塾生(A)さんから質問メールがありました。
他の人にも参考になるので、記事にしておきます。
Aさんは以前、一般に出回っているマクロビオティックの本を参考にお食事をしていたら、体がつらくなってしまったパターンです。
その理由は、一般的にマクロビオティックの本は陰性の人が陽性になるような食べ方が多いためです。
よ〜く読めば、陽性の人が陰性になる方法も書かれているはずなのですが、そこを見落しているか、解りにくい表現だったのかもしれません。
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マクロビオティックや食事療法で大事なことは、まずその人がどのようなタイプかを判断することです。
中医学では「八綱弁証」といって、「陰と陽」「表と裏」「寒と熱」「虚と実」に区分けしますが、その区分けをまとめる総称が「陰と陽」になります。
一方マクロビオティックでは、すべてを「陰」と「陽」で判断していくのです。
陰陽で体質や体調を判断して、そこから何を食べるか、食べないかを決めていきます。
その陰陽判断は生活全般に及びますので、食べ物以外の暮らし方や考え方も含みます。
病院に行くと、お医者さんがまず患者さんの症状を把握してから薬を決めるのと同じように、マクロビオティックでも本人の体調の把握が第一なのです。
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さて、冒頭のAさんですが、彼女はかなりの陽性タイプなので、私からは「陰性なお食事を増やす」ようにアドバイスしました。
Aさんは玄米ごはんを大量に食べる癖がついていたので、玄米ごはんの量を減らしてもらい、麺類の回数を増やすように伝えました。
お野菜や果物も増やすといいですねとも。
Aさんからメールが届きました。
>今まで可能な限り小麦を取らないようにしてて、粉物の時は米粉を使っていました。でも、2日間くらい陰性にする食事をやってみました。2日間お米を麺類に変えて、そうめん、パスタにしたら、食後がすごく楽で満足も速いし、なにより食後の苦しさがないことがいい感じでした。
でも、小麦に対するイメージが良くなくて(中略)、それは現代の大勢が小麦を取りすぎているからであって、私のように陽に偏りすぎてしんどくなったり、食後麺類の方が楽なら小麦も上手に取り入れたら良いという感じでしょうか?
あまり小麦は取らない方がいいという考えが強いからそこお聞きしたいと思って!
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うんうんという感じです。
ここで大事なことがあります。穀物の陰陽です。
お米を食べて陽性になっているのですから、お米より陰性な穀物に置き換えなければいけないのですが、Aさんはなんと「米粉」を使っていたのです。
むそう塾では米粉料理を教えていないのですが、彼女には「小麦粉はダメ」という知識が根強くあったようです。
今は「四毒抜き」という情報もありますから、仕方のないことだと思いますが、単純に小麦粉を排除しなくてもいいと私は思います。
たとえば素麺・うどん・冷や麦などは昔から食べてきましたし、小麦粉を使った料理方法もたくさんあります。
これらはお米より陰性なので、体調の陰陽調節をするときには上手に利用したらよいのです。
ちなみに、薬膳の五性(ごせい)では、米(平性)・小麦(涼性)・そば(涼性)として分類されます。
この分類に従うと、常に食べるものは平性で、涼性のものは調整用と考えられますよね。
Aさんが食べていた米粉は粉になっても平性なので、お米を食べているときと同じようなつらさがあったわけです。
でも、そうめん(小麦)・パスタ(小麦)にしたところ、ちゃんと体が変化して分かりやすいですね。
(注)厳密にいうと、米・小麦はイネ科(旧称 禾本科)であるのに対し、蕎麦はタデ科である。
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ところで、上に書いた考え方は食材による陰陽です。
実際には料理方法の陰陽が加わって、食べる時の陰陽が決まります。
たとえば、お蕎麦をザルで食べるか、温かくして食べるかによって陰陽が変わってきます。
ここまで考えて初めて体調をしっかりコントロールできるのです。
むそう塾ではここまで教えていますので、ぜひ食べた後のことまで考えてお食事を選んでほしいなと思います。

(鴨汁蕎麦 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)













