先日お問い合わせメールをくださった方の内容は次のようなものでした。
・Aマクロビオティック教室で師範科を修了し、今はBマクロビオティック教室で習っているけれど、B教室の先生にA教室の玄米の炊き方が陽性すぎると言われた。
・一時は良くなった体調が悪くなってきた。
・マクロビオティックをこのまま続けていいのか悩んでいる。
このようなかたはとても多いですね。
私はこのかたにお会いしておりませんので、具体的なアドバイスは控えますが、このブログをご覧くださっているかたのためにも参考になる程度でのアドバイスをさせていただきます。
私が思うのは、なぜ師範科まで行って自分の体調コントロールが出来ないかということです。
きっと受け手のままで終わってしまったのでしょう。
B教室では体調に対処すべき具体的な炊き方を教えてもらっていないので、ご自分で試行錯誤するものの、体調の改善は見込めていないのでしょう。
結果としてマクロビオティックをしているのに体調が悪いという人がゴロゴロいる現実があるだけなのです。
全国にこんな人がたくさんいて、相談できる人も身近にいなくて、途方に暮れていることと思います。
そんな時には迷うことなく白米に戻りましょう。
そうして体の変化を感じるのです。
頭でゴチャゴチャ考えるより、体は間違いのない答えを出してくれます。
今までどれだけの人にそんなアドバイスをしたことでしょう。
そうすると間違いなく「え? マクロビオティックなのに白米ですか?」とビックリされます。
でも白米なのです。
マクロビオティックだからこそ白米なのです。
なぜなら、そこに行き着くまでかたい玄米ご飯で相当胃腸を痛めつけているので、緊急避難的に白米のやわらかさでリハビリしてあげてほしいからです。
それなのに「マクロビオティックだから玄米」という思考から抜け出れないと、どんどん胃腸が傷つけられて、やがて出血をしてしまうことになります。
ふつうは体からのサインで、玄米ご飯を食べたくなくなるものですが、頭でマクロビオティックをしている人は、そのサインを見逃してしまうのです。
この問題は、玄米ご飯を白米並みのやわらかさに炊き上げれば解決出来るのですが、その炊き方がなかなか難しいのです。
先日の愛クラスでも電気釜で玄米ご飯を炊いている人がいました。
案の定、ご主人が朝から体調がすぐれないそうです。
まだお若いのに・・・。
ひと口に玄米といいますが、むそう塾でたくさんの人が持参してくださる玄米を中川さんが診断していると、難易度の高いものを選んでいる人が多いです。
しかしそれは白米で食べればとても美味しいお米であって、玄米で食べるにはかたすぎるお米なのです。
ですから、炊き方に工夫が必要になります。
その判断ができないまま、単に炊飯器で炊いたり、全員が同じ炊き方をするようでは、なかなか玄米の持つ良さは発揮できません。
このことをしっかり踏まえて玄米ご飯を召し上がらないと、マクロビオティックをしていてもちっとも健康にはなりません。
私はマクロビオティック指導者がもっともっと玄米の炊き方を丁寧にフォローすべきだと常日頃思っています。
マクロビオティックが実用哲学だというのなら、ちゃんと実用できるレベルで伝えるべきだと思うからです。
ですから、冒頭のかたは一時期白米を召し上がって、体調の変化を観察することを今一番していただきたいです。
その際、甘味料と動物性は控え目(まったく摂らないではない)の方が体調は良くなることが多いです。
それから、主食を白米になさると、伝統的なかつお節や昆布で取ったお出汁が美味しく感じられます。
それらの味を楽しみながら、盲信していたマクロビオティックを根底から考え直すのが良いと思います。
そのうえで、マクロビオティックの良い点と悪い点を客観的に判断なさって、陰陽のある生活をなさるのが良いと思います。
玄米ご飯も白米ご飯も、麺類もパンも、すべては体調と相談しながら取り入れるのがマクロビオティックであることをお忘れなく。
著しい偏食に陥らないよう、偏った思考にならないよう、それだけを祈るような気持ちでこの記事を書いています。
どうぞ皆様の毎日が健康でありますように。
(中川式糠漬け 陰陽仕様 漬けた人:中川善博)
マクロビオティックなんて知らなくても、こんな糠漬けを1年中食べていられたらまずは大丈夫。
あとはちょっとした陰陽バランスです。
それがマクロビオティックの真髄なんですがねぇ。