私のところには色々な方から沢山のメールが届きます。
実に多くて、お返事がすぐ出来ないので申し訳なく思っています。
ブログのお返事もタイムリーではなく、いつも「ごめんなさい」とパソコンの前で手を合わせています。
本当にごめんなさい。
ところで、下記のようなメールが届きました。
この方は本当に悩まれて、つらくて、逃げ出したいのだと思います。
私はこのような人を何年にもわたって見続けて来ましたので、そのつらさは良く分かります。
Sさんにはお電話でアドバイスを差し上げました。
ちょうど雪かきの作業中だったのですが、挨拶を交わすやいなや電話の向こうのSさんは泣きだしました。
よっぽどつらかったのでしょう。
お話によると、周りにはマクロビオティックのお話を出来る人があまりいらっしゃらないようです。
この記事を読まれた皆さんが、どうかSさんにお仲間としてのアドバイスを差し上げてください。
この春からSさんのお子さんは保育園に行かれるそうです。
そのことを前提にしたアドバイスも、Sさんにとっては嬉しいことでしょう。
また、同じ悩みをお持ちの方は、どうぞ、ご参考になさってください。
* * * *
美風様
突然のお便り、失礼します。
10月のむそう塾に参加しました、Sです。
帰り際に一緒に写真を撮っていただきました。
あれからだいぶ時間が経ちましたが、未だに納得できる玄米が炊けないでいます。
息子が玄米に向かおうとしないので、しばらく、3分搗き米を食べたり、白米を食べたりしていました。
でも、玄米から逃げてはいけないのではと思い、先日、久しぶりに玄米を炊き、中川さんに写真指導していただきました。
皆が美味しいと言って食べたのですが、息子は下してしまいました。
寒さなど、他の原因もあったでしょうが、玄米が消化されていない様子が見て取れました。
がっくりしました。
「お子さんが下痢するような玄米になってはいけませんね。
美味しく感謝して頂くのは玄米も3分搗きも白米も同じです。
しっかり噛んで歯も腸も元気なお子さんに育ててあげて下さい。」中川さんから、このようなコメントを頂きました。
どうしたら、家族みんなが美味しく食べられる玄米を炊くことが出来るのか、技術ではないですね。
今の私に足りないのは、気持ちなんだと思います。
ブレナイ軸、愛、感謝・・・頭で考えてもダメだということも頭では分かるのですが、では一体どうしたらいいのか?
感謝という事が本当によくわからないのです。
頭では分かるのです。
でも、心の奥底からじんわりと実感が起こらないのです。
私は変わりたいのです。
どうしたら自分が納得できる、そして、皆に喜んでもらえる玄米が炊けるようになるのでしょうか?
3歳の息子は「白いご飯がいい。」と言って玄米はあまり食べてくれません。
同居している義父の食べる食事を見て「どうしておじいちゃんは、白いご飯のなの?卵を食べるの?Kちゃんは、おじいちゃんになったら、ビールを飲んだり、ちくわを食べたり、卵を食べるんだ」と言います。
動物性のものを食べることが悪ではない、でも一緒に住んでいて義父だけ食べて、私たち親子が食べないものもあります。
義父には義父の食事のスタイルがあるから、それは尊重しなければと思う一方で、息子が興味を示しても、牛乳や卵は食べさせない・・・これって、矛盾していますか?
親のエゴですか?
今は親子で過ごしていますが、春からは集団生活が始まります。牛乳は大人が飲むものだと思っている息子が、友達が牛乳を飲むのを見てきっとびっくりするでしょう。
義父が牛乳を美味しそうに飲んでいるのを目の前に、私はどのような言葉で、どのような気持ちで牛乳を飲まない選択をしていることを伝えればよいのか。
どんな言葉を選べば、義父の選択を尊重し、私たちのライフスタイルを貫いていけるような力強いメッセージを伝えられるのか。
義父に遠慮する、後ろめたいような気持ちもあります。
確かに、義父の言うように、マクロビオティックの食生活を集団生活の中でいつでも選択できるとは限りません。
いや、現代の世の中ではとても難しいと痛感します。
人それぞれにそれぞれの生き方や選択の自由があります。
その選択の権限を息子に委ねない事は、結果として、息子のためにはならないのかも知れないとも思います。
夫はアトピーが酷く、お医者様に「動物性のものは盆と正月だけ、食事を変えないと体質改善は出来ないよ」と言われていましたが、アトピーの原因が食事だとどうしても思えず、従来の食生活を続けていたそうです。
結婚を機に、少しずつマクロビオティックの食事に移行し、殆ど良くなって現在に至ります。
なので、夫はとても理解してくれる心強いパートナーです。
義父は、夫がぐんぐん良くなる様子を見ていますから、私たちのライフスタイルについては、心の中では色々と思うことはあるようですが、あまり口出しはしません。
本当に逃げ出したくなります。でも、自分と向き合うしかありませんね。
しっかりを腹を据えないと。
先ほどブログに「素直な心・・・」とありました。
逃げずに玄米を炊き続けようと思います。
でも、逃げたくなります。
自分自身との葛藤です。
本当に息子は食べてくれるのか?
食べてほしい、でも白米がいいといっているのに、玄米を食べさせることは私のエゴではないのか?
美味しい玄米めざして、幸せな玄米めざして、とにかく炊き続けます。
逃げたくありません。
もう一度、美風さん・中川さんにお会いして、マクロビオティックとは何か、私はどうしたいのか、どうしたらいいのか、よく考えたいと思います。
お会いできることを楽しみにしています。
長々と失礼しました。
S
* * * *
<Sさんへ、お電話の補足です>
マクロビオティック的食事法での純粋培養がマクロビオティックの子育てではありません。
あくまでも楽しく、自由に生き切ることがマクロビオティックです。
どうぞ、お子さんの本能を大切に、人間の力を信じて、もっと大らかな気持ちになってください。
あなたはご主人が美味しいって言ってくれたら、それだけで満足ではないですか。
まずはそこで満足しましょう。
幸せ感に浸りましょう。
その上でお子さんも食べてくれたら儲けもの。
このぐらいの気持ちで玄米ご飯を炊けば、もっともっと玄米が開いて来ます。
笑って来ます。
「感謝」については、2月25日の「むそう塾」にご参加くださるそうですから、その時にじっくりお話させていただきますね。
「あ、そうか!」「なるほど!」と思っていただけるはずですよ。
それまでは、お電話でお話しした方法で乗り切ってくださいね。
では、2月25日にお会いしましょう。