人は視点を小さくすればするほど、不満や不安が増えます。
何かの道具を使えば、裸眼では見えないことまで見えてしまいます。
重箱の隅をつつけば、森が見えなくなってしまいます。
でも、飛行機や山の頂上から下界を見下ろすと、もっと雄大な景色が広がっています。
この視点に立つと、それまでの不満や不安はちっぽけなことだったり、こだわりすぎていたと思うことがあるでしょう。
人間関係も仕事も人生も同じです。
まずはマクロな視点を基本にして、部分的にミクロな視点を追加するのがちょうどよいのです。
その比率は決してミクロが勝たないことです。
迷ったときにはマクロの視点を優先するのがいいですね。
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健康情報にはミクロな情報が溢れていますから、その一つひとつに踊らされないことが大事です。
健康になろうと思って集めた情報で、かえって不健康になっている人をたくさん見てきました。
人はついついミクロの世界に入り込んでしまう生き物のようです。
また、子育てにしても、夫婦間の問題にしても、100%を目指すと失敗しますね。
世の中は陰陽で成り立っていることを知っている人なら、決して100%は目指しません。
ちょうどよい「落としどころ」を探ります。
これが「中庸」であり、マクロとミクロの絶妙なバランス帯なのです。
なお、喧嘩というのがありますが、これは物事がうまく流れていない時に起きます。
つまり陰陽バランスを欠いているわけですね。
流れが滞っているので氣が悪い状態です。
こういう人は病気になる確率が上がるので、早急に流れを良くしてほしいですね。
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先日「自由人コースにおけるマクロ美風の座学でお伝えしたいこと」という記事を書きました。
まずはマクロの視点を幹として、それに枝葉をつけるつもりでミクロの視点を採用するのが基本です。
でも、枝葉が多くなってしまったら、日当たりも悪くなるし、風も通らないので、剪定して幹をしっかりさせます。
これと同じことが人間の生き方や考え方にも当てはまるのです。
理想を求めて頭でっかちになっているときは、ぜひ剪定をして大事な部分のみを残してみてください。
必ずそこから良い方向に進めますから。
(立冬の日の京都東山の空 薄っすらと上弦の月が見える 11/8 13:38撮影)