マクロビオティックの陰陽で考えてみよう」カテゴリーアーカイブ

話すスピードとマクロビオティックの陰陽

先日の単発講座で面白いことがありました。
むそう塾にはゆっくりした話し方をする人が何名かいらっしゃるのですが、その大先輩とその後継者(笑)の2人が放課後に話をしていました。
楽しそうに話をしているのですが、何やら別世界のようなテンポなので、洗い物をしていても気になります(^^)

そこで私が、「あら、ゆっくりさんの初代と2代目さんがお揃いね」と声をかけて、双方に「自分の話し方がゆっくりだと思ってる?」と聞いてみました。
すると、お互いに「自分は普通」だと思っているとのこと(゚д゚)!
そして、周りが早過ぎると思っていたことが判明!
と、ということは、世の中は圧倒的に早口の人で占められているというのが彼女たちの認識です。

面白いですねぇ。
人間っていつも自分が中心で生きているんですね。
そうでないと雑音が多すぎて疲れるからなのかもしれません。

そういえば俳優の大竹しのぶさんって、インタビューに応えているときはゆっくりした話し方に感じますが、演技では早口のセリフも見事にこなしていますね。
どうも演技だとそれが可能なようです。

ま、すべては個性ですからそれでもいいのですが、急ぐべき時に早く話せないと流れに乗れないことになりますね。
それをマクロビオティックの陰陽では陰性といいます。

しかし、場面を変えて見ると、ゆっくりした話し方は癒やしになります。
こういう時にはその陰性さが心地よいのです。
年中早口の人は生き急いでいるような感じを周りに与えてしまうかもしれません。
それは余計な緊張感を連れて来て、かえってストレスが多くなります。
陽性になりすぎるからですね。

たかが話すスピードなのですが、これがあらゆる場面に影響することを知って、自分の話すスピードをコントロール出来たら生きやすいですね。
マクロビオティックの陰陽は生活に活かしてこそ意味があります。

 
 

マクロビオティック京料理教室 むそう塾 教室の掛花1

 
 

(教室の掛花 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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マクロ美風の体験的マクロビオティック 動物性の摂取

むそう塾のサイトの方に「マクロビオティックの盲点」というコーナーがあります。
こちらにはマクロビオティックの問題点ともいえる内容が書かれていますので、マクロビオティック初心者にはぜひお読みいただきたい記事です。
たとえば次の記事は、動物性を摂らないように頑張っている人にはショックだったようです。
「動物性を完全排除することがそもそもマクロビオティックではないことに気づくべきです」

私は動物性も甘いものも完全に断っていた時期があります。
その時期は心身ともに快調でマクロビオティック万歳という感じでした。
1点だけ気になるといえば痩せすぎていたことです。
身長155cmで40㎏を切りかけたからです。
でも、物凄く元気なのでそれでいいのだと思っていました。

しかしそんなある日、「もう少し太った方がいいよ」という人が私の目の前に現れ、その人に陰性食品を食べようと誘われました。
この時が私のマクロビオティックの大転換期でした。
そこを堺に陰性食品の摂り方と心身への影響を観察し始めました。
コツコツと年単位での観察が続きました。
その後一定の結論を得たので、今はむそう塾生の体調反応をみながら陰陽の効果を確認しているところです。

今では動物性もたまに摂るようにしていますが、この場合はお肉よりお魚を選びます。
なぜなら、やはり体の反応がお肉の方が私の場合は負担になるからです。
お肉の陽性さとお魚の陽性さには差がありますが、それは生きている時のことを思えば当然ですね。
動物性を摂る場合は質を第一優先にするため、外食より自宅で美味しくお料理をする方が安心です。

そんなわけで、むそう塾ではお魚料理も教えますし、お肉料理も少し教えます。
秘伝コースでは天然の鯛を自分でおろしたり、一尾全部を使い切るお料理方法も伝授しています。
これがとても体に優しくて美味しくて、ご家族様からも大好評なのです。
動物性を絶対摂らないのではなく、必要なときには動物性を体に負担のない状態で摂ることを考えるのがマクロビオティックの陰陽の生きた使い方です。

 
 

蜆の味噌汁 マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(蜆のお味噌汁 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室  むそう塾 上級幸せコースの授業より)

マクロビオティックだからといって、昆布と椎茸のお出汁でお味噌汁を作って、体力がないと嘆いていませんか?
陽性の人だったり、過去に動物性をよく摂っていたりする人は昆布と椎茸でも大丈夫ですが、陰性がまさっている人なら鰹節と昆布のお出汁の方が体調を良くすることが多いです。
また、今もお肉やお魚をよく召し上る人なら、お野菜出汁の方が体が楽だったりします。

貝類は滋養のある食材ですから、女性も男性も日常的に食べてもかまいません。
二日酔いの翌日にはシジミのお味噌汁が効果的というのは、マクロビオティックを知らない人だって知っている食べ方です。
そういう大切な経験則を、マクロビオティックを盲信してしまって葬り去ることのないようにしましょう。
マクロビオティックを盲信しては危険です。

すべての食物は、美味しいと思えるなら食べれば良いし、美味しくないと思うなら食べなければ良いのです。
ただし、「質」と「量」にはいつもこだわりましょう。

 
 
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時間の使い方にみるマクロビオティックの陰陽判断

明日から新年度。
期待に胸を膨らませてスタートする社会人1年生も多いでしょうが、時間の感覚というのは実に個性を表すもので、通勤にせよ、在宅でのお仕事にせよ、学生であるにせよ、その人の性格と育ち方(環境)がまともに反映してきます。

マクロビオティックではすべての物事を陰陽で考えるのですが、時間の使い方もまたその人の陰陽を判断する上で貴重な視点になります。
たとえば午前10時という時間設定をしたとしましょう。
その10時に電車に乗る、飛行機に乗る、訪問する、待ち合わせる、仕事を始めるなどのどれでも良いのですが、あなたはかなり前から準備する派ですか?
それともギリギリセーフ派ですか?
はたまた、遅刻派ですか?

私は気分的にピッタリが好きなのですが、相手のある場合は10分前を意識して行動します。
夫はかなり早め、息子も相当早めなのですが、それは陽性なのではなく陰性ゆえに早めなのです。
中庸な人は早過ぎもせず、遅過ぎもせず、ピタッと照準を合わせて行動出来ます。
しかしそのピタッとした時間は、用意周到に計算されつくした結果なので、ある意味陽性であるがゆえに実現できる中庸ということです。

マクロビオティックの陰陽を、陰性 → 中庸 → 陽性という流れで考えていると、上のピタッとタイムは陰性から陽性方向に向かう途中(陰性 → 中庸)で実現出来そうですが、そうではありません。
すでに陽性ゾーンにいる人が中庸ゾーンに歩み寄って(中庸 ← 陽性)こそ可能になるのです。
ピタッとタイムのためには交通状況も正確に把握する必要がありますし、その日の混雑状況も計算しなければなりません。
総合的に分析する能力と、確実に実行出来る行動力があってこそなのです。
そういう人は時間を有効に使うことが出来る人です。(つまり処理能力が高い)

反対に陰性な人は、不安だから早めに出る人が多いです。
乗り間違い、寝過ごしなどで起きるトラブルも想定しているのでしょうが、それはどちらも陰性による結果ですね。
それでも、その結果遅刻しなければ良いのです。
社会人になって一番いけないのが遅刻ですね。
社会というのは小さな約束の集合体ですから。

しかし時間に無頓着な生き方をしていても、良い仕事を残す人もいます。
というか、時間なんてちっぽけなことを気にしないから良い結果を生み出せたということかもしれません。
事実、クリエイティブな分野には陰性さが必要なのでね。
(そして、大きな陽性も必要ですが、それがないとしぼんでしまいます。)

あ、そうそう。
どこかに行くのに勝手に早く到着して相手や周りを困惑させてしまうのは、単なるせっかちで、良い陽性とはいえません。
自分のことしか考えていない人です。
こんな人、時々いますね(笑)

なお、この記事は陰性が悪い、陽性が良いというのではなく、一つの判断材料として挙げたまでです。
周りの人と良好な人間関係を保つために、あるいは自分を知るために一つのヒントになればと思っています。

 
 

瀬戸内海2

 
 

(瀬戸内海 2016.3.22)

 
 
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氣と細胞の勢いを削がない生き方がいいね

私は20代の時から野口整体をしていたので、かれこれ40年あまり自分の身体は自分で管理することをしています。
これは人間として当たり前のことなので、呼吸をするように日常的なことになっています。
つまり、身体には自分で正しい方向に働こうとする力があるので、その力を信じて邪魔をしないようにするだけです。
こうすると、本当の自分の身体を感じられてとても気持ちがいいです。
なんだかお化粧をしない自分の顔を素手で触るような感じです。

ところで、野口整体の創始者である野口晴哉氏は、氣の集中と分散がすべてだと仰って、体癖を5つに分けていました。
奇しくも私がマクロビオティックの陰陽を教わった大森英櫻先生も、体質を5つに分けておられました。
もちろん両者とも、もっと細かく分類しておられるのですが、大きく分けると5つという共通点が面白いなと思います。
それは視点が同じだからですね。
集中(=陽)、分散(=陰)。
この2点で人間を観察しているわけです。

私がマクロビオティックに出会った時、野口整体の考え方が身体に染み付いていたので、少しも違和感を感じることなく、すんなりと入って行けました。
むしろ双方は車の両輪のように思えました。
そんな私は今むそう塾で、塾生さんの「勢い」を毎日観察しています。
勢いのある人(=陽性)、勢いのない人(=陰性)、これが物凄く正確性があるので、皆さんもそんな視点を鍛えてみてはいかがでしょうか。

勢いを感じる人は回っているコマと同じでスピードがあります。
反対に勢いを感じない人はスピードの落ちたコマと同じで、よろよろと倒れてしまいます。
これは氣にも細胞にもいえることです。
私たちがするべきこと。
それは氣と細胞(身体)の勢いを削がないことなのです。
マクロビオティックの陰陽を日々の生活に取り入れると、その両方が可能になりますよ。

 
 

マクロビオティック 氣 むそう塾 野口整体

 
 

(マクロビオティック京料理教室 むそう塾 教室の置き花)

 
 
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宇宙の秩序だけ残ればいい(大森英櫻先生の教えより)

私はブログでマクロビオティックのお手当やお食事に関する具体的なことはあまり書いていません。
でも、たまに具体的に、特に数字を使って書くとアクセス数が増えるので可笑しくなってしまいます。
つまり、具体的な情報を求めている人が多いわけですね。
それはサービスにつながるようでありながら、結構危険な面があります。
不特定多数の(陰陽が確認できない)人たちが、自分に都合の良いように解釈をして実行する可能性があるからです。

でも、本をはじめとして、ネットで情報を得たい人はいっぱいいますね。
特に今は数値を求める人が多いです。
西洋的ものの考え方が浸透した結果だと思います。
感じることが不得手なんですね。
しかしマクロビオティックは感じるものなんです。
それも陰陽でね。

私が無双原理を教わった大森英櫻先生という人は、本を書かない人でした。
マクロビオティックの創始者である桜沢先生の理論矛盾を論破できる頭脳と食養の実力がおありなのに、本を出さないことを誰しも不思議に思ったものです。
そして、なぜ本を出さないのかと言う質問もいやというほど受けたようです。
しかし大森先生の答えはいつも同じ。

「食が変われば体質が変わるから、私がした研究は後世の人の体質に合わなくなる可能性がある。だから本を書いてしまうことは危険なんだ。宇宙の秩序だけ残ればいいんだよ。」
よく授業で「昔ならこの方法で治っていたものが、今では治りにくい人が増えてきている」と仰っていました。
それだけ今の人は以前と比べ物にならないくらい食事内容が変化して来ているということでもあります。

ですから、相手の食生活と体質の陰陽を把握しないで、受け売りのマクロビオティックを広めると、体調不良の人を招く危険性があるのです。
大森先生が伝えたかったこと、それは宇宙の秩序(無双原理)をしっかり理解できれば、将来どんな場面でも対応できるよということだったのです。
ですから、必死になって一字一句メモを取ろうとする生徒たちに、「そんなメモなんて役に立たないよ」という意味のことも話されていました。

まさに今、お料理教室でもそれを感じています。
メモに頼る人たちは実力がつきにくいのです。
きっと感じる力を眠らせてしまうからだと思います。
見えない世界を感じる力を封印していては、陰陽の理解は遠くなるばかりです。
今一度、本当にそのメモは必要なのか?と自分に問い直すことをおすすめします。
あなたの感性を育てるためにも。

 
 

筍と烏賊の木の芽和え マクロビオティック京料理教室 むそう塾

 
 

(筍と烏賊の木の芽和え 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 
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