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玄米ごはんの少量炊きは胃腸を痛める危険性がありますので技術を磨きましょう

むそう塾ではマクロビオティックの陰陽と京料理を融合した、身体に優しくて健康を大切にするお料理を教え続けていますが、その入門はまず玄米ごはんを炊くことからです。
「玄米ごはんの炊き方秘伝(愛クラス)講座」は、原則として毎月開催され、帰宅後もマンツーマンでの指導が続きます。
なぜそんなに指導を続けるかというと、玄米は白米と違ってちょっとした加減で炊きあがりが激変するからです。

よく、電気炊飯器の玄米モードで簡単に炊けますとか、土鍋で簡単に炊けますとか紹介しているのを見ると、ああ危険と思ってしまいます。
なぜなら、その程度の炊き方の玄米ごはんを食べると、美味しくないだけでなく、胃腸を壊す人が多いからです。
玄米ごはんを胃腸にもやさしい炊きあがりにするには、繊細な微調整なくしてあり得ません。

仮に強靭な胃袋の持ち主であって、完全にα化していない玄米ごはんを食べても平気な人であった場合でも、長い間食べ続けていると体調に違和感が出てきます。
それでその違和感から逃れるべく、分づき米に移行したり、白米に戻る人が出てきます。

圧力鍋で玄米を炊いておられる人も多いことでしょう。
しかし、これとて簡単ではありません。
特に少量の玄米を完全にα化させるのは、並大抵なことではありません。
むそう塾では200ccの玄米を上手にα化させる腕を持った塾生さんがいますが、この人の炊き方の鍋の中は、むそう塾で教えている炊き方とは全然景色が違っていてビックリしたことがあります。
それほど基本を変えないと、玄米の少量炊きは難しいということです。

お料理は何でもそうですが、多くつくる方が美味しくなるものです。
でも、今は一人暮らしの人が多いので、むそう塾ではギリギリの600cc炊きで教えています。
これを400ccで炊こうと思ったら、別の炊き方を研究することになります。
それほど玄米の少量炊きは難しいです。

先日、玄米の少量炊きを勝手にされていて、あまり体調の良くない人がおられました。
玄米ごはんを食べているのに元気が出ないというのは、おかずの問題もありますが、やはり玄米ごはんの炊きあがりに問題があります。
消化吸収が理想的な状態ではないと思えます。

もし、あなたが玄米ごはんを召し上がっているのにイマイチの体調なら、玄米の炊き方にきちんと向き合われることをお勧めします。
白米の延長線上で玄米をとらえていたら失敗します。
食べて美味しくないと感じたら、それは「食べるな」というメッセージです。
美味しければ無心になってお箸が進みます。
その点、子どもはわかりやすいですね。

 
 

(小豆玄米ごはん 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

この小豆玄米ごはんは、1月15日の授業で出されたものです。
炊きあがってから6時間以上経っています。
2,000cc炊いてジャーに入っていたので、底の方は重みがかかっていますが、まるで白米かと思うような柔らかい炊きあがりでした。

そして、いつも思うのですが、玄米と小豆が全部一体となっているのです。
これが凄いことなのです。
こういう優しさのある炊きあがりが、食後にホッとした安堵感になり、無理なく消化吸収されて元気の源になってくれるのです。

 
 

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カテゴリー: 玄米の炊き方講座, マクロビオティックの指導現場からシリーズ, マクロビオティック京料理教室 むそう塾, からだ | 8件のコメント

20年も悩んでいた貧血が13.4と基準値上限になった塾生さんのご報告

本日、嬉しいメールがありました。
むそう塾に通いはじめて、8か月経った塾生さんからです。

 
 

<Hさんからのメール> 抜粋

お礼と報告です。

先日、健康診断の結果が出ました。
ここ20年ぐらい、貧血に悩んでいましたが、玄米と中川さんのお料理のお陰か、貧血が改善しました。
いつもはヘモグロビンが12と下限ぎりぎり、中川式玄米をはじめる前は10を切る状態でした。
今年は、13.4と基準値上限となりました。
症状としては、慢性疲労感とイライラ、冷え等々がありましたが、ほぼ消失しました。
食べ物の力に驚いています。
本当にありがとうございます。

今までも、毎年忙しい!と思いながら過ごしていましたが、昨年においては、いつもの忙しさが4倍増した感じがしていました。
昨年の課題が、むそう塾に通い料理を作ること、出勤の時は必ず弁当を作る、筆記試験を完成させる…。
Obentersを1週間お休みしましたが、課題を全て乗り切ることが出来ました。

*   *   *

<マクロ美風より>

Hさん、課題の達成おめでとうございます。
ご自分に課題を課して1年間を送る生き方って素敵ですね。
そして、それを達成出来たときの感動は、鳥肌が立つくらいの興奮度だと思います。
Hさんは口数が少なく、ご自分のスタイルをお持ちの方だなあと最初から感じていたのですが、やはりこういうことだったのですね。
とても男性的な生き方だなあと思いました。

マクロビオティックの食事法は、「血液の質」をよくするためにはとても効果的なので、結果としてあなたの貧血も改善されたのだと思います。
そういう血液で作られた細胞なので、4倍増しの忙しさにも耐えられるだけの丈夫さがあったのでしょう。

それから、私が食事日記で指摘させていただいたことを、きちんと受け止めて実行してくださいました。
水分や塩分の量が、あなたの体調の鍵を握っていたことが、今ならご理解していただけると思います。
そして、ミネラルの重要性にも納得していただけたのではないでしょうか。

今年はどんな1年になるのでしょうね。
引き続き食べ物と体調の変化を観察していただき、素敵な1年にして行きましょう。

 
 

(トマトの炊いたん 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室   むそう塾)

 
 

あなたには煮物がとても合います。
暑くなる頃には、こんなお料理も召し上がって、上手に陽性のエネルギーをコントロールしてみてくださいね。

 
 

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カテゴリー: 塾生さんのメールから心に響いたこと, マクロビオティックの指導現場からシリーズ, からだ | コメントする

内海聡医師の記事より 「健康でないことこそが人間として当然である」

私の父も母も95歳で亡くなりましたが、生前に健康の話をしていたとき、「この歳になったら、あっちこっち痛いところはあるけど、歳をとるってそんなものさ」と軽い返事が返って来た記憶があります。
痛みと一緒に暮らす感じで、最後に癌になっても騒ぐことなく、なんだか静かに去って行った感じがします。

私はありがたいことに20代で野口整体に出会ったので、体の不都合に対する自分の立ち位置が定まっていて、ずっとそのままのスタイルを50年近く続けてきました。
そのスタイルは、とても心穏やかで、自然とともに生きている実感を味わえるものでした。

たまたまFacebookに、そんな私の気持ちとピッタリする記事がありましたので、ご紹介させていただきます。

*   *   *

内海聡医師の記事より

健康でないことこそが人間として当然である
 
人間は常に不調を感じ、愚痴をこぼし、その不調と付き合いながら自然に生き死んでいくものである。
今の時代は毒だらけの時代でもあり、こんな時代と世界の中でいつも好調であれば、そっちの方が頭も体もおかしいのだと考えられるかどうかが重要だ。
セラピストなどでもとにかく症状を消してあげたいという人が多いが、そんな発想は医学者がやっている対症療法となにか違いがあるだろうか?
 
私自身について考えてもいつも体の不調は感じているものなのだ。
何かあればここが痛い、何かあればここが変、何かあれば寝れなかったり途中で起きる、そんなことは日常的なことだ。
現代の忙しい社会において、理想的な健康体などというものはどこにもあるはずはない。
現代の人々は、「健康じゃなくても、生きてればいいや」とはとても思えないのである。
「常に何の不調もない状態が健康」という考え方自体が、「彼ら」に洗脳されているということに気づかない。
それが医療化を生み医原病を生み、さらなる不健康をもたらす。
 
つまり、その症状はあなたのセンサーそのものであり、生きている証明であり、なければいけないものなのだ。
 
たとえばあなたが下痢をしたとしよう。
その時に多くの一般人は下痢を何とかしたい、止めたいと考える。
しかしその下痢はばい菌を外に押し出すための防御反応であり、それを止めると病状は長引いたり悪化したりするのだ。
そうではなくその症状は必然であり、その症状を大事にしながら脱水やミネラル不足や体力低下に気を付けて、下痢が自然に収まるのを待つことが、実際は最も人体の治癒にとって有効なのだ。
 
もちろんここでも全ての代替治療を根こそぎ否定する気はない。
西洋医学でさえ救急医学や産婦人科学の一部などには大いなる価値がある。
しかしどんな治療であってもこの考え方は非常に重要なのである。
その症状を安易に治そうと思うからこそ医学の奴隷になる。
健康と名ばかりの「症状がない状態」を追い求めるからこそ、いろいろな商法が生まれ詐欺も発生する。
本来、治療の目的は病院を卒業することにあり、その不調が自然であると悟ることにこそあるのだ。

*   *   *

この記事の文中に、「症状がない状態」を追い求める というのがあります。
ここですね。
何も症状がないことを健康だと思っている人が多いのですが、体は日々色々な反応をしながら修復をしているので、それを待ってあげる気持ちがあると、精神面が落ち着きますね。
父と母は難しいことを考えていたわけではなく、少しぐらいの症状は健康の範疇に入れていたのだと思います。

いたずらにいじくらないで、そっとそのまま待つ。
なんだか子育てに似ているなあと思いました。

 
 

(柚子の飾り切り 料理:京料理人  中川善博 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

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カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, からだ, こころ・想い | コメントする

今年の授業が全部終わりました 懐かしい塾生さんたちに会える嬉しさ

今日は今年最後の授業日でした。
最後の講座は単発講座で、「サンドイッチ講座 第2弾」でした。
受講してくださった方は8名。
お久しぶりの方も多くて、とても嬉しかったです。

特に「幸せコース」1期生の皆さんが4名もいらして、今もむそう塾を忘れずに、こうして遠くから足を運んでくださることに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
何年もむそう塾に通ってくださる方、新しい講座は必ず受講してくださる方、そういう人たちでむそう塾は成り立っているのですが、そこには「信頼関係」があって、これがかけがえのない財産です。

また、「秘伝コース」修了者も4名いらして、その向学心も嬉しかったです。
きっとお家で上手に再現してくださることでしょう。
単発講座に時々お顔を見せてくださる塾生さんもいらして、そういう方から近況を聞かせてもらうのも楽しみです。

そういえば、10年近く前にお母様が乳癌になられたと相談してくださった塾生さんがいらしたのですが、そのことをお伺いしてみたら、今もお元気でお暮らしとのことで、すごく嬉しかったです。
西洋医療も取り入れつつ、玄米ご飯をお子さんに教えてもらって炊いておられるそうです。
素敵な流れですね。
玄米炊飯を教えてあげたお子さんにもお母様にも感謝です。

むそう塾でお伝えしたお料理で、習ったご本人様はもちろんのこと、ご家族様も健康になってくださったら、これほど嬉しいことはありません。
「マクロビオティック京料理教室 むそう塾」としての責任を果たせたような気がします。
お料理を作ってくださった皆様、ありがとうございます。

それでは、皆様、佳いお年を!

 
 

(サンドイッチ講座 第2弾を受講された皆様 マクロビオティック京料理教室 むそう塾)

 
 

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カテゴリー: マクロビオティック京料理教室 むそう塾, マクロビオティックが楽しい♪, からだ, こころ・想い | 6件のコメント

髪を染めたくなりました

体への影響を考えて、昨年の8月から髪染めをやめたのですが、1年4か月あまりの白髪生活で色々感じることがありました。
まず、毎月髪染めに要する時間と美容院行きが不要になったことは、いつも忙しくしている私にはとても嬉しいことでした。
その開放感はとても大きくて、髪染めをやめて一番のメリットです。

肝心の体への影響ですが、少しは感じるものの、著しい変化はありませんでした。
でも、髪が強くなった感じはしていて、コシとかハリは前より強くなった感じがします。
一部分ですが、白髪だった毛の根元から黒い髪が伸びているのを発見してビックリしました。
きっと毛根が元気になったのでしょうね。
こういうことを考えると、やはり染めない方が頭皮や毛根には良いのだなぁと思います。

ところが、ちょっと悲しいこともありました。
それは、デパートで洋服を選ぼうとしたとき、地味なお洋服を勧められたことです。
私は、髪が白いのだからせめてお洋服は派手なくらい明るい色を着ようと思っていたのですが、なかなかその希望に合う色がなくて、服選びに苦労しました。
時間があったら、自分でお洋服を縫うのになぁと思いながら、それもままならない現実を受け入れるしかありません。
とにかく忙しすぎます。

さてさて、そんなことをしていると、ちょっと違和感が出てきました。
それは、私は今、70歳にしては物凄く忙しくて、ゆっくりしている暇がありません。
先日も、京都観光をしている団体の人たちに出会ったのですが、ちょうど私と同じくらいの年齢と思われる御一行様でした。
その人たちを見て思ったのです。
「あ〜、私はゆっくり旅行をするなんて暮らし方をしていないんだなぁ」って。

そうなんです。
むそう塾を始めてから10年間ずっと走り続けて、気がついたら70歳になっていたのだけど、まだまだ70歳らしい生活はできそうにありません。
というか、私は若い時からいつも二足のわらじを履くような生き方をしてきたから、これはもう性分で、死ぬまでゆっくりできないのかもしれません。

そうであるなら、いっそのこと、もう一度髪を染めて、70歳を忘れるような生き方をするのも楽しいかなと思い始めたのでした。
寄る年波を受け入れて、ありのままの自分で生きようと思っていたのですが、一番の違和感は、髪の色にふさわしくない生き方をしている自分でした。
白髪を楽しむゆとりがありません。

実はね、髪が伸びてきたら、下の写真のようなヘアスタイルにしたいと思っていたのです。
ちょいワルな感じがしていいなあって。
でも、これはウィッグなんですよね。
実際にこのラインを出そうと思うと、パーマをかけて、なおかつ色々な整髪料がいるのでした。
そんなにあれこれ使いたくないので、「う〜ん」ってなっているのがいまの状態です。

さて、新しい年をどんな頭で迎えようか。

 
 

 
 
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