私はもともと百合の花が好きだったのですが、ある時から嫌いになりました。
それは、あの花粉がお洋服についてしまったことがあるからです。
本当に落ちないんですよね(泣)
そのときは、百合の花を買ったら、花粉になる前におしべを取ってしまうことを知らなかったのです。
そんな想い出のある百合ですが、その球根はとても美味しくて大好きです。
食用に栽培された百合の根なのですが、実は私の故郷である北海道が9割ほど生産しているのです。
残りは東北地方で、涼しい環境を好む植物なんですね。
しかしこの百合根、主に関西方面に出荷されるそうなんですよ。
以前は不思議に思っていましたが、京都でむそう塾をするようになってから納得です。
京料理に百合根は欠かせない食材だと知りました。
京料理だけでなく、中華でもイタリアンでもお菓子でも、百合根は大活躍です。
何料理であっても、百合根が出てきたら思わずニッコリしてしまう私がいます。
では、むそう塾で教えている百合根を使ったお料理をいくつかご紹介しましょう。
【花びら百合根】
こんなふうに使われます。
【百合根饅頭】
【花百合根】
包丁の入れ方も載せておきましょう。
ところで、百合根と梅は相性がいいんですよね。
(私、大好きです!)
と思って調べていたら、中川さんのブログに載ってました。
・大葉百合根 2006.1.10
そういえば、瓢亭さんでのコース料理では、百合根にキャビアが載っていました。
(2017.9.25 瓢亭さんにて)
【百合根の効能と相性】
百合根はとても薬効成分があるんですよね。
滋養強壮・咳止め・利尿・鎮静作用・高血圧予防などなど。
収穫までに時間のかかる食材は、体に陽性の力を与えてくれるものですが、この百合根もその代表格です。
毎年球根を植え替えて、5〜6年しなければ市販されている大きさにならないのです。
そして、収穫した後の土地は、8年は百合を植えられないのですから、そりゃあお値段も高くなりますよね。
何年も植えて掘って、植えて掘ってを繰り返し、やっと市場に出回ってくるのですから、それだけ大地のエネルギーも、人のエネルギーも加わっています。
そういう食材をいただくと、私たちも元気をもらえるんですね。
地下でできる植物には、そういう環境(土の下)の陽性だけでなく、時間の陽性もあります。
ですから、そういう食材を毎日少しずついただくことで、私たちには内から体力がついてくるのです。
野菜というと、すぐサラダを思い浮かべる人が多いのですが、体力をつけるならむしろ根菜類をおすすめします。
でも、お肉をたくさん召し上がる人は、生野菜の方が美味しく感じますね。
さあ、あなたはサラダが合うタイプでしょうか?
煮物が合うタイプでしょうか?