48kgになりました。胃は収縮する能力を失い、ぶよぶよに伸びきってほとんど機能していません。
 数年前まではなんとか胃の機能を回復させたくて、マクロビの本を参考に玄米や雑穀料理を一生懸命作ったり、漢方薬を試したりしましたが胃はびくとも動いてくれませんでした。この状態では玄米を消化できないと思い、今は白米にしています。白米だったら消化しやすいし、満腹感も分かるようになるかも、と思いましたが無理でした。一番問題があるのは、食べるものや、その量を自分で制限できなくなっていることです。こんなにどうしようもない事があり得るのか、というくらい自分をコントロールできない。食事はどんどん乱れて、アトピーもひどくなる一方です。
 こんな状態でも体質改善に向かう玄米の炊き方はありますか?

<終わり>

 
 

小松菜と油揚げの煮浸し マクロビオティック

(小松菜と油揚げの煮浸し 料理:中川善博)

 
 

カテゴリー: マクロビオティックの陰陽で考えてみよう | 51件のコメント