先日、高校生の頃ダイエットをして、その後リバウンドを繰り返しているという大学生(Pさん)から、下記のような質問が寄せられました。
同じような悩みの方は、他にもいらっしゃると思うので、記事にしてみました。
(原文のままですが、分かりやすくするため、??などの数字と太字を使用しました)
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「リバウンドを繰り返し可哀想な身体のため、いつか両親に健康的な食事を作ってあげてみたい、野菜大好きという理由からマクロビオティックに興味をもちはじめました。
しかし
?朝昼晩と料理を作ることがなかったので続くかという不安、
?パン好きで逆に炭水化物を抜くダイエットをよくするためマクロビな食生活に変えたからといって効果があるのか、
?まずマクロビの食事に満足できるか不安なのです。
大学が忙しくなかなか自分にかまってあげれず太りだした自分自身にストレスだけが溜まり困っています。
お忙しいと思いますがもしよろしければこれからマクロビオティックをはじめるためにアドバイスをいただけないでしょうか?」
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まず、Pさんの文章を拝見して、不安が多いことと、決断力・実行力の不足を感じました。
おそらく、体調が陰性に傾いているのではないかと想像します。
結論からいってしまうと、このような人こそ、マクロビオティックの効果が大きく出るタイプです。
ですから、まず?については問題なくクリアですね。
なぜ、そのような結論なのかというと、おそらくPさんの食事には、パワーがないからです。
炭水化物(特に米などの穀類)抜きの食事では、体にしっかりした柱が出来ません。
だから、精神的に不安定になってくるのです。
本当なら、この説明をもっと書きたいところですが、とても長くなってしまうので、残念ですが省略します。
次に、?についてですが、食生活を変えるというのは、嗜好の問題が絡むので、少し時間がかかります。
でも、意志の強い人や必要に迫られている人は、すぐ変えることが出来るので、個人差があります。
問題は、Pさんが育つ過程で、どのような食生活をして来たかです。
幼児期から和食派だったでしょうか?
それとも、朝からパン・コーヒーに始まる、いわゆるカタカナ食の多い欧米的な食事だったでしょうか?
どんな飲み物が好きだったでしょうか?
などなど、今までの食事が「好み」としてインプットされているので、それを除々にマクロビオティック食に移行する段階で、影を落とします。
でも、「美味しい!」と感じるお料理が必ずありますから、その味覚や体の反応を楽しみながら、無理のない範囲で進めていけば、絶対マクロビオティックのお食事に満足できます。
また、?については、一気に朝昼晩のお食事を作らなくても、1食から始めればいいのではないでしょうか?
Pさんが最も時間がとれそうな時間帯で、何か一つを変えるのです。
あえてここで「変える」と書いたのは、お料理を「作る」だけがマクロビオティックではないからです。
今食べているものを、何か一つやめることでもいいし、調味料をマクロビオティックの基準で見直してみることでもいいし、食材の購入方法を検討することでもいいのです。
その延長線上に、朝昼晩のお食事があるのですから。
もし、今、カタカナ食が多ければ、それを和食に変えるだけでも違います。
さらに、作る事ができるなら、主食を玄米ごはんに変えるだけでもいいから、実行なさると最高ですね。
それだけでも、必ず体に変化が出てきますので、一番効果的ですよ。
もし、一気に100%の玄米ごはんが無理なら、発芽玄米を分づき米に混ぜて炊飯器で炊いてもいいのです。
いつでも、「美味しい」と感じるものを召し上がってください。
ただし、最終的には、玄米100%のごはんが理想的であることと、より効果的であることをお忘れなく。
最後に、ストレスについて。
どんなに理想的なお料理を前にしても、それをいただく時の気持ちによって、効果は半減することがあります。
砂を噛むような思いでお食事をしたら、どんな風になるかお分かりですよね。
漫然と食べ物を口に運ぶのではなく、その食材を生産してくれた人達、お料理を作ってくれた人達、目の前にある食材の「命」に感謝して、ありがたくいただきましょう。
感謝できるためにも、ストレスは極力減らしたいものです。
現代社会は、とてもストレスが多いのですが、ちょっと視点を変えるとストレスでなくなることも多々あります。
マクロビオティックは、お料理だけでなく、考え方を変えてくれる人生哲学でもあります。
大学生の時点でマクロビオティックに出会ったPさんは、これからの大いなる人生に、必ずマクロビオティックが役立つはずです。
今はダイエットだけが最大の関心事でしょうが、もっともっとマクロビオティックの奥深さを知って、ダイナミックで真の意味で自由な人生を歩まれることを希望します。
Pさんの人生が、光り輝くものとなりますように、そして、多くのマクロビアン達と励ましあいながら、楽しいマクロビ生活を送れますように、心から願っております。