辻嘉一著「料理のお手本」から 甘味と旨味が教える真理

料理のお手本 美風

 

さて此処で、甘味と旨味について考えてみましょう。
<中略>
例えば砂糖を入れないで炊いた大根を召し上がると、なぜこのように甘いかと驚かれることでしょう。この甘味こそ本来の甘味であり、旨味でもあるのです。
 個々の持ち味を味わいわけてこそ、四季をそれぞれに、豊富な野菜に恵まれた私たちが、そのあたえられた幸せを、しみじみ感得できるというものではありますまいか。
(辻嘉一著 料理のお手本 P32~33より)

むそう塾では京料理人として旨味を徹底的に追究している中川善博という人が、この辻嘉一さんの世界も織り込んで、あるいはそれ以上の世界をお伝えしています。
それは見方を変えれば、マクロビオティックの考え方にも通じるところがあったりして面白いものです。
なぜ通じるのか?

真理は一つだからです。

 

カテゴリー: 料理人 中川善博の陰陽料理 パーマリンク

コメント

  1. ゆきこ より:

    美風さん、おはようございます。

    今、図書館で見つけた「辻留秋の料理」を読んでいたところでしたが、その中に(滋味を大切に 滋味というのは、材料が生まれつき持っている味、つまり「持ち味」のことです。)という言葉がありました。
    砂糖やみりんで味付けしては分からない旨味、福ZENをいただくと毎回本当に痛感します。
    持ち味を生かす、人間にも通じますね。

    試験日のお忙しい朝から、気持ちのいい記事をありがとうございました。

    • マクロ美風 より:

      ゆきこさん、おはようございます。

      辻さんの文章は読みやすいし、優しいですね。
      滋味の解釈もまさに人間にも当てはまりますね。

      中川さんはよく「福ZENは私の名刺代わりです」とおっしゃいます。
      それはやはりお料理がその人の人となりを表してしまうことを知り抜いていらっしゃるからだと思います。
      深い世界ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です