息子へ 短所も長所もまるごとで生きてごらん 陰陽だから

息子の几帳面さを感じたのはハイハイしている時でした。
玄関の上がり框のところでスリッパの向きが外に向いているのを見つけ、ハイハイしている手でスリッパの向きを廊下側に直しているのを見た時でした。
そんな月齢で物の向きを把握出来るのだろうか?というのが素朴な疑問でした。
その後車のオモチャを好むようになり、その車を綺麗に同じ方向に並べるようになったので、ああ、やはり向きは認識しているんだなと思ったのです。

その後そういうことは当たり前になっていたのですが、3歳のころ、新しく買ってもらった靴を枕元に置いて寝るというので、私が左右を並べて置いてあげたら、「こうするの」と言って直すのです。
それはまるでデパートのショーウィンドウで飾られている靴のように、片方をちょっと斜めにして立てかけるのです。
よく観察しているなあと感心したものです。
そのせいでしょうか? 息子は靴を左右取り違えて履くことがまったくありませんでした。

息子のスピード好きのデビューは三輪車です。
保育園の園庭でもいつも三輪車にまたがって猛スピードで走っていました。
その後補助輪付きの自転車、マウンテンバイク、ロードバイクと進むのですが、そのどれもを綺麗に磨いていました。
つまり丁寧に大切に扱うのです。
中学生になって時計やカメラを買うようになっても、宝物のようにピカピカに磨いて使っていて、そのまま今に至っています。

ですから、パソコンもメガネも車もピカピカ、6月からは包丁も仲間入りしてピカピカです。
時には「そんなに気にしなくても」と思うこともあるのですが、それが息子の性格であり、私も少しは似ているところがあるので、仕方ないかなと思っています。
今回桂剥き投稿をするに当たっても、大根シートの角を几帳面に整えてから刻み始めていたので、これも性格だなあと思って見ていました。

*   *   *

神経質といえばそれまでですが、どんな短所も長所もひっくるめて全部が一人の人間なので、これからは息子のそんな一面に光を当てて、今まで経験しなかったことを経験させてやりたいと思っています。
もういい歳なのに、まだ親が関わることに相当のためらいもありました。
出来れば第三者のところで、他人の中で成長してほしいと思っていました。

しかし前にも書いたように、息子に何を残してやりたいかを考えた時、マクロビオティックだけは伝えてやりたいと思いました。
これからの日本はもう平和な国ではなくなるかもしれません。
今まで当たり前とされたことがもう通じなくなる時代が来るかもしれません。
そんな時代になるのならなおのこと、どんな時代になっても生きる希望を見いだせるマクロビオティックの考え方を伝えておくことが私の務めだと思うようになりました。

そのための第一歩は、自分で食べるのもは自分で作れるようになっておくことが不可欠だと思ったのです。
もしかしたらあの几帳面な性格が、お料理に良い結果をもたらしてくれるかもしれないと思うのは親バカかもしれませんが、それでも自分で食べ物を作れたらきっと嬉しいと思うのです。
それが美味しかったらもっと嬉しいと思うのです。

ここまで記事を書いていたら、息子から昨日習った冷やし麺の復習のメールがありました。
生まれて初めて作った冷やし麺。
中川さんに教えてもらった麺つゆを作って冷蔵庫で冷やして、一人で食べたそうです。
「美味しかった!」とのこと。良かった\(^o^)/

*   *   *

息子にバイクを買うときは夫とも話し合って大決断をしました。
バイクを買うことに反対する夫に対して、「やりたいことがあるならやらせてやりましょう。校則違反で退学になったらその時考えればいいじゃない。」と言って夫を説き伏せたのは母親の私でした。
普通は反対ですよね(笑)

好きなことをしていて死ぬんだったらそれも本望だろう。
でも、16歳で死ぬのはさすがにつらいな。
だから、出かける時にはいつも今生の別れのつもりで、無事に帰ってきたら儲けもののつもりで送り出しました。
心配を引きずって出かけないように、「楽しんでおいで」と言って。

高校生のころ、車欲しさに吹きさらしの寒いガソリンスタンドで冬もアルバイトをして、アトピーの手がボロボロになりながら貯めたお金で中古車を買い、それを元にまた買い替えを繰り返して、もう何台の車に乗ったことでしょうか。
明日には20年前に発売された中古車がやって来るのだそうです。
今度の車は乗れなくなるまで乗りたい車なんだとか。

*   *   *

昨日は生まれて初めて煮麺を作りました。
嬉しそうに写真を撮っています。

 
 

煮麺 マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(煮麺 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

カレーうどんも作りました。
普段はあまりカレーを食べない息子ですが、「美味しい」と言って食べていました。

カレーうどん マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(カレーうどん マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

さあ、これからどんな生き方を彼はするのでしょうか。
母としての私は、産んだ以上最後まで見守っているから、自由に羽ばたいてごらん、という気持ちです。
母は必ず死にます。
父も死にます。
そのことを忘れずに、しっかりと生きておくれ。

煮麺を撮影している時の息子の唇を見て、ふと昔プールの中で写っていた写真の唇を想い出しました。
「息子とアトピー」
目が輝いて、血液の巡りが良くなって、これからどんどん前向きに生きておくれ。
「むそう塾スタイル」を忘れずに。

 
 

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息子へ

私がこのブログを始めたきっかけは、息子のアトピーとそれを治すために始めたマクロビオティックで大いに感動したためです。
もしアトピーの息子がいなかったら、あるいはもしマクロビオティックに出会っていなかったら、このブログの誕生はなかったかもしれません。

すべてを受け容れるという生き方が出来るようになったのは、間違いなく息子の存在があります。
息子がいなければ、私はもっともっと自分の願望を叶えることに走っていたかもしれません。
しかし、どうすることも出来ないことが世の中にはあって、それとどう折り合いをつけて生きていけばいいのかを、息子を育てながら学びました。

一般的に子育ては二十歳になったら一区切り、あるいは大学を卒業したら一区切りですが、息子の場合はその頃アトピーの再発でとても就職どころではありませんでした。
食べ物は十分研究したし、環境も理想的にしたし、これ以上何が彼を苦しめるのかを考えた時、きっとそれは精神面だと思いました。
そこから精神面とアトピーの関係の研究が始まりました。

どちらかというと気弱な性格の息子は、学校という場所では自分の存在感を示すことができません。
勉強も好きではないし、心が燃えるような感動的なこともないまま通う学校は、相当つまらなかったはずです。
息子が小学2年で転校して、ベッドの中で涙を流しながら私に言った言葉がずっと忘れられません。
「お母さん、ぼくね、お胸に電気がつかないの・・・」
私だったらとっくに欠席したでしょうが、生真面目な息子は大学を卒業するまで無遅刻無欠席を通したのでした。

*   *   *

そんな息子はハイハイをしている頃から車が大好きでした。
いつも車を見ると目が輝き、自分で作るオモチャも車、絵を描いても車ばかりでした。
息子がイキイキしていたのは小学校に入るまで。
小学生になってからというものは別人のように輝かない子供でした。
ただ、工作の時間や何かを作る時間は喜々として取り組んでいました。
お裁縫も上手でした。

だんだんエネルギーが強くなってくると、ロードバイクに夢中になり、結構遠出してビックリすることもありました。
高校1年の6月、待ちに待った二輪の免許を取ったら今度はバイクです。
もちろん高校ではバイクを禁止しているので校則違反です。
しかし、その頃の息子は全身脱毛のために神経がヘロヘロになっていて、そのストレスを発散させてやらないと事件を起こしそうな予感がしました。

校則違反になることも、もしかしたら事故で命を落とすことも覚悟の上で息子にバイクを買いました。
ただ生きていてくれることだけを祈って。
アトピーで汁だらけの頬とやっと生えてきた髪の毛をフルヘルメットに収め、毎日走りに出かけました。
帰宅するととっても素敵な笑顔で、あの幼かった頃の輝いた笑顔がそこにありました。
細胞全体が輝いているように感じました。

その時私は思ったのです。
目が輝く生き方をさせてやろうと。

*   *   *

早くに自分にピッタリのものを見つけられる人は幸運です。
なかなか自分にピッタリのものを見つけられない人は、のんびり人生を歩む人かもしれません。
あるいはそれだけ多くの経験をして、それを活かす道を歩むための準備期間なのかもしれません。
私は必ずその人の目が輝く道があると信じています。

その道を探すためには、まず信頼出来る人に接することが大事かと思います。
その人に接すると心が躍動するような気持ちになれたらなおいいですね。
常に自分の心と目が輝ける時間の使い方をすれば間違いありませんし、後悔しません。

息子は中川さんのことが個人的に好きなようだったので、信頼出来る大人として毎月接触するのは良いことだと思って幸せコースに来ることを許可しました。
もしかしたら小さい時からものを作ることが好きだった息子が、新しい自分を発見できるかも知れない期待をこめて。

幸いにして、桂剥き投稿はなんとか終えてまな板をいただけましたが、これからどのようになるのか誰にもわかりません。
ただ一つだけ言えることは、息子の中で「今まで出来なかったことが1か月間で出来るようになった経験をした」ことです。
1か月間の過ごし方如何によっては、人生にも大きな差が出来ることを知ったはずです。

この経験をいつしかウヤムヤにしてしまう生活に戻るのか、この経験からさらに自分を高める生活に進めるのか、それは息子次第です。
中川さんと二人三脚で頑張った1か月間を息子の人生の出発点として、これから本物の生き方を目指してほしいと思う母です。

中川さんはこの1か月間、ほとんど椅子の上で眠る日々を過ごしていたそうです。
ベッドに入ると投稿をさばききれなくなるからです。
そこまでして一人ひとりに真剣に対応してくれる大人の誠意を、私は息子に理解してほしいと思っています。

身近に信頼出来る人がいる幸せ。
打てば応えてくれる人がいる幸せ。
そんな環境を利用して、目が輝く人生を送ってくれたら母は本望です。

*   *   *

<息子へ>

車が兄弟のようにいつもそばで支えてくれたね。
不安定な気持ちを慰めてくれたね。
でも、8分で新しいタイヤが磨り減ってしまうのはビックリしたよ。
中川さんに助けてもらった命を大切に生きてね。
発散のエネルギーが落ち着いたら、ハンドルを包丁に持ち替えて新しい世界に挑戦するのもいいね。

龍2

(バイクも色々乗ったね。自分で塗装までして。)

龍5

(こんな取材受けていたの知らなかったよ。)

龍4

(ロマンチックだね。)

龍 ハーレー

(綺麗な色だったね。)

龍 ドリフト

(いつもは峠を走っているのに、珍しくコースで走っているところだね。)

龍3

(雑誌にも出ていたね。)

龍 山田英二さん

(山田英二さんが試乗してくれたんだね。)

 
 

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*   *   *

でも、その腕はこんなことも出来たよ。

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記念に最終投稿の記事をリンクしておこうね。
【桂剥き投稿2016 Naさん(91-4)
痛い手でよく頑張ったね。
【自分を試される桂剥き投稿(息子の場合)】

 
 

中川善博と龍 マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(男同士の握手 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

中川さんの体の3分の1くらいしか厚みがないね(笑)
この握手を忘れない日々でありますように。

 
 

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生き方に反映させてこそのマクロビオティック

サイトの「陰陽を感じる日々の暮らし」コーナーに、舞さんの体験記を載せました。
多くの人の励みになる内容なので、ぜひお読みください。
【何も作れなかった私がいろんなお料理ができるようになるまで (36-6 舞)】

マクロビオティックを知っていても食べ物のことだけに終わらせるのではなく、こうして生き方に陰陽を反映させてこそ本物のマクロビオティックと言えます。
自分を変えたいと思う人は、ただ何となく思うのではなく、どこかで陽性になれる時間を作りましょう。
没頭できること、真剣になれること、それはどこかに転がっているのではなくて、自分で作り出すものです。

他力本願であちこち彷徨っていても、それはお金と時間の浪費になります。
たとえば食べることって誰でも毎日することですが、それにどのように取り組むかで人生が変わって来ます。
日々実行できるのはお料理の強みですから、お料理から入るのも案外実益もあって楽しいものです。

男性であっても女性であっても、まずはご飯を炊くことから始めてみませんか?
たったそれだけでも体調や考え方に変化が出てきますよ。

 
 

マクロビオティック京料理教室 むそう塾 2016.7.4

 
 

(マクロビオティック京料理教室 むそう塾 舞さんのお弁当)

【これから開催予定の講座案内 最新版】

 
 

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2016年度(第8期)幸せコース桂剥き投稿回数一覧

今夜の21時で幸せコース火曜クラスの桂剥き投稿は締め切られました。
これで2016年度の桂剥き投稿はすべて終了しました。
それぞれの皆さんが精一杯頑張ってくれたと言いたいところですが、お一人だけ一度も投稿されない人がおられました。
スタート時に指を切られてから調子が狂ったのだと思いますが、それはそれとして今後それを払拭できるように頑張ってほしいと思います。

思うように結果が出せた人、なかなか思うように出来なかった人、こんなはずじゃなかった人、さまざまな思いが胸を駆け巡ることでしょうが、これが今のあなたです。
まずは今のあなたを正確に把握して、それを認めるところから始めましょう。
自分を変えたくて幸せコースに申し込んでくださった人もおられるでしょう。
変えるための第一歩は、自分を知ることです。
そこからすべてが始まります。

2016年度桂剥き投稿一覧

 
 

(2016年度幸せコース桂剥き投稿一覧)

 
 

優秀な結果に到達された方には「桂剥き美人&男子」としてまな板を差し上げることにしておりましたが、今年はなぜか火曜クラスに集中しました。
該当者には明日の授業でまな板をプレゼントします。

<2016年度桂剥き美人&男子>
・Na(93-5)さん
・Ku(92-4)さん
・Na(91-4)さん
・Oh(15-10)さん

 
 

有次特製まな板 マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(京都  有次特製まな板 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

皆さん、1か月間お疲れ様でした。
明日からは美味しい世界を楽しみましょう。

 
 

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弘法大師と秘法療病「天与妙薬」より

三浦直樹医師が患者さんからいただいた本をFacebookで紹介されていました。
弘法大師と秘法療病「天与妙薬」という本なのですが、その中に玄米ご飯のことが出ていました。
脚気のところに、「常に玄米飯を食し芭蕉の根三匁、黒豆五匁、大黄・・・酒房事を慎むべし」というのがあります。
「常に玄米ご飯を食し」というところに反応した私ですが、この秘法療病は大いに納得出来ます。

脚気というのはビタミンB1不足が疑われますが、お酒を体内で分解するときにはビタミンB1が消費されますので、「酒房事を慎むべし」というのもよく分かっているなあと思う次第です。
今の時代なら甘いものを食べる人が酒房事に準じますね。
「集中力がない、疲れがとれにくい、イライラしやすい、ぼーっとしている」などの症状がある人は、ビタミンB1不足が疑われますから、そういう人が玄米ご飯を食べると調子が良くなるのは納得できますね。

マクロビオティックは玄米ご飯だけを食べる宗教ではありませんが、玄米ご飯が体に及ぼす良い点がたくさんあって、それを意外なところで見つけたのが嬉しかったです。

 
 

弘法大師と秘法療病 「天与妙薬」

 
 

(弘法大師と秘法療病「天与妙薬」より)

 
 

【これから開催予定の講座案内 最新版】

 
 

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