マクロビオティックと白砂糖・てんさい糖などの甘味料について

昨夜東京から京都に向かう新幹線の中で書いたこちらの記事は、名古屋を過ぎたあたりで大急ぎで仕上げた関係上、少し尻切れトンボになっています。
二つ目の問題としてマクロビオティックの甘味料の問題がありますので、それを追加させていただきます。
これもきょうの授業前で時間切れになってしまうかも知れませんが。

マクロビオティックをしている人が誤解しやすいのは、白砂糖ではない甘味料のことです。
つまりマクロビオティックでは甜菜糖や米飴、メープルシロップなどを白砂糖の代わりに置き換えてお料理をすると思っている人がいます。
しかし甜菜糖も米飴もメープルシロップも体を緩める作用をすることに変わりはありません。
白砂糖のダイレクトさに比べれば少しはマシということです。
確かに白砂糖より甜菜糖の方が材料に少し陽性さが加わります。
それでも体内ではまだまだ陰性な作用をします。
ですからマクロビオティックでは白砂糖はいけないけれど、その他の甘味料は良いのだと短絡的に考えないようにしてください。

実際にお料理をすると、白砂糖とその他の甘味料の違いが歴然として納得してしまうこともあるのですが、反対にその違いが「体に良いのだろう」と良い方向に解釈してしまうことが多々あるのです。
確かに白砂糖の純度の高さは体に麻薬並みに影響しますが、それも使い方次第です。
純度が高いゆえに可能なこともあるのです。
お菓子を作られるかたはその差がよく判るのではないでしょうか。

つまり、体の組織を緩める働きのある甘味料は白砂糖だけではないということに気づいてほしいのです。
甘味料の違いはお料理では即仕上がりの違いになって表れます。
マクロビオティックの甘味料を使うと往々にしてまずい方向に行きがちですが、よく研究されて良いお味に仕上げている場合もあります。
こんなふうに美味しい結果を導かない限り、味覚は白砂糖に軍配が上がってしまうことが多いです。

子供はマクロビオティックの理論なんて関係ありません。
興味があるか美味しいかで判断します。
その時にマクロビオティックの説明をしても親の価値観を押し付けるだけとなってしまい、いずれ興味のある物は食べようとします。
成長にしたがって子供には知恵がついてくるので、親の前では親の禁止するものは食べなくても、友だちの家に行ったときに見苦しいほど食べたり、デパ地下で際限なく試食したり、はたまた盗んだりすることもあります。

子供にとって体に良い物だけで育てたい気持ちはとても良く理解できるのですが、もっと長い目で見ると、子供に判断力をつけさせる方向で取り組んだ方が結果的には子供のためになると考えます。
小さいながらも自分で判断して自分で選んだことに拍手をしてあげることが大事なのであって、親の気に入る結果をとったから褒めるのではないことを親自身が肝に銘じなければなりません。
アレルギーなどがあって命にかかわる食べ物でないかぎり、食べて判断させることも必要だと思います。

ピュアな子供の味覚は、案外と体に悪いものは本能的に排除することが多いです。
お乳を飲んでいるだけの乳児さえもちゃんと母乳の味を判って飲んでいるふしがあります。
子供をなめてはいけません。
子供は汚れていないので大人より敏感なのです。
大人の頭でっかちな知識より子供の本能を信じて、その本能を殺さないことが子育てだと私は思います。

マクロビオティックを知ってしまったがゆえに子育てで苦労している人が多いので、一足先に子育てをした者として自省の念も込めて書かせていただきました。

027A2552

 

カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾 パーマリンク

コメント

  1. あやの より:

    美風さん、こんにちは。

    引き続き、大切なことをありがとうございます。

    私自身、物心がついたときからのアレルギー除去食の反動で、
    小学校に入り行動範囲が広がった頃から、
    未知の食べ物への欲求が半端なく、親の目を盗んでの買い食いを繰り返し、
    その度にとてつもない罪悪感を感じていたことがどんどん蘇ってきました。
    ちょうど、年の離れた弟2人が手のかかる頃でした。

    娘は幸いアトピー症状がないので、
    色んな食べ物を経験して自分で選べるようになってほしいとは思っていましたが、その覚悟ができておらず、中途半端なことをしていました。
    食への欲求を否定せず、食べることを一緒に楽しんで、その根っこにある問題に一つずつ取り組んでいきます。

    これからもご指導よろしくお願いします。

    • マクロ美風 より:

      あやのちゃん、こんばんは。

      コメントを見落としていました。
      お返事が遅くなってごめんなさい。

      そうそう、そうなんです。
      親が禁止したところで子供は自由に買うことが出来るようになると、食べたいものを食べるようになるんです。
      どうしても食べたいときには盗んででも食べようとします。
      いつまでも親の支配下に置くことは不可能なのですから、食べ物への異常な関心の持ち方を助長するのは良くないと私は思っています。

      それにしてもアレルギーがなくて良かったですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です