料理人 中川善博の陰陽料理」カテゴリーアーカイブ

玄米のちらし寿司と白米の巻き寿司 陰陽料理の奥行きを学ぶ

こんなに遅くなっても延々と続くお寿司の授業。
長丁場ですが楽しいから疲れません。

玄米菜食の店 なかがわ 京都 むそう塾

(マクロビオティック料理教室「むそう塾」は、このお店の中にあります。)


今月の上級幸せコースは「ちらし寿司」と「巻き寿司」です。
3日間連続お寿司の試食が続いても、私までまだ楽しみなお寿司の授業。
それは中川さんの技術の結晶と、美味しさと、みんなの真剣に学ぶ姿が熱いからです。

マクロビオティック料理教室 むそう塾

(Bクラスの面々 おーい中川さーん!)

皆さん、お疲れ様でした。
いっぱい覚え書きがありましたね。
早く復習をして、忘れないうちに感動のお味を再現してください。
まずは玄米ご飯をパスポートレベル以上に炊けるように。

 
 
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極上を生み出すための道具選びから学んだこと 中川善博の世界

中川善博の道具 ラテ・アート

 
 

中川さんは今、ラテアートに夢中になっています。
まるで子供が欲しかったオモチャを手にして、夢中に遊んでいるかのような感じです。
ご自身は普通の珈琲をブラックで飲んでいるのに、そんなにラテアートに夢中になるのが最初は分かりませんでした。
エスプレッソマシーンを購入したり、どんどん居住空間は珈琲関連の品物で狭くなって行きます。

先日も子供のように目を輝かせて、ミルクピッチャーの話をしてくれました。
その時に思いました。
「ああ、この研究熱心さはお料理を美味しくさせる研究と一緒なんだな」って。
私は珈琲を飲むと胃が痛くなるので、よほどのことがない限り飲みませんが、何回か中川さんの珈琲を試飲させてもらいました。
すると、私の嫌いな苦味がどんどん改善されているのです。
淹れ方はもちろんですが、豆の選定も大きく影響しているようです。

珈琲にはまったく門外漢の私ですが、中川さんがラテアートに取り組むにあたって道具をあれこれ工夫される姿は、包丁砥ぎの角度や、玄米炊飯のお鍋の選び方や、様々な食材の選び方と共通していました。
それは徹底して妥協を許さないことです。
そのためには新しい道具を創り出してでも、自分の考えている世界を実現させるという徹底ぶりです。
創り出そうとしている改良点は、素人の私でも説明されるとコックリと納得できます。

ふと、なんでこんなに中川さんは自分が飲まない珈琲のラテアートに没頭するのだろうと思いました。

ある日ボソッと中川さんからその答えをもらいました。
「塾生に、出来ないことを出来るようになれと言っているだけでは申し訳ない。自分にも、出来ないことを出来るようになる姿勢は必要だ。」ということでした。
玄米炊飯をはじめとして、桂むきや出汁巻き玉子など、難しい技術に取り組むむそう塾生はたくさんいます。
その指導は単に中川さんがすでに身につけている技術のみで行なっているわけではなく、こうしてご自身も一緒に塾生の気持ちを共有しながら上を目指しているのです。

そのために、写真のように様々なミルクピッチャーが改良を重ねて並んでいます。
まだまだ中川さんの研究は続いています。
今、出汁巻き玉子の練習をされている皆さんも、中川さんの基本に忠実な生き方を励みに頑張ってください。

つくづく思います。
上達とは、奇策があるわけではなく、たゆまぬ練習と工夫する心が裏打ちするのだと。

 
 
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京料理人が作るほんまもんの粕汁が大集合(作り方付)

粕汁 マクロビオティック

 
 

クリスマス寒波がやって来ました。
西でも東でも雪の心配をする頃になると、寒さが本格的になります。
先日も寒い日の朝、中川さんがそっと粕汁を作ってくれました。
体が芯から温まって、血液が体中を巡って行くのが分かります。
酒粕の陰性の力ですね。
そんな食べ物が体に悪いはずがありません。
マクロビオティック料理と名前をつけていなくても、その季節に体が喜ぶ料理がマクロビオティック料理です。

根菜と葉物の色合いが見た目にも美しく、思わず写真を撮りました。
京人参の鮮やかな色に元気をもらえます。
湯気の感じはこちらから。
ホッと癒されます。

[youtube]

そうそう。
中川さんはよほど粕汁がお好きらしく、ブログにもたくさん登場します。
きっと京都・伏見の血が粕汁を求めるのでしょう。
ところで中川さんは冷え性ではないのに、こんなに粕汁が登場するのは、単に伏見人のソウルフードだけが理由ではありませんね。
頻度多く粕汁が登場する2005年頃は、寒い中をバイク通勤していたせいもあるでしょう。

つまり環境の陰性が中川さんのように陽性な人でも、温かい食べ物を求めるんですね。
粕汁自体がそんなに陽性の強いお料理ではないので、なおのこと体が欲するのでしょう。
陰陽で考えると誠に面白いお料理が粕汁です。

粕汁を食べよう(2013.2.14)
熱々の粕汁(2012.12.25)
粕汁(2012.12.19)
粕汁(2012.12.13)
粕汁2011(2011.1.23)
淀大根(2006.1.17)
紅白(2006.1.3)
粕汁(2005.12.28)
粕汁(2005.12.7)
粕汁(2005.11.15)
粕汁(2005.1.26)
粕汁(2005.1.17)
粕汁(2005.1.7)
粕汁(2004.12.26)
粕汁(2004.11.7)
京芹(2004.12.3)

 
 

Twitterで中川さんが呟かれた作り方を追記しておきます。(12/26 13:02追記)
【作り方】
出汁に粕を溶かしてお揚げさんと大根人参を煮て薄口で味を付けてせりを載せる。 おしまい

あら、2行未満で終わってしまった・・・(;´Д`)

 
 
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お子さんからお母様に伝えられるマクロビオティック

今は情報社会なので、親世代よりお子さんの方が有益な情報を持っている場合があります。
マクロビオティックという言葉は、今ではかなり知られて来ましたが、親世代ではまだまだ知らない人が圧倒的多数です。

むそう塾はネットを中心に情報発信をしていますので、まったくインターネットをされない方にはご縁がありません。
しかし、最近ではお子様が先にむそう塾にいらしてくれて、そのお料理の美味しさやお嬢さんの体調の良さに感動してくれたお母様が、愛クラスを受講してくださるケースが増えて来ました。

来年度の幸せコースにも、お嬢さんに続いてお母様が来られます。
大阪からはともりんのお母様のゆきこさん。
東京からは陽子さんのお母様のミツコさん。
同じ日曜クラスでスタート予定です。

マクロビオティック料理だけではない、大きな視点で日本文化の伝承を掲げてきたむそう塾のことをご理解いただけたのかなと思って、じんわりとした喜びを感じています。
これからもこんな形で、日本人が日本人であるためのあれこれが親世代に受け継がれて行って、健康のためにむそう塾がお役に立てたら嬉しいです。

高度経済成長の陰でスポッと抜け落ちて、忘れられようとしている日本の味。
食生活の欧米化とともに激変している日本の食文化。
そんな中にあって、日本が世界に誇るべき格調高い和食の技術や味を、惜しげもなくお伝えするむそう塾。
マクロビオティックの考えと融合した健康になれる美味しさを発信し続けます。

 

中川式糠漬け

(乳酸菌たっぷりの中川式糠漬け 料理:中川善博)

 

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辻嘉一著「料理のお手本」から 甘味と旨味が教える真理

料理のお手本 美風

 

さて此処で、甘味と旨味について考えてみましょう。
<中略>
例えば砂糖を入れないで炊いた大根を召し上がると、なぜこのように甘いかと驚かれることでしょう。この甘味こそ本来の甘味であり、旨味でもあるのです。
 個々の持ち味を味わいわけてこそ、四季をそれぞれに、豊富な野菜に恵まれた私たちが、そのあたえられた幸せを、しみじみ感得できるというものではありますまいか。
(辻嘉一著 料理のお手本 P32~33より)

むそう塾では京料理人として旨味を徹底的に追究している中川善博という人が、この辻嘉一さんの世界も織り込んで、あるいはそれ以上の世界をお伝えしています。
それは見方を変えれば、マクロビオティックの考え方にも通じるところがあったりして面白いものです。
なぜ通じるのか?

真理は一つだからです。

 

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