マクロ美風の家事アドバイス講座(45) 緊張感のある時間を増やす

久しぶりに家事アドバイスの記事を書きます。
というのも、秘伝コースへの実技試験をしてみて感じたことがあったからです。
昨日ですべての受験者の試験が終わりました。
2回の試験をとおして感じるのは、いかに皆さんが緊張に弱いかということです。
単純に言えば度胸がない、ということになります。
その理由は簡単です。
緊張する経験が少ないからですね。
いかに幸せに時間に追われずに暮らしているかが一目瞭然でした。
それからもう一つは、体験が少ないこともあげられますね。
多くの体験は度胸を生み出します。

 

カモメ

 

「スタート!」の声で始まった桂むきのテスト。
刻みに至る時間配分が一番上手だったのが写真の彼です。
仕事で厳しい場面を経験されているからだと思います。
反対に刻みまで到達出来なかった人が2名いました。
後者は完全に時間配分が頭にありませんね。

常々思うのですが、専業主婦をしていると時間がたくさんあるのに、その割に多くのことをこなせません。
それは追われていないからですね。
子育てをしている人と子育てをしていない人では、はっきりとその差が出ます。
でも、ただ追われるだけでは駄目なんですよね。
自分で積極的な時間の使い方ができているかどうかがポイントです。
つまり、時間をカウントダウンして使うのです。

24時間を何に何時間、何に何分、と大きく割り振って、「何分でこれを仕上げよう!」というふうに取り組むのです。
ということは、いつも自分の行動を分単位で把握できていることにもなります。
むかし某先生と打ち合わせをしていた時、原稿の催促電話が鳴って、すっかり原稿の締め切りを忘れていたその先生は、「◯分待っててね、原稿を書いてくる」と言って席を立ちました。
そんな時間で書けるのかなあと思っていたのですが、予定の時間で戻って来られました。
後日その時の原稿を本で読むと、なかなかうまくまとまっていて、さすがだと思いました。
それは何百字を何分で書くという目安が出来ているからですね。

そんなふうに、自分のするべきことをいつも「何分でできる」という感覚を養っておくことが大事です。
例えば上記の桂むきですが、ただ漫然とむき進むのではなく、時間を意識して練習しておくことも大事なのです。
それが家事についても当てはまります。
一日かけてのんびり家事をするのではなく、暮らしに必要な家事はさっさと片付けて、その残りの時間をいかに使うかがその人の生き方の問題ですね。
案外と時間は生み出せるものです。
それにはスピードアップしかありません。

私は京都と埼玉を毎週往復していますから、専業主婦の方と同じように家事をしていたのでは、とてもむそう塾を運営することはできません。
すべては要領よく、計画的に、スピード勝負の毎日です。
皆さんにもその力が必ずあります。
それを眠らせているだけなんだと思います。
訓練次第でいくらでもその能力は向上しますので、ぜひ今日からでも取り組んでみてください。
案外ダラダラしていた自分を知るはずです。

ま、暮らし方に陽性を!
ということになりましょうか。
時間は結果として「かかる」ものではなく、何分「かける」かです。
自分の意識次第でその時間は何とでもなることを日々の家事でお試しください。
時間がないから出来ないというのを口実にしておられるかたは、「かける」意識が足りない場合が多いです。
ですから、お仕事を持っていても、子供がいても、やりたいことに取り組むのは可能なのです。

きょうは時間の使い方についてのアドバイスでした。
この記事を読んで実行されるかた、されない方、様々だと思いますが、その蓄積が間違いなくあなたの人生になるのです。
一日の過ごし方は一生を左右することに気づいてほしいと思います。
その土台は、自分を知ること。
客観的に知ること。
そして、経験を多くすること。
これに尽きます。

 

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コメント

  1. 子象 より:

    美風さん、こんにちは。

    昨日の試験で、桂剥きと刻みは大丈夫と一番手に名乗り出て、立ち位置についた時、制限時間のことを聞かされ、途端に気持ちが崩れ去りました。

    時間が区切られていることに自分がこんなにも対処に弱かったことをようやく自覚しました。
    仕事をしていた時は、なにをやるにも素早くこなすことが私のウリでしたから、これまでスピーディーにとアドバイスをいただいていたものの、自分はそんなにスローではないと、どこかで他人ごとのように聞いていたのだと思います。
    私ほど、どっぷり専業主婦の幸せにつかっている人はいませんでした。

    美風さんが記事にして下さった言葉を励みに、時間の使い方を見直し、意識して訓練します。
    ありがとうございました。

    • マクロ美風 より:

      子象さん、こんにちは。

      「あなたの課題はスピードです」と私は何度もアドバイスして来ました。
      でもそれが届いていなかったんですね_| ̄|○
      人間って思い込みがあるものです。
      でもそれは人生における一場面でのことであって、角度を変えればどんでもない結果になったりします。
      そんなとき、つくづく人間って自分のことを知らないものだなあと思うと同時に、だからこそ人間がますます好きになったりします。

      その道の師匠(お料理の場合は中川さん)が遅いと言えば確実に遅いのです。
      でも、違う道の師匠が素晴らしいと言えばそれはきっと素晴らしいのだと思います。
      それは多くの人を比較した結果出てきている言葉なので、貴重な意味を含みます。
      お料理の場合はその目的上、速さが要求されることは多々あります。
      その目的に応じて対応出来る自分になるため、さらに磨きをかけてくださいね。

      過去に仕事をしていた時には、その仕事に応じたスピードがあったのだと思います。
      でも、それですべてを判断するのはまだまだ危険です。
      人生は色々なことがありますから、もっとトータルで考えないとね。
      それに得手不得手の問題もありますから、もっと細かく見て行きましょう。

      • 子象 より:

        美風さん、お返事ありがとうございます。

        あれほど何度も言っていただいていて、私も澄んだ声で「はいっ!」とお返事していたのに、、、ごめんなさい。
        私自身、昨日気づきました、自覚していなかったことに。
        ううう〜。(涙)

        人生における場面、ものすごくうなづけました。
        陰陽も相対的なように、どの場面でも同じように判断されるわけではないということを実感しました。
        それにしても、大切なところが細かくないなんて…。

        夫にもよく、私は自分を客観視するのが苦手だと言われます。
        今回の試験を通して、自分の大きな欠点を見つけられ(自覚でき)ました。
        今度こそ!

        改めて、開催していただきありがとうございました。

        • マクロ美風 より:

          子象さん、こんばんは。

          7つのチェックポイントでしたが、いっぱい学ぶことがありましたね。
          それはどれも妥協を許さない本物の世界だからです。
          本物を追究することによって成長できることは財産であり、楽しみでもありますよね。
          これからも一緒に貴重な時間を過ごしましょう。

  2. じゅん子 より:

    美風さん、こんにちは。

    記事を拝読して、「あー、これ私のことだ」と思いました。
    試験の桂剥きでも「○分で剥いて刻む」と言われたとき、「え?そんな短い時間で刻むだけの分を剥けるかな?」と一瞬びっくりしました。
    そして、とにかく刻みを見てもらわなければいけないので薄く剥くことよりも、切れずにたくさん剥くほうに意識がいってしまいました。
    時間を区切って練習する、ということができていませんでした。

    普段の生活も、時間はたくさんあるはずなのに最後は時間が足りなくなっている、ということがよくあります。
    「暮らし方を陽性に」を心がけ、もっとたくさんのことがこなせるようになりたいと思います。

    • マクロ美風 より:

      じゅん子さん、こんにちは。

      >そして、とにかく刻みを見てもらわなければいけないので薄く剥くことよりも、切れずにたくさん剥くほうに意識がいってしまいました。

      これはこれで目的を考えた結果の対処だったと思います。
      刻みまで到達出来なかった人は、その目的を忘れているわけですからね。

      24時間を区切って使う癖をつけると、一日にこなせる量や、自分の欠点が見えて来るので客観性が増します。
      お料理の練習でもそうですが、いかに自分を客観的に見れるかが鍵を握っています。
      そのための動画だったり写真だったりするわけですね。
      私と中川さんはその客観性をお伝えする立場ですから、よく皆さんのことが見えるわけです。
      何かのご参考にしていただければ幸いです。

  3. 陽子 より:

    美風さん こんばんは。

    >時間がないから出来ないというのを口実にしておられるかたは、「かける」意識が足りない場合が多いです。

    まさに自分のことです。「かかる」意識で行動していて、さらにどのくらいかかっているのか把握しておらず、やろうとしていた家事が終わらなくてタイムアップ‼︎というパターンです。
    少しずつの積み残しで気分がスッキリしないまま会社に向かう、眠りにつく毎日でした。

    ごめんなさい。一度アドバイスを頂いておきながら実行に移せていませんでした。
    もっと身体も生活も陽性に傾けて、時間に流されるのではなく、積極的に使えるようになります。
    まずは己を知ることから。

    • マクロ美風 より:

      陽子さん、こんばんは。

      フルタイムで働いていて、なおかつ通勤に時間がかかる場合は、相当要領よくこなさなければ満足の行く結果が得られません。
      それに加えてスピードが必要なのです。
      そこのコツさえつかめれば、かなりうまくこなせるようになります。
      あ、それから単純に時間の問題だけでなく、考え方の中に割り切りも必要です。
      雑多な情報に振り回されるのではなく、自分の信念を貫く強さも必要です。
      それらの結果が実を結ぶと、まるで不可能が可能になるかのような現実が展開します。
      ワクワクするでしょ?

  4. カモメ より:

    美風さん
    こんにちは。
    最近、仕事でも不測の緊張の場面がしばしばあったので、思わぬところで役に立ちました。
    私の場合、逆に仕事を言い訳にしないように、時間は意識次第で何とでもなることを肝に銘じて行動しなければと思いました。ありがとうございます。

    (写真で口が開いてますが、食いしばると力むのでわざと開けてました(笑) それでも十分力んでましたが)

    • マクロ美風 より:

      カモメさん、こんばんは。

      本当に時間の使い方は意識次第で大きく変わって来ます。
      性格だから仕方ないと言う人もおられますが、私はその性格もかなり変えられると思っています。
      要は自分次第ですね。
      玄米炊飯の黒焦げ指令と同じで、より厳しいことや限界を知っておくと、その手前のことでは微動だにしなくなります。
      カモメさんにとっても良い経験になって良かったですね。

      >(写真で口が開いてますが、食いしばると力むのでわざと開けてました(笑) それでも十分力んでましたが)

      これの解決方法は包丁砥ぎの時に中川さんがおっしゃっていましたよ。
      覚えていないか、聞き漏らしたでしょうか?

  5. 夏目 より:

    美風さん、おはようございます。
    記事をありがとうございます。

    確実に時間に追われて終わってます。
    ぽっかり空いた時間があるときに、
    その時間は無駄にしていることも多いです。
    もっと、大切に時間を使えるように
    意識します。

    時間に追われている事を理由に
    いままで、自分の時間がとれないと
    逃げていたのだと。
    時間の使い方を陽性に、
    出来た時間も陽性に質を高く無駄なく。
    を、これからの1つの目標に入れます。

    試験をして頂いて、本当にいろんな事が
    浮き彫りに!
    ありがとうございます。

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