食べ物あれこれ」カテゴリーアーカイブ

京料理人(兼主夫)の中川善博が生み出す「家庭料理の力」

マクロビオティック料理であってもなくてもお料理は美味しく出来上がると嬉しいし、費やした時間も食材も報われます。
しかし、まずく出来上がってしまうと、途方もない疲労感と食材や時間が勿体なく感じられ、もう作りたくなくなってしまいます。
こうして筋金入りのお料理嫌いが出来上がってしまうのですが、美味しく作れた体験を増やして行くと、だんだんお料理に対する抵抗が減っていきます。
できれば誰かに召し上がってもらって、「美味しいね」という言葉をもらうと、とっても嬉しいしモチベーションも上がって来ます。

そしてそれはマクロビオティックの陰陽で言うところの「陽性な氣の流れ」なので、その流れを日常化できるとグングン良い方向に行きます。
反対にまずいお料理を作ってしまった場合はどうでしょうか?
答えは簡単。「陰性な氣の流れ」になってしまいますね。

よく私たちは、疲れた時に「美味しいものでも食べに行こう!」と行動することがありますね。
そして、美味しいお料理に舌鼓を打って、食べ終わったころには気持ちが上向きになっている経験ってありませんか?
これは美味しいお料理が「陽性な氣の流れ」を運んで来てくれたからですね。

お料理は美味しいお店に食べに行く楽しみもありますが、「家」は外での疲れを癒やす場所でもありますので、家で美味しいお料理を食べられたら最高だと思いませんか?
家が陽性の氣に包まれて、そこにいる家族は自然と笑顔になって行くことでしょう。
そんな家であってほしい。そんな人になってほしい。
そんな想いでむそう塾を続けているのですが、現実にそういうご家庭が増えてとても嬉しい日々です。

今までだったら「外で食べるもの」と決めていたお料理が、家で外より美味しくできたとしたらどんなに嬉しいことでしょうか!
むそう塾ではそんなことが日常的に起きています。
「◯◯革命」「◯◯記念日」、そんなお料理が増えて、家族関係も良くなって、幸せ度が増して行く暮らし方って素敵ですよね。

下の写真は「煮物コース」でお教えした「鰊茄子」をアレンジした「鰊蕎麦」です。
このお蕎麦の汁は「上級幸せコース」でお教えした「うどん屋さんの出汁」で作られています。
そのお出汁の美味しさは、うどん屋さん以上であり、習った人はいつもそれを冷蔵庫にストックしておくことを欠かしません。
そして、色々使いまわしができるので、このお出汁があると忙しい人でもササッと美味しい一品を作れる魔法のようなお出汁です。
このお出汁のおかげで、お蕎麦もおうどんも「家のほうが美味しいから家で食べる」ようになった塾生さんの何と多いことか。

 
 

 
 

(鰊蕎麦 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

先日「家庭料理だからこそ美味しくあれ」という記事を書きましたが、こういう背景があって「家庭料理はぜひ美味しく作ってほしい」と思ったからです。

プロが教えるといっても、京料理人中川善博の場合は付加価値があります。
バリバリと仕事をしながら、男手一つで二人の子供を育てあげた経験から生まれた「主夫ならではの知恵や時間の使い方」が、伝えるお料理の随所に登場します。
言い換えれば、「最も主婦らしい料理人」ということになるでしょうか(^^)
それが「家庭料理だからまずくても仕方ない」という思い込みを払拭する原動力になっているのです。

残りの人生を家庭料理のレベルアップのために費やす決意をした、京料理人であり、素晴らしい父親(兼母親)である中川善博の世界は、ちょっと厳しく、ちょっとエロく(笑)、楽しい授業が展開しています。
これからむそう塾に来られる方にはぜひ安心して、これから上のコースに進まれる方にはもっと貪欲になって、喰らいついて来てほしいと思っています。

「むそう塾ができるまで」

 
 

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カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, 食べ物あれこれ | 2件のコメント

大阪のお魚屋「たくや」さんと穴子の飯蒸し

むそう塾でお魚を扱う時には、大阪の「たくや」さんに注文をしています。
お若い店主の「たくや」さんがとっても良いお仕事をされるのです。
あの目利きの厳しい中川さんに合格をもらえるほどですから、その腕は確かです。
先日息子が天ぷらの復習のために埼玉で穴子を買ってきたのですが、その穴子の処理を見てビックリしました。
逆に言うと、それが当たり前で、たくやさんの仕事が綺麗で丁寧なのです。
中川さんの細かな注文にも誠意のある対応をしてくださって、本当に感謝しています。

たくやさん、お陰様で昨日はこんなに美味しい穴子の飯蒸しが出来ましたよ。
たくやさんにも召し上がってほしかった〜(^^)

 
 

 
 

(穴子の飯蒸し 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

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白米餅のような玄米餅を冷凍のまま焼いてみたら

私がマクロビオティックを知った頃は、玄米餅といえば不思議な色をしてブツッと切れてしまう伸びの悪いものでした。
しかし、某会社の社長さんが会社で食べさせてくれた玄米餅は、色白で伸びるのです。
私のあまりにもビックリする様子に、お土産として少し持たせてくれました。
それを食べた夫も「美味しいねぇ」とのこと。
その社長さんはマクロビオティック関連の商品も手がけているので、ずいぶんお世話になりました。

それから月日が経って、再び色白の玄米餅に出会いました。
「あもさん」


 
 

初めてこのお餅を食べた時には、その白さから白米のお餅ではないかと疑ったほどです。
だって、玄米餅につきものの「伸びない」ということがないのです。
この玄米餅はむそう塾の中川さんが開発したのですが、中川式の玄米ご飯と同じく「白米のような」仕上がりです。
本当に間違う人がいるので、わざわざ玄米の粒をお餅にちょっとだけ入れているのだとか。
(写真のつぶつぶは玄米です)

ところで、私は京都の家の冷凍庫にも、必ずこのあもさんを切らさないように入れています。
ちょっとお腹がすいたときに焼いたり、おうどんの丼の下に忍ばせて「力うどん」(関西ではカチンうどんと言うそうな)にするのが好きです。
力うどんにすると、小麦粉だけでなく玄米も摂れるので、陰陽バランスとしても陽性さが増します。

焼く時にはお醤油をつけて、焼き海苔をグルリと巻いて食べるのが好きです。
もちろん、焼き海苔は酸処理をしていないもの。
先日も京都の家でお餅を焼いていました。
オーブントースターで焼いたのですが、このトースターはお餅も綺麗に焼けますね。
普通は解凍してから焼くのですが、実験に冷凍庫から出してすぐ焼いてみました。
でも、こんなに膨らみましたよ。
もちろん、解凍した時より時間はかかりますけどね。

 
 

ぷっくり膨らんで来ました。
右側がちょっと厚かったので、まだもう一息です。
もう少し様子を見ていたら、こんなになりました。
だから伸びる玄米餅なんです。

 
 

ちなみに、トースターは「バルミューダ」でした。
これで焼くと、しっとり焼けるような気がします。
スチームのせいかも。

 
 
カテゴリー: 食べ物あれこれ | 4件のコメント

アレルギーのお子さんをお持ちのお母さんからの相談

こちらの記事にともこさんという方からコメントをいただきました。
再度のコメントのお返事を書いておりましたが、アレルギーで苦しまれている人に向けて、何らかの参考になるならと別記事でお返事をさせていただきます。

<ともこさんからのコメント>  抜粋

マクロ美風さんは、何を頼りに子育てを、そして今のお仕事(活動)をされていますか?

私は、子供のアレルギーについて手探りで毎日を送っています。なんの根拠もない直感の食事作りをしていて、子供の健康状態が気がかりです。せめて改善策の方向性くらいは知りたくて何人かの医師・医療関係者に食事のことを尋ねましたが、みんな言うことが違いますし。。。何を頼りにしたらいいのか。。。

マクロ美風さんは、(たぶん)フリーという立場でありながらも強い信念をもって活躍されている印象でしたので、お伺いしたいと思い、書き込みました。

 
 

<マクロ美風からのお返事>

まず子育てについて。
私は20代の頃から野口整体をしていましたので、子供が出来たら絶対野口整体で育てようと思っていましたし、事実そのように育ててきました。
ただ、息子は生後1か月頃からひどいアトピーになったので、それを治すべく色々な方法を模索する中でマクロビオティックを知りました。
すでに20代から西洋医学とは距離を置いた暮らし方をしていましたので、マクロビオティックに出会った時にはごく自然にその考え方が納得出来ました。

そして、野口整体とマクロビオティックを組み合わせたら最強だと考えましたので、そのまま今に至っています。
このブログには「子育て・野口整体・アトピー」のカテゴリーもありますので、そちらに色々なことを書いていますから、よろしければお読みいただけると参考になるかと思います。
http://musojuku.jp/bifu-blog/?cat=24

次はお仕事ですが、こちらも野口整体とマクロビオティックを中心軸に据えて、私の人生で経験した確かなものだけを加えて全体を構成しています。
その詳細は多岐にわたりますが、68歳の今までの積み重ねで多くの人が結果を出してくれた体験にも支えられています。

何人かの医師・医療関係者に食事のことを尋ねましたが、みんな言うことが違いますし。。。何を頼りにしたらいいのか。。。

前述のように息子のアトピーが重度だったため、私はお食事のことも相当勉強しました。
もともとお料理関係の仕事をしていたこともあったので、私なりの体験もあったのですが、やはりマクロビオティックの陰陽が決定的な解決策になりました。

それから、はっきり申し上げて西洋医学のお医者さんは食事のことは大学で習いませんので、相談しても無駄だと思います。
むしろお薬のことばかりを習いますのでね。
ですから、それは相談する相手が違うと思いますよ。
たま〜に独自に勉強されて、お食事にも言及されるお医者さんもいらっしゃいますが、数としては圧倒的に少ないです。

アレルギーについては、添加物や農薬の問題がとても影響しますし、品種改良され続けた農産物や畜産物も多いので、お子さんにはそれらに注意して選んであげるようにされたら良いと思います。
今では少数ですが、そういうことを発信してくれる医師も出てくるようになりました。

私は、子供のアレルギーについて手探りで毎日を送っています。なんの根拠もない直感の食事作りをしていて、子供の健康状態が気がかりです。

アレルギーには原因があります。
場合によってはお子さんだけでなく、お母さんのお腹の中にいるときからその原因をかかえている場合も多いです。
そういうことを知って解決するためにも、マクロビオティックの考え方はかなり有効です。
どうぞお子さんの健康状態が納得できる方法でお食事作りに向き合ってみてください。
ともこさんの精神面も安定しますよ。

最後に。
お察しのとおり、私はまったくフリーですから、何のしがらみもなく自由に発信しています。
本当に信頼できる情報だけを発信しています。
マクロビオティックではこのブログのタイトルのように、落とし穴が結構あるので、それを一つひとつ丁寧に記事にしています。
サイトの「マクロビオティックの盲点」をお読みいただけると、気になっていることの答えが得られるかもしれません。

私の記事が少しでもともこさんと息子さんのためにお役に立てることがありましたなら、こんなに嬉しいことはありません。

 
 

 
 

(中川式玄米ご飯 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

お子さんは玄米ご飯のアレルギーはいかがですか?
玄米ご飯は炊き方次第で毒になることもあります。
そんな時には白米を召し上がってもいいんですよ。
あくまでも基準は目の前にいらっしゃるお子さんで判断してくださいね。
マクロビオティックの奴隷になりませんように。

 
 

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カテゴリー: 子育て・野口整体・アトピー, からだ, 食べ物あれこれ | 2件のコメント

吉兆 京都グランヴィア店にて

 
 

吉兆 京都グランヴィア店 2016.12.28)

12月27日の夜、用事があって京都入りしたのですが、気温が低くて雨が降っていました。
翌28日の朝、起きてみると、マンションから見える東山は真っ白です。
この白さなら比叡山はもっと真っ白だったことでしょう。
お昼に中川さんを誘って二人で忘年会をしました。
急に思い立ったので、気軽に行こうと思ったお店はどこもせわしないかお休みです。
おせちの仕込みのためにお休みなのでしょう。
落ち着かないところでお食事をするのもいやなので、むそう塾ではお馴染みの京都グランヴィアにある吉兆さんにお電話をすると、席がありましたのでそこに行きました。

昨日はとても良いお味で、満足の行く内容でした。
秘伝コース修了生にはお勉強になる内容だと思いますので、盛り付けの参考のために写真を載せておきます。
中川さんが記事のためにお料理名をサササッと書いてくれました。
プロというのはこういうところが凄いといつも感心します。
作り方までぜーんぶ説明できてしまうのですから。

 
 

【先付 車海老と椎茸の酢の物 土佐酢ジュレ 針生姜 菠薐草 青交趾雪中花小鉢】

 
 

椎茸に切り込みが入っているのがいいね。

 
 

ジュレを口に運ぼうと思っても器の上部に穴があいているから、そこからこぼれてしまう。。。
う〜ん、残念。

 
 

【煮物椀 丸仕立 すっぽん 焼餅 小蕪  鶯菜 金時人参 露生姜 薄葛仕立 寒椿蒔絵椀】

 
 

すっぽんが美味しかったです。
鶯菜にはもう一仕事ほしいところ。
3年前のお正月の時にもこういう感じだっから、吉兆さんはこれで良しとされているんですね。

 
 

むそう塾ではこういう仕事を教えていますね。

 
 

お好みで葱を載せてくださいということだったので、お汁を一口味わってから全部載せました。
結構な量ですが、マクロビオティックの陰陽で考えると、このくらいの量は必要です。

 
 

【旬肴  てっさ(虎河豚薄造) 芽葱  紅葉おろし 鉄皮細切 橙酢 古伊万里螺子目皿】

 
 

【造里  クエ 寒鰤  とろマグロ 長芋 芹  乾山写雪笹造里鉢 染付猪口】
とろマグロは辛子醤油がよく合いました。

 
 

【八寸 小原木盛 松葉蟹ちしゃとう酢の物 おからの炊いたん 青菜胡麻和 牛カツ 平豆 茶振海鼠 瑠璃雀香合 】
朝から断続的に雪が舞っていたので、まさに季節にピッタリの盛り付けでした。

 
 

角度を変えてみましょう。

 
 

家の屋根を取ると、中から牛カツが。

 
 

それぞれに分けてくれました。
松葉の先にも雪が演出されています。

 
 

瑠璃雀香合の蓋を取ったところ。

 
 

【焼物  真名鰹幽庵焼 慈姑チップス 菊花蕪  京焼笹葉皿】
慈姑のチップスがなかなか美味しかったです。

 
 

角度を変えて。

 
 

裏を返すと。

 
 

【温物  粕汁鍋仕立 海老芋 金時人参 堀川牛蒡 菠薐草 針柚子 飴釉楽焼銘々鍋 焜炉】
海老芋が美味しかったです。

 
 

グツグツ グツグツ 体が芯から温まります。

【飯物 鯛飯 焼き鯛 錦糸玉子 三つ葉   伊賀焼土鍋】

 
 

【香の物 大根 日野菜 塩昆布 白菜 吹墨四方皿】
【味噌汁 赤だし 生湯葉】

 
 

【水物 マンゴー オレンジ 苺羹 メロン羹 フルーツソース ペパーミント 白磁洋皿】
メロン羹が気に入りました。

 
 

【茶菓子  葛焼 黄粉ソース 唐津小鉢】
【薄茶   海鼠手茶碗】

 
 

*   *   *

いかがでしたでしょうか。
マクロビオティックを知っている人なら、誰しも陰陽がそこかしこで自然に組み合わさっていることに気づかれることでしょう。
特に温物の粕汁は、全部お野菜だけの材料なので、お魚をいただいた直後にはさっぱり感があって落ち着きました。陰陽ですねぇ。
こうして日本料理はとても陰陽バランスが良い組み合わせなので、食後でも体が楽です。

そして、むそう塾生(特にOBENTERS™)なら、焦げの季節感にもピピーンと反応されることでしょう。
お菓子まで焼いてあることに、和の世界の繊細さが素敵だなって思いました。
写真で見るとすごい量のように思われるかもしれませんが、一つひとつが小ぶりに仕上げられているので、常々あまり量を食べられない私でも完食できました。

こうして時々外でお食事をすることは、今のお料理界の水準を知ることでもあり、私にとってはむそう塾でお伝えしている内容のレベルの高さを確認することにもなります。
瓢亭さんや吉兆さんのお味は、むそう塾生にとっては特別のものではなく、いつも作っている美味しさに他なりません。
ですから、これらのお店に行くと、どこかに日常を感じると思います。

家庭料理であっても常に美味しく。
家庭料理だからこそ美味しいものを。
これがむそう塾スタイルです。

 
 

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