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二十四節気 七十二候 新米と古米のエネルギー
【処暑】
今日は「処暑」。
本来なら、暑い夏もこのあたりから落ち着いて、朝晩に涼しさを感じるはずなのですが、今年は雨が多くて、あまり暑くない夏でした。
湿度が高くて、そのために体調が思わしくない人も多いことでしょう。
これからは、秋の気配が日一日と近づいてきます。
私は今、京都の東山のすぐそばに住んでいるのですが、風や虫の声がもう夏ではありません。
季節の移ろいを感じながら暮らすと、当然ですが食べ物にもその季節を反映したくなります。
今は何でもデジタル脳で考えがちな世の中ですが、1年を24の節に区切って節目を意識しながら暮らすのは、とても気持ちのよいものです。
「節目」とか、「折り目」とかいう言葉には、怠惰に流れがちな日常を、半月毎にチェックする意味も込めて、私も意識している考え方です。
【七十二候(しちじゅうにこう)】
「二十四節気(にじゅうしせっき)」は、中国の黄河中流・下流一帯の気候を反映しているので、日本より寒冷で大陸的な気候が日本とは一部ずれる傾向にあります。
さらに、二十四節気は半月ごとに季節の変化をわけますが、これをさらに5日ごとに「初候・次候・末候」とわけたのが「七十二候」と呼ばれるものです。
七十二候は日本の気候風土に合うように何度も改定されて、現在では、1874(明治7)年の「略本暦」が使われています。
一般の人は、5日ごとに気象の動きや動植物の変化を気にしないでしょうが、農業や漁業関係の人はこれを参考にしています。
むそう塾でも、糠床の管理にはこのくらい繊細に季節を読み取ることをおすすめしています。
なぜなら、その方が失敗が減るからです。
そして、食材の旬を知るのにも大いに役立ちます。
自然界は私たちがどんな考え方で季節を感じるかに関係なく、こうして巡ってきます。
数値に氣を奪われていると、いちばん大事なことを見落としかねません。
糠床はそんなことを教えてくれる、格好の教材だと思います。
9月2日からは処暑の末候に入って、「禾乃登 (こくものすなわちみのる)」となり、いよいよ実りの秋を迎えます。
その先陣として、「禾本科(かほんか)」の作物が実るのです。
なお、「禾(のぎへん)」は稲穂が実ったところを表した象形文字です。
(禾本科は今ではイネ科と呼ばれます。)
【新米と玄米】
(京都 山田さんの玄米 撮影:京料理人 中川善博)
新米が収穫されると、それまでのお米のエネルギーは急に下がってきます。
ですから、新米が収穫される前の玄米が一番炊き方が難しいのです。
今お米を購入される人は、少しだけにして、新米が出たらすぐ新米に切り換えましょう。
古い玄米は精米して白米として炊いた方が炊きやすいです。
玄米はデリケートな穀物なので、本当に炊き方が難しいですね。
IL GHIOTTONE(イル ギオットーネ) 京都本店
京都にはイタリアンのお店が多いのですが、今回は京都観光では知らない人がいない「八坂の塔」(法観寺)のお隣にあるお店に行ってみました。
京都が本店で、東京(丸の内)や大阪にもお店があります。
行くときは雨が降っていたので、八坂の塔の真ん前までタクシーで。
お店は八坂の塔のすぐ左にある一軒家ですから、とてもわかりやすいです。
建物や内部の様子はネットにたくさん公開されているので、そちらにおまかせ。
なお、オーナーシェフの笹島保弘さんについて知っておくのもよいと思うので、下の記事をご紹介します。
笹島保弘さんのパワーが、その経歴からもうかがえます。
やはり、自ら進んで仕事を取って行く姿勢ですよね。
いいなあ、こういう攻めの姿勢。
中川さんが教室で、よく塾生さんに話していますが、この姿勢は生まれ持った性格なのかも知れません。
記事の中で、物件探しにおける水道メーターの話が面白いです。
「今やりたいこと」を求め続けて、辿り着いた現在地
【IL GHIOTTONE(イル ギオットーネ) 京都本店】
なんだか、このコンセプトって、マクロビオティックと同じだなあと思います。
イタリアは日本と同じく細長で、周りに海があって、陰陽的に似ているのです。
ですから、結構イタリアのお料理は日本人に好まれます。
今回選んだ今月のメニューは、ランチのDコースで「葉月」。
写真はうっかりして撮り忘れているものが多いのですが、最初に出されるお水がとても美味しくて、お口の中が爽やかな香りで清浄感に包まれました。
なんかこう、これからいただくお料理に敬意を表して身を清めている感じです。
お水が美味しいというのは、お料理にとっても、人間の体にとっても源ですからすごく大事です。
では、写真を次々と。
お料理の最初に木箱が出てきました。
フタをした写真は撮り忘れましたが、中にはパンが入っています。
底の方には、パンを温かい状態でキープするしかけが隠されています。
炭とともにミネラルたっぷり!
目の前でかき氷を作って、盛り付けてくださいます。
レトロなかき氷機が懐かしい!
でも、「新しい!」と感じる世代もいるのだとか。うんうん。
右寄りに盛り付けて、余白を楽しむということなのかな?
向こうにパンの箱が見えます。
余白に海苔を散らして表現。
盛り付けA。
盛り付けB。
手の温かさが伝わりにくいように、ということでこの器なのだとか。
ここでいただいてもよいし、お土産にしてもよいのだとか。
食後のお飲み物は5種類から選べるのですが、私は和を選んでみました。
お食事は以上でおしまい!
やっぱり写し忘れがありました💦
コロナによる自粛要請のためにワインが飲めないのがとても残念。
飲み物はお料理をさらに美味しくするためのものなので、それを飲まないでひたすら食べるのは、食後感が違いました。
ワインからアルコールを抜いた飲み物を注文してみたのですが、最初は美味しく感じても、ワインのようについついお変わりして飲み進んでしまうことはありませんでした。
ふと、お酒を飲めない人って、こんな感じでお食事しているのかなあと、勉強になりました。
お料理の味付けは、アルコールを飲んでいる場合と微妙に異なるので、作る側もそのへんが難しいだろうなあと想像したところです。
ちなみに、アルコールを出さないと、お食事の時間が早まるので、作るのが忙しいそうです。
それはそうかも!
食べる側の私たちもそうだったから(笑)
お食事が終わったら雨がやんでいたので、ブラブラと歩きながら坂道を下ろうとしたら、人力車のお兄さんが坂道を駆け上がって来ました。
すごい!
イル ギオットーネさんは、この塔の左側にあります。
静かに佇む一軒家なので、すぐ見つかります。
(写真を撮っておけばよかった。)
塔に背を向けて、観光客のいない坂道をのんびり歩きます。
秋にこのお店に塾生さんたちと来れたらいいな。
その頃、コロナはどうなっているかな?
4人までという制限は解除されているかな?
(すべての写真:京料理人 中川善博によるiPhone撮影)
カテゴリー: 京都やマクロビオティックのことなど, 食べ物あれこれ
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夏にも鍋料理を! 熱いスープを飲んで汗をかこう!
先日うれしいことがありました。
どちらかというと食の細い、そんなにパワフルではない塾生さん(Sさん)が、目を輝かせて中川さんに報告してくれたのです。
私からもiMessageで詳しくお聞きしたところ、「単発煮物講座 第3回」を受講されて、自宅で毎日煮物を召し上がっておられたら、素晴らしいお通じがあってうれしかったそうです。
それまであまり食欲がなかったそうなのです。
Sさんは、「昨日のお鍋もそうですが、極上なお出汁が染み込んでいるお料理は身体の巡りをとてもよくしてくれると実感しています。なので、一度参加した講座なのですが、おでん講座に参加したいと思っています。」と書かれていて、おでん講座に申し込みをされました。
そうなんですよねぇ。本当に煮物って体によいのです。
だからむそう塾では、かつて「煮物コース」があったのです。
ところで、煮物にも陰陽があるって知ってました?
当然、夏の煮物と冬の煮物は異なりますが、夏の煮物はやはり汁を多めに仕上げます。
ミネラルがどんどん失われる季節ですから、せっせと補充するためです。
なお、Sさんが「昨日のお鍋」と書かれているのは、「自由人コース」で作った「シンお持ち帰り鍋」のことです。
もともとは「お持ち帰り鍋」として、中川さんが過去にレシピを公開したものです。(2009年12月29日に公開)
しかし、その本当のお味を知っているのは私だけで、他の人はレシピだけで作っていました。
でも、レシピだけではお味に誤差が生じるのはお決まりなので、ここらへんで正しいお味を知ってもらってもいいのではないかと思って、自由人コースで味わってもらったわけです。
さらに自由人コースのためにブラッシュアップしての登場です。
それが大好評で、Sさんはモクモクと召し上がっておられました。
食欲があってうれしいなあと眺めていたほどです。
暑い夏ですが、ポタポタと汗をかいて熱い汁を飲むと、がっつりミネラルが補給されて、新陳代謝が促進されるのがわかるような気がします。
夏こそ熱い汁を!
ぜひお試しください。
爽やかな気持ちになりますよ〜。
もちろん、体もポカポカして免疫力アップに役立ちます!
なんだか、1年中毎月お鍋を囲む日があってもいいなあ。
「お鍋コース」なんて成立するのかしら?
(シンお持ち帰り鍋 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
薄く切られた鱧をしゃぶしゃぶ泳がせていただきます。
こちらでもしゃぶしゃぶ。
お豆腐の食べ頃は、「外は熱く中は冷たく」。
中川さんの早口陰陽の説明がスッと理解できた人は、陰陽がよく理解できている人です。
うれしいことがいっぱいの一日
ここ数日、とても忙しい日々を過ごしていました。
7月10日(土):秘伝コース・鱧づくしの授業
7月11日(日):幸せコース・麺三昧の授業/夜:誕生日のお祝いパーティー
7月12日(月):鱧の骨切り特訓再受講講座の授業
7月13日(火):鱧の骨切り特訓講座の授業
こんな感じでしたので、毎日13時間以上教室にいました。
塾生さんも朝早くから夜遅くまで立ちづくめで、とても疲れたと思います。
(本当におつかれさまでした。)
そんな中、7月11日には幸せコースの皆さんから、授業に先立ってお祝いの花束をいただきました。
「あれ? どうして知っているんだろう?」と思ったのですが、どうやら桂剥き投稿のために過去記事を検索していたら、私に花束をくださったクラスの過去記事が登場したそうです。
思いがけないことに、心でウルウルしておりました。
幸せコースの皆さん、とても嬉しかったです。
ありがとうございました。
その日にいただいた花束は、今日も自宅で元気に咲いていますよ。
【幸せコースの皆さんからいただいた花束】
【中川さんからのお花】
実は、7月11日の朝、中川さんからもお花をいただきました。
年齢の数と同じ本数です。(73本)
京都で一番と言われる花市さんが、シズシズと運び入れてくださいました。
中川さんの粋なプレゼントに、「頑張らなくちゃ!」というエネルギーが湧いてきます。
今年もお花をいただけて、すごく幸せな気持ちになりました。
【誕生日パーティー】
夜は中川さんのお嬢さんご夫妻も一緒に、誕生日パーティーをしてくれました。
中川さんが色々なお料理を作ってくれて、お嬢さんご夫妻がケーキやシャンパンを用意してくれて、何度もビックリしました。
息子も7月が誕生月なので、一緒にお祝いをしてもらえて大喜びでした。
【シャンパン】
この注ぎ方が実に見事な動画をごらんください。
瓶の底にくぼみがあって、そこに親指が入っているのがお分かりと思います。
残りの4本指で瓶を支えているのですが、この瓶は結構重いのです。
でも、正統派の注ぎ方ができるこの男性は、当然のことながら栓抜きが完璧でビックリしました。
なかなかこういうことがスマートに出来る素人はいません。
本来シャンパングラスは持ち上げないのですが、小さなグラスには注ぎにくいかなと思って私は持ち上げてしまったのですが、そんな心配は御無用でした。
シャンパンのお味は辛口でスッキリしていて、香りがよく、日本料理にも合います。
とても気に入ったので、皆さんにもおすすめです。
このシャンパンは、京都の八百一本館の2階にある「前田豊三郎商店」さんで購入してくれたそうです。
お店選びがさすがだと思いました。
Franck Bonville(フランク ボンヴィル)の詳しい情報はこちらから。
なお、このブログの過去記事でも八百一さんのことを取り上げています。
「京都 八百一本館 屋上農場」 2013.8.27
お野菜だけでなく、お肉、お魚、お酒、レストランまである店舗です。
この近くにお住まいのかたは、買い物が便利ですね。
【お造り】
【天ぷら】
【ケーキ】
クリームがさっぱりしていて、舌触りも「ぬめ〜っ」としたくどさがなく、この私でも6分の1を完食しました!
Plaisirs Sucrés(プレジール・シュクレ)さんで購入してくれたそうです。
他にもお料理があったのですが、うっかりして写真を撮り忘れてしまいました💦
ごめんなさい、中川さん。
【感謝】
ありがたいことに、73歳になってもこうして周りの人たちにお祝いしていただけて、私はなんて幸せ者だろうと感謝の気持ちでいっぱいになりました。
ただ生きているだけでなく、誰かのお役に立てたらと思いながら毎日を過ごしていますが、それは歳を重ねるごとに強くなります。
中川さんという稀有な凄腕をもつ京料理人さんに出会えたこと、そして、そのお嬢さんご夫妻からも新しい感覚や情報をいただけて、とてもありがたく思っています。
また、中川さんを公私にわたってサポートしてくれるスタッフの麗可ちゃんは、陰陽のお手本でもあり、塾生さんとの連絡もまめにしてくれて、感謝あるのみです。
最後に、この日に感じたことは、「人の想いのありがたさ」でした。
多くの人が準備のために時間を割いてくださって、その「想い」を届けてくださいました。
そのことが嬉しくてたまりません。
私もまた、その「想い」に応えるため、よい仕事ができるように環境を整えて頑張ろうと気持ちを新たにしました。
改めて、皆さん、ありがとうございました。
陰陽バランスを考えた茄子料理 食べ物でクールダウンを
6月に入った途端に暑い!
といっても、湿気がないので北海道の真夏みたいで、爽やか〜♪
気温が上がると、夏野菜がグングン育ちます。
夏野菜の一つに茄子がありますが、このブログにも茄子のお料理が紹介されています。
・マクロビオティックの陰陽バランスを考えた茄子のお惣菜 2014.7.3
せっせと摂って、うまく陰陽コントロールしておきましょう。
え? 茄子は陰性だから食べない?
昔の私みたいですね(笑)
でもね、動物性を摂る人は、茄子のカリウムが陰陽バランスをとってくれるので、食べたほうがいいですね。
それから、なんといっても皮の部分に含まれるポリフェノールが、強い抗酸化作用があるので、皮をつけたままのお料理でいただきましょう。
茄子と油は相性がよいので、油焚きもおすすめです。
懐かしいお料理ですよね。
でも今は油焚きを知らない人もいるので、あえて記事にしておいたのです。
(千両茄子と万願寺唐辛子の揚げ浸し 料理:京料理人 中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)
暑い夏にはクールダウンしてくれる食材が、自然の恵みとして登場してくれます。
そして、カラフルな色合いのお野菜も多くて、見ているだけでも元気をもらえそうですよね。
動物性には食べすぎの弊害というのがありますが、植物性にはまず食べすぎで問題になるということがありません。
ですから安心して、お野菜や果物を摂りましょう。
人工的なクーラーで体を冷やすより、食べ物でクールダウンした方が健康的です。
カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, 食べ物あれこれ
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